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和田興産 Research Memo(3):分譲マンション販売が事業の柱
配信日時:2025/11/17 11:03
配信元:FISCO
*11:03JST 和田興産 Research Memo(3):分譲マンション販売が事業の柱
■事業概要
和田興産<8931>は事業セグメントを分譲マンション販売、戸建て住宅販売、その他不動産販売、不動産賃貸収入の4つに分けて開示している。2026年2月期中間期の実績では、分譲マンション販売が売上高の82.8%、売上総利益の77.7%を占める主力事業となっており、不動産賃貸収入が売上高の7.5%、売上総利益の13.8%、その他不動産販売が売上高の7.0%、売上総利益の6.9%、戸建て住宅販売が売上高の2.6%、売上総利益の1.3%と続く。不動産賃貸収入は他の事業と比べて利益率が高く、同社にとって安定収益源となっている。
各事業の内容は以下のとおりである。
1. 分譲マンション販売
同社売上高の約8割を占める主力事業である。1991年から「ワコーレ」のブランド名で、日本有数の住宅地である神戸市・明石市・阪神間を中心に展開し、大阪府や姫路市・加古川市などにも進出している。30~60戸/棟の中小型の分譲マンションを中心に年間20棟弱のペースで開発を続けており、近年では100戸/棟超の大型マンションの開発にも取り組んでいる。
「プレミアムユニーク」をコンセプトに掲げ、「街の風物詩」として安心・安全を基本とした街並みに調和したマンションを目指すことに加え、機能性や快適性を重視し最新の住宅設備を取り入れるなど、企画力を追求した住まいづくりを行っている。資産性及び安全性といった品質重視のマンション開発を行い、再販価値を考えたマンションづくりを目指している。
販売については、営業エリア各地にマンションギャラリーを常設化し(15ヶ所)、各地域で販売力のある住宅販売会社がギャラリー内で販売活動を行うことで、販売プロモーションコストの効率化を図っている。同社は設計から建築・販売・管理を協力会社に委託しており、「選ばれるマンションづくり」をキーワードに、企画及びデザインなどの商品力で顧客に訴求する戦略をとっている。
1991年3月の事業開始から「ワコーレ」の累積供給実績は582棟22,833戸(2025年8月末実績)となっており、2024年には近畿圏のマンション供給棟数で第2位(前年は第3位)、神戸市内供給棟数で27年連続第1位、神戸市内供給戸数第1位(投資用を除く)となっている。仕入から竣工・引渡まで、50~100戸の物件では平均2~2.5年であるが、着工して1~2ヶ月で発売し契約を進めることで、価格変動リスクを回避している。安定した市場環境が続いていることに加えて、多様な間取りを企画することで幅広い層のニーズを取り込めており、早期の契約に結び付いている。
2. 戸建て住宅販売
中小規模の宅地造成開発を行い、戸建て住宅を販売する事業である。2009年より新たなブランド名「ワコーレノイエ」で、主に神戸・阪神間を中心に北摂地域を含め展開している。分譲マンション販売で培った用地仕入のネットワークを活用し、5戸程度の小規模な開発であっても街並みづくりを基本とした企画やデザイン力によって付加価値をつけ、他社との差別化を図っている。戸建て住宅は仕入から竣工・引渡まで6ヶ月~1年程度が平均的であり、分譲マンション販売事業と比べて事業期間が短い。
3. その他不動産販売
主に小型収益マンションの企画開発及び販売を行う事業である。ブランド名は、RC(鉄筋コンクリート)・鉄骨収益マンションでは「ワコーレヴィータ」、木造収益アパートでは「ワコーレヴィアーノ」で展開している。また、保有不動産の有効活用を推進していく過程において、その不動産の価値増大が見込めるような場合には、マンションや戸建て用として仕入れた土地の素地売却も行っている。鉄骨収益マンション及び木造収益アパートでは、仕入から竣工まで約1年、竣工後2~3年ほど保有し、賃貸収入を得たのちに売却するケースが一般的で、売却物件数によっては不動産賃貸収入の変動要因となる。
4. 不動産賃貸収入
創業時から続く安定収益事業であり、レジデンスを中心に店舗・事務所、駐車場、トランクルームなどを運営している。神戸市及び阪神エリアを中心に、主に駅より半径1km以内の交通利便性を重視した物件を保有し、賃貸収入を得ている。設備・機能性を重視しており、ペット対応型マンションや、デザイナーズ・マンションなど独自性のあるマンションを提供している。新築物件を自社開発しているほか、新築に比べて建築コストの抑制と工期短縮が見込まれる、バリューアップ方式(既存賃貸物件を購入し、改修工事により資産価値増大を図ること)の賃貸マンション開発も行っている。
住居・店舗等の入居率は95%以上の高水準を維持しており、2025年8月末現在の保有資産構成は、レジデンス76.5%、店舗・事務所等18.4%、駐車場0.5%、トランクルーム他4.6%である。賃貸等不動産の時価評価額は2025年2月末時点で31,912百万円となっており、簿価に対して6,026百万円の含み益となっている。
5. その他
