注目トピックス 市況・概況
国内株式市場見通し:目先は好材料の出尽くし感や大台乗せ達成感が広がる公算
配信日時:2025/11/01 14:40
配信元:FISCO
*14:40JST 国内株式市場見通し:目先は好材料の出尽くし感や大台乗せ達成感が広がる公算
■重要イベント波乱なく通過し日経平均は50000円の大台乗せ
今週の日経平均は週間で3111.69円高(+6.31%)の52411.34円で取引を終了。消費者物価指数(CPI)を受けての米国利下げ継続観測の高まりや、日米首脳会談への期待感などで、週初から史上初の50000円台乗せ。その後も、日銀金融政策決定会合における政策金利の据え置き決定、米中首脳会談での通商交渉進展などがポジティブ材料視されて、上値追いの動きが続く形となった。アップルやアマゾンなど、米ハイテク大手の好決算も株価の押し上げ材料となった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場の予想通りに0.25%の利下げが決定されたものの、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が12月利下げを巡って慎重な姿勢を示したこともあり、プラス材料視する動きは限られたもよう。なお、今週の日経平均は27日、29日、31日と1000円以上の上昇を3度記録する動きとなったが、29日はアドバンテスト<6857>1銘柄が日経平均を1000円以上押し上げる状況で、同日のTOPIXはマイナスサイドであった。
なお、10月第4週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を6502億円買い越した一方、先物は15億円売り越し、合計6487億円の買い越しとなった。2週ぶりの買い越しとなる。一方、個人投資家は現物を5307億円売り越すなど、合計で5186億円の売り越しとなっている。ほか、信託が1013億円の売り越し、投信も666億円の売り越しだった。
■今週は好材料視されたイベント多く、目先の出尽くし感に警戒
今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比40.75ドル高の47562.87ドル、ナスダックは同143.82ポイント高の23724.96で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比190円安の52280円。好決算を発表したアマゾンが急伸、他のAI関連株の波及効果につながり、ハイテク主導で堅調推移となった。一方、連邦準備制度理事会(FRB)の数人の高官がさらなる利下げに慎重な姿勢を示し、上値は抑制された。
日米首脳会談は高市政権にとって成功と捉えられ、その後、政策期待は一段と高まる状況となった。また、米中首脳会談も、米国の対中関税引き下げや中国のレアアースの輸出規制一時停止の合意など、市場に安心感をもたらすものとなっている。さらに、一部で警戒された日銀の追加利上げも見送られており、今週は総じて好材料が出揃った1週間となった印象。心理的な節目と意識された50000円大台も一気に突破するなど過熱警戒感も強まっており、大きなイベントも見当たらない中で、目先は好材料出尽くし感や達成感が優勢となってくる可能性を視野に入れたい。
国内では7-9月期の決算発表が本格化してきており、来週は一転して個別物色中心の相場展開にもなりそうだ。中でも注目される決算発表は、5日のトヨタ自動車<7203>、7日の三菱重工業<7011>、フジクラ<5803>となってこよう。トヨタの決算は米関税の影響度合いを探るものとなり、自動車関連株や米国輸出関連株の動向を左右するものとみられる。三菱重工の決算発表後の動向は、防衛関連株や造船株などの方向性を強めさせるとみられる。フジクラも決算評価次第で、他の電線株を始めとして、AI関連・データセンター関連に影響を及ぼしそうだ。
■海外市場でもイベント一巡感が強まる方向に
米政府機関の閉鎖状態が長期化しており、経済への悪影響が懸念されている。また、現在揉めている予算案は11月21日までのつなぎ予算であるため、同予算案が議会を通ったとしても、その後に再度の政府閉鎖もあり得る状況といえる。雇用統計など重要な経済指標の多くが発表を延期されている状態にもあり、こうした中での株価上昇にはやや違和感も残るところ。7日に予定されている雇用統計も発表が延期される可能性は高く、海外市場でも来週は目立ったイベントが予定されていない。7カ月連続で拡大・縮小の分岐点である50を下回っているISM製造業景気指数、雇用統計の代替指標として注目が高まっているADP雇用統計などが、中では注目されよう。
米国企業の決算発表も、今週までと比較するとマーケットインパクトの強まりそうなものは乏しい。半導体関連としては、AMD、スーパーマイクロ、クアルコムなどのほか、英アームが発表を予定している。アームに関しては、ソフトバンクグループ<9984>の株価を通して、国内株への影響波及の可能性はあろう。なお、米企業の決算は総じて株式市場に好影響を与えた印象で、決算発表一巡は株価押し上げ材料の減少につながる。
■米国ではADP雇用統計などに関心か
国内では、5日に9月18-19日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨、10月マネタリーベース、6日に9月毎月勤労統計、10月都心オフィス空室率、7日に9月家計調査などが公表される。なお、3日は文化の日で祝日となる。
海外では、3日に中・10月製造業PMI(RatingDog)、米・10月ISM製造業景気指数、10月自動車販売台数、4日に米・9月貿易収支、9月JOLTS求人件数、9月製造業受注、5日に中・10月サービス業PMI(RatingDog)、米・10月ADP雇用統計、10月ISM非製造業景気指数、6日に欧・9月小売売上高、英・金融政策委員会、独・9月鉱工業生産、米・新規失業保険申請件数、7日に中・10月貿易収支、米・10月雇用統計、11月ミシガン大学消費者マインド指数などが発表予定。今週までと同様に、政府機関閉鎖の影響で米国の経済指標の一部は公表が遅れる可能性がある。なお、来週から米国市場は冬時間入りとなる。
