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RIZAP-G Research Memo(1):2026年3月期通期は大幅増益見込みから8期ぶり復配予定
配信日時:2025/12/16 11:01
配信元:FISCO
*11:01JST RIZAP-G Research Memo(1):2026年3月期通期は大幅増益見込みから8期ぶり復配予定
■要約
RIZAPグループ<2928>は“「人は変われる。」を証明する”という唯一無二の理念の下、健康づくり事業を中心に、ヘルスケア・美容、ライフスタイル、インベストメントの3領域で多様な事業を展開する企業である。「自己投資産業でグローバルNo.1」をビジョンに掲げ、持株会社体制の下、M&Aを積極的に活用しながら飛躍的に成長を遂げ、上場子会社5社を含むグループ企業68社、連結従業員数4,645名を擁するまでに成長した(2025年3月末時点)。2006年に札幌証券取引所アンビシャス市場に株式を上場しており、進行中の中期経営計画では営業利益40,000百万円(2027年3月期)を目指して「chocoZAP」事業などを積極展開している。
1. 2026年3月期中間期の業績概要
2026年3月期中間期は、売上収益が80,670百万円(前年同期比3.5%減)、営業利益が2,985百万円(前年同期は2,272百万円の損失)、税引前中間利益が1,307百万円(同4,263百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する中間損失が4,223百万円(同4,282百万円)となり、中間期として3年ぶりに営業黒字を達成した。2026年3月期の経営方針として「収益力の向上」を重点政策に掲げている。注力事業のコンビニジム、chocoZAP事業では、会員数の拡大に依存することなく、新規出店や広告宣伝費の抑制によるコスト最適化及び業務プロセスの効率化を積極的に推進した。その結果、RIZAP関連事業(chocoZAP含む)の売上収益は前年同期比2,967百万円減の22,118百万円となった。既存事業では、MRKホールディングス(株)やSDエンターテイメント<4650>などの増収分(同2,766百万円増)があった一方で、主要ブランドの売上が低迷した(株)アンティローザなどによる減収分(同3,813百万円減)が上回った。利益面は、chocoZAP事業における出店投資効率や集客コストの改善に加え、マシンメンテナンスの運営効率が大幅に改善したことで、収益性が向上し、全社の利益改善に大きく寄与した。全社の営業利益改善額が同5,257百万円に対して、RIZAP関連事業(chocoZAP含む)の改善額は同4,091百万円、その他の既存事業の改善額は同1,350百万円だった。
2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期は、売上収益が172,000百万円(前期比0.5%増)、営業利益が11,000百万円(同484.3%増)、税引前当期利益が8,550百万円(前期は1,495百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する当期利益が2,000百万円(前期比657.5%増)と、期初予想どおり大幅な増益を見込んでいる。売上収益は、これまで成長のドライバーであるchocoZAP事業において、下期から新規出店を再開する計画ではあるが、上期に出店や会員増に頼らない収益構造を追求したことで、成長はやや落ち着くことが予想される。営業利益については、chocoZAP事業の収益力向上を主なドライバーとして、前期比9,118百万円増と、約6倍に飛躍する見込みだ。chocoZAP事業では、既存店の収益性が向上していることや、FCや共同出店などにより新規出店コストが低減できること、効率的な広告宣伝施策を採用可能なこと、広告事業や物販事業など店舗アセットを活用したビジネスモデルが軌道に乗ってきたことなどから、収益が出やすい状況にある。その他の既存事業に関しては、ライフスタイル事業、インベストメント事業ともに通期での営業黒字を継続する計画だ。例年の上半期は、投資が先行するために営業損失を計上してきたが、2026年3月期中間期は2,985百万円の営業黒字となり、稼ぐ力の向上が見られる。期末に向けて尻上がりに収益が高まる下期偏重の事業特性からも、予算達成の可能性は十分にあると弊社では見ている。
3. 成長戦略・トピックス
2025年5月にFCモデルの募集を開始し、1,000件超の問い合わせがあった。下期からは面談、現地調査、契約などを順次進めており、2025年11月時点で18社36店舗から加盟店意向表明を受けている。FC1号店は、chocoZAP安曇野穂高店(長野県)であり、2025年12月中旬に開店予定である。FCの母体となる会社は、医師が代表を務めており、地域医療の現場において“運動するきっかけ”の必要性を強く感じたことから、chocoZAP開業の検討が始まったという。また、2026年2月には、静岡県の建装業を営む企業が直営店10店舗を譲受し、FC加盟店として運営をスタートさせる。
また、これまでテストマーケティング及び各国のローカライズ検証を重ねてきたchocoZAP海外店舗について、2025年10月から展開を加速。既に7店舗を構える香港に新たに5店舗を出店する計画があるほか、初出店となるタイ、ベトナム、マレーシア、シンガポール、韓国の5ヶ国への出店も予定している。
4. 株主還元策
同社は、株主への利益配分を経営の最重要課題の1つとして位置付けている。配当方針としては、株主へ安定的に増配することを基本的な方向性とし、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況を勘案したうえで、年間配当額を決定する。2023年3月期から2025年3月期の配当は、chocoZAP事業への先行投資期間と位置付けていたことから、無配となった。2026年3月期の連結決算で黒字確保及び安定的な財務基盤構築による配当原資の確保が見込める段階になったため、期末配当金0.67円(配当性向20%)と、8期ぶりに復配を予定する。
■Key Points
・2026年3月期中間期は中間期として3年ぶりの営業黒字
・2026年3月期の営業利益は前期比91億円増の110億円と、大幅増益を見込む
・chocoZAP・FCモデルで約100店舗計画。2025年12月に1号店開店へ
・chocoZAPの海外店舗が再加速。堅調な香港を中心にアジア各国へ進出