「その他」には、同社の事業に関連して付随的に発生する収入(解約手数料収入、保険代理店手数料収入、仲介手数料など)が含まれる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
和田興産<8931>は事業セグメントを分譲マンション販売、戸建て住宅販売、その他不動産販売、不動産賃貸収入の4つに分けて開示している。2026年2月期中間期の実績では、分譲マンション販売が売上高の82.8%、売上総利益の77.7%を占める主力事業となっており、不動産賃貸収入が売上高の7.5%、売上総利益の13.8%、その他不動産販売が売上高の7.0%、売上総利益の6.9%、戸建て住宅販売が売上高の2.6%、売上総利益の1.3%と続く。不動産賃貸収入は他の事業と比べて利益率が高く、同社にとって安定収益源となっている。
各事業の内容は以下のとおりである。
1. 分譲マンション販売
同社売上高の約8割を占める主力事業である。1991年から「ワコーレ」のブランド名で、日本有数の住宅地である神戸市・明石市・阪神間を中心に展開し、大阪府や姫路市・加古川市などにも進出している。30~60戸/棟の中小型の分譲マンションを中心に年間20棟弱のペースで開発を続けており、近年では100戸/棟超の大型マンションの開発にも取り組んでいる。
「プレミアムユニーク」をコンセプトに掲げ、「街の風物詩」として安心・安全を基本とした街並みに調和したマンションを目指すことに加え、機能性や快適性を重視し最新の住宅設備を取り入れるなど、企画力を追求した住まいづくりを行っている。資産性及び安全性といった品質重視のマンション開発を行い、再販価値を考えたマンションづくりを目指している。
販売については、営業エリア各地にマンションギャラリーを常設化し(15ヶ所)、各地域で販売力のある住宅販売会社がギャラリー内で販売活動を行うことで、販売プロモーションコストの効率化を図っている。同社は設計から建築・販売・管理を協力会社に委託しており、「選ばれるマンションづくり」をキーワードに、企画及びデザインなどの商品力で顧客に訴求する戦略をとっている。
1991年3月の事業開始から「ワコーレ」の累積供給実績は582棟22,833戸(2025年8月末実績)となっており、2024年には近畿圏のマンション供給棟数で第2位(前年は第3位)、神戸市内供給棟数で27年連続第1位、神戸市内供給戸数第1位(投資用を除く)となっている。仕入から竣工・引渡まで、50~100戸の物件では平均2~2.5年であるが、着工して1~2ヶ月で発売し契約を進めることで、価格変動リスクを回避している。安定した市場環境が続いていることに加えて、多様な間取りを企画することで幅広い層のニーズを取り込めており、早期の契約に結び付いている。
2. 戸建て住宅販売
中小規模の宅地造成開発を行い、戸建て住宅を販売する事業である。2009年より新たなブランド名「ワコーレノイエ」で、主に神戸・阪神間を中心に北摂地域を含め展開している。分譲マンション販売で培った用地仕入のネットワークを活用し、5戸程度の小規模な開発であっても街並みづくりを基本とした企画やデザイン力によって付加価値をつけ、他社との差別化を図っている。戸建て住宅は仕入から竣工・引渡まで6ヶ月~1年程度が平均的であり、分譲マンション販売事業と比べて事業期間が短い。
3. その他不動産販売
主に小型収益マンションの企画開発及び販売を行う事業である。ブランド名は、RC(鉄筋コンクリート)・鉄骨収益マンションでは「ワコーレヴィータ」、木造収益アパートでは「ワコーレヴィアーノ」で展開している。また、保有不動産の有効活用を推進していく過程において、その不動産の価値増大が見込めるような場合には、マンションや戸建て用として仕入れた土地の素地売却も行っている。鉄骨収益マンション及び木造収益アパートでは、仕入から竣工まで約1年、竣工後2~3年ほど保有し、賃貸収入を得たのちに売却するケースが一般的で、売却物件数によっては不動産賃貸収入の変動要因となる。
4. 不動産賃貸収入
創業時から続く安定収益事業であり、レジデンスを中心に店舗・事務所、駐車場、トランクルームなどを運営している。神戸市及び阪神エリアを中心に、主に駅より半径1km以内の交通利便性を重視した物件を保有し、賃貸収入を得ている。設備・機能性を重視しており、ペット対応型マンションや、デザイナーズ・マンションなど独自性のあるマンションを提供している。新築物件を自社開発しているほか、新築に比べて建築コストの抑制と工期短縮が見込まれる、バリューアップ方式(既存賃貸物件を購入し、改修工事により資産価値増大を図ること)の賃貸マンション開発も行っている。
住居・店舗等の入居率は95%以上の高水準を維持しており、2025年8月末現在の保有資産構成は、レジデンス76.5%、店舗・事務所等18.4%、駐車場0.5%、トランクルーム他4.6%である。賃貸等不動産の時価評価額は2025年2月末時点で31,912百万円となっており、簿価に対して6,026百万円の含み益となっている。
5. その他
「その他」には、同社の事業に関連して付随的に発生する収入(解約手数料収入、保険代理店手数料収入、仲介手数料など)が含まれる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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