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為替週間見通し:ドルは伸び悩みか、ドル高基調継続も調整的な動きを警戒
配信日時:2025/11/01 13:37
配信元:FISCO
*13:37JST 為替週間見通し:ドルは伸び悩みか、ドル高基調継続も調整的な動きを警戒
【今週の概況】
■日銀金利据え置きや株高を意識して円売り強まる
今週の米ドル・円は強含み。10月28-29日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利を0.25pt引き下げることが決定されたが、1名が利下げに反対した。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が会合後の記者会見で次回会合での追加利下げ期待をけん制したことから、リスク選好的な米ドル買い・円売りが広がった。30日に開かれた日本銀行金融政策決定会合で政策金利の据え置きが決まったことや