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今週の日経平均は週間で3111.69円高(+6.31%)の52411.34円で取引を終了。消費者物価指数(CPI)を受けての米国利下げ継続観測の高まりや、日米首脳会談への期待感などで、週初から史上初の50000円台乗せ。その後も、日銀金融政策決定会合における政策金利の据え置き決定、米中首脳会談での通商交渉進展などがポジティブ材料視されて、上値追いの動きが続く形となった。アップルやアマゾンなど、米ハイテク大手の好決算も株価の押し上げ材料となった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場の予想通りに0.25%の利下げが決定されたものの、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が12月利下げを巡って慎重な姿勢を示したこともあり、プラス材料視する動きは限られたもよう。なお、今週の日経平均は27日、29日、31日と1000円以上の上昇を3度記録する動きとなったが、29日はアドバンテスト<6857>1銘柄が日経平均を1000円以上押し上げる状況で、同日のTOPIXはマイナスサイドであった。
なお、10月第4週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を6502億円買い越した一方、先物は15億円売り越し、合計6487億円の買い越しとなった。2週ぶりの買い越しとなる。一方、個人投資家は現物を5307億円売り越すなど、合計で5186億円の売り越しとなっている。ほか、信託が1013億円の売り越し、投信も666億円の売り越しだった。
■今週は好材料視されたイベント多く、目先の出尽くし感に警戒
今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比40.75ドル高の47562.87ドル、ナスダックは同143.82ポイント高の23724.96で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比190円安の52280円。好決算を発表したアマゾンが急伸、他のAI関連株の波及効果につながり、ハイテク主導で堅調推移となった。一方、連邦準備制度理事会(FRB)の数人の高官がさらなる利下げに慎重な姿勢を示し、上値は抑制された。
日米首脳会談は高市政権にとって成功と捉えられ、その後、政策期待は一段と高まる状況となった。また、米中首脳会談も、米国の対中関税引き下げや中国のレアアースの輸出規制一時停止の合意など、市場に安心感をもたらすものとなっている。さらに、一部で警戒された日銀の追加利上げも見送られており、今週は総じて好材料が出揃った1週間となった印象。心理的な節目と意識された50000円大台も一気に突破するなど過熱警戒感も強まっており、大きなイベントも見当たらない中で、目先は好材料出尽くし感や達成感が優勢となってくる可能性を視野に入れたい。
国内では7-9月期の決算発表が本格化してきており、来週は一転して個別物色中心の相場展開にもなりそうだ。中でも注目される決算発表は、5日のトヨタ自動車<7203>、7日の三菱重工業<7011>、フジクラ<5803>となってこよう。トヨタの決算は米関税の影響度合いを探るものとなり、自動車関連株や米国輸出関連株の動向を左右するものとみられる。三菱重工の決算発表後の動向は、防衛関連株や造船株などの方向性を強めさせるとみられる。フジクラも決算評価次第で、他の電線株を始めとして、AI関連・データセンター関連に影響を及ぼしそうだ。
■海外市場でもイベント一巡感が強まる方向に
米政府機関の閉鎖状態が長期化しており、経済への悪影響が懸念されている。また、現在揉めている予算案は11月21日までのつなぎ予算であるため、同予算案が議会を通ったとしても、その後に再度の政府閉鎖もあり得る状況といえる。雇用統計など重要な経済指標の多くが発表を延期されている状態にもあり、こうした中での株価上昇にはやや違和感も残るところ。7日に予定されている雇用統計も発表が延期される可能性は高く、海外市場でも来週は目立ったイベントが予定されていない。7カ月連続で拡大・縮小の分岐点である50を下回っているISM製造業景気指数、雇用統計の代替指標として注目が高まっているADP雇用統計などが、中では注目されよう。
米国企業の決算発表も、今週までと比較するとマーケットインパクトの強まりそうなものは乏しい。半導体関連としては、AMD、スーパーマイクロ、クアルコムなどのほか、英アームが発表を予定している。アームに関しては、ソフトバンクグループ<9984>の株価を通して、国内株への影響波及の可能性はあろう。なお、米企業の決算は総じて株式市場に好影響を与えた印象で、決算発表一巡は株価押し上げ材料の減少につながる。
■米国ではADP雇用統計などに関心か
国内では、5日に9月18-19日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨、10月マネタリーベース、6日に9月毎月勤労統計、10月都心オフィス空室率、7日に9月家計調査などが公表される。なお、3日は文化の日で祝日となる。
海外では、3日に中・10月製造業PMI(RatingDog)、米・10月ISM製造業景気指数、10月自動車販売台数、4日に米・9月貿易収支、9月JOLTS求人件数、9月製造業受注、5日に中・10月サービス業PMI(RatingDog)、米・10月ADP雇用統計、10月ISM非製造業景気指数、6日に欧・9月小売売上高、英・金融政策委員会、独・9月鉱工業生産、米・新規失業保険申請件数、7日に中・10月貿易収支、米・10月雇用統計、11月ミシガン大学消費者マインド指数などが発表予定。今週までと同様に、政府機関閉鎖の影響で米国の経済指標の一部は公表が遅れる可能性がある。なお、来週から米国市場は冬時間入りとなる。
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