・2026年3月期は8期ぶりに復配へ。期末の配当金0.67円、配当性向は20%を予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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RIZAPグループ<2928>は“「人は変われる。」を証明する”という唯一無二の理念の下、健康づくり事業を中心に、ヘルスケア・美容、ライフスタイル、インベストメントの3領域で多様な事業を展開する企業である。「自己投資産業でグローバルNo.1」をビジョンに掲げ、持株会社体制の下、M&Aを積極的に活用しながら飛躍的に成長を遂げ、上場子会社5社を含むグループ企業68社、連結従業員数4,645名を擁するまでに成長した(2025年3月末時点)。2006年に札幌証券取引所アンビシャス市場に株式を上場しており、進行中の中期経営計画では営業利益40,000百万円(2027年3月期)を目指して「chocoZAP」事業などを積極展開している。
1. 2026年3月期中間期の業績概要
2026年3月期中間期は、売上収益が80,670百万円(前年同期比3.5%減)、営業利益が2,985百万円(前年同期は2,272百万円の損失)、税引前中間利益が1,307百万円(同4,263百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する中間損失が4,223百万円(同4,282百万円)となり、中間期として3年ぶりに営業黒字を達成した。2026年3月期の経営方針として「収益力の向上」を重点政策に掲げている。注力事業のコンビニジム、chocoZAP事業では、会員数の拡大に依存することなく、新規出店や広告宣伝費の抑制によるコスト最適化及び業務プロセスの効率化を積極的に推進した。その結果、RIZAP関連事業(chocoZAP含む)の売上収益は前年同期比2,967百万円減の22,118百万円となった。既存事業では、MRKホールディングス(株)やSDエンターテイメント<4650>などの増収分(同2,766百万円増)があった一方で、主要ブランドの売上が低迷した(株)アンティローザなどによる減収分(同3,813百万円減)が上回った。利益面は、chocoZAP事業における出店投資効率や集客コストの改善に加え、マシンメンテナンスの運営効率が大幅に改善したことで、収益性が向上し、全社の利益改善に大きく寄与した。全社の営業利益改善額が同5,257百万円に対して、RIZAP関連事業(chocoZAP含む)の改善額は同4,091百万円、その他の既存事業の改善額は同1,350百万円だった。
2. 2026年3月期の業績見通し
2026年3月期は、売上収益が172,000百万円(前期比0.5%増)、営業利益が11,000百万円(同484.3%増)、税引前当期利益が8,550百万円(前期は1,495百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する当期利益が2,000百万円(前期比657.5%増)と、期初予想どおり大幅な増益を見込んでいる。売上収益は、これまで成長のドライバーであるchocoZAP事業において、下期から新規出店を再開する計画ではあるが、上期に出店や会員増に頼らない収益構造を追求したことで、成長はやや落ち着くことが予想される。営業利益については、chocoZAP事業の収益力向上を主なドライバーとして、前期比9,118百万円増と、約6倍に飛躍する見込みだ。chocoZAP事業では、既存店の収益性が向上していることや、FCや共同出店などにより新規出店コストが低減できること、効率的な広告宣伝施策を採用可能なこと、広告事業や物販事業など店舗アセットを活用したビジネスモデルが軌道に乗ってきたことなどから、収益が出やすい状況にある。その他の既存事業に関しては、ライフスタイル事業、インベストメント事業ともに通期での営業黒字を継続する計画だ。例年の上半期は、投資が先行するために営業損失を計上してきたが、2026年3月期中間期は2,985百万円の営業黒字となり、稼ぐ力の向上が見られる。期末に向けて尻上がりに収益が高まる下期偏重の事業特性からも、予算達成の可能性は十分にあると弊社では見ている。
3. 成長戦略・トピックス
2025年5月にFCモデルの募集を開始し、1,000件超の問い合わせがあった。下期からは面談、現地調査、契約などを順次進めており、2025年11月時点で18社36店舗から加盟店意向表明を受けている。FC1号店は、chocoZAP安曇野穂高店(長野県)であり、2025年12月中旬に開店予定である。FCの母体となる会社は、医師が代表を務めており、地域医療の現場において“運動するきっかけ”の必要性を強く感じたことから、chocoZAP開業の検討が始まったという。また、2026年2月には、静岡県の建装業を営む企業が直営店10店舗を譲受し、FC加盟店として運営をスタートさせる。
また、これまでテストマーケティング及び各国のローカライズ検証を重ねてきたchocoZAP海外店舗について、2025年10月から展開を加速。既に7店舗を構える香港に新たに5店舗を出店する計画があるほか、初出店となるタイ、ベトナム、マレーシア、シンガポール、韓国の5ヶ国への出店も予定している。
4. 株主還元策
同社は、株主への利益配分を経営の最重要課題の1つとして位置付けている。配当方針としては、株主へ安定的に増配することを基本的な方向性とし、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況を勘案したうえで、年間配当額を決定する。2023年3月期から2025年3月期の配当は、chocoZAP事業への先行投資期間と位置付けていたことから、無配となった。2026年3月期の連結決算で黒字確保及び安定的な財務基盤構築による配当原資の確保が見込める段階になったため、期末配当金0.67円(配当性向20%)と、8期ぶりに復配を予定する。
■Key Points
・2026年3月期中間期は中間期として3年ぶりの営業黒字
・2026年3月期の営業利益は前期比91億円増の110億円と、大幅増益を見込む
・chocoZAP・FCモデルで約100店舗計画。2025年12月に1号店開店へ
・chocoZAPの海外店舗が再加速。堅調な香港を中心にアジア各国へ進出
・2026年3月期は8期ぶりに復配へ。期末の配当金0.67円、配当性向は20%を予定
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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