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米国株式市場見通し:大型イベント一巡で目先の上値追い材料欠ける状況にも

配信日時:2025/11/01 14:36 配信元:FISCO
*14:36JST 米国株式市場見通し:大型イベント一巡で目先の上値追い材料欠ける状況にも 大手ハイテク株への一極集中状態が強まっている米国株式市場であるが、今週は決算発表を受けて、グーグルやアマゾンが上昇する一方、マイクロソフトやメタが大きく下落するなど、同関連株に関しても明暗が分かれる状況となった。前者に関しても高寄り後の上値は重くなっているほか、好決算を発表したアップルの株価も失速。大手ハイテク株の買い疲れ感は意識したいところ。目先は、エヌビディア「ブラックウェル」の対中輸出が注目点となるが、早期の進展が見られないようであれば、市場の牽引役が不在となってくる状況も想定しておきたい。

また、FRB高官内で金融政策の先行きに関する意見の対立が鮮明化しつつある。足下での株価上昇の勢いを考慮すると、12月利下げ継続の可能性などは目先慎重に見ておく必要性があるだろう。米政府機関の閉鎖状態が長期化しており、今後の経済への悪影響も懸念される。来週7日に予定されている雇用統計の発表も延期される可能性は高そうだ。来週は、7カ月連続で拡大・縮小の分岐点である50を下回っているISM製造業景気指数、雇用統計の代替指標として注目が高まっているADP雇用統計などが注目されるが、今週までのイベントと比べるとマーケットインパクトは乏しくなろう。決算発表も主力ハイテク株が一巡しつつあり、全般的に上値追い材料は限定的になると考える。

経済指標は、3日に10月ISM製造業景気指数、10月自動車販売台数、4日に9月貿易収支、9月JOLTS求人件数、9月製造業受注、5日に10月ADP雇用統計、10月ISM非製造業景気指数、6日に新規失業保険申請件数、7日に10月雇用統計、11月ミシガン大学消費者マインド指数などが発表予定。ただ、今週までと同様に、政府機関閉鎖の影響で経済指標の一部は公表が遅れる可能性がある。なお、来週から米国市場は冬時間入りとなる。

主要企業の決算発表は、3日にロウズ、オン・セミコンダクター、イーストマンケミカル、グッドイヤー、4日にAMD、アムジェン、アリスタネットワークス、カプリHD、マリオット・インターナショナル、ファイザー、ビンタレスト、3Dシステムズ、スーパー・マイクロ、ウーバー・テクノロジーズ、アフラック、5日にフォーティネット、マクドナルド、ニュートリエン、クアルコム、スナップ、6日にモデルナ、ブロック、トリップ・アドバイザー、アンダーアーマー、デュポン、ラルフローレン、エアビー・アンド・ビー、7日にウェンディーズなどが予定されている。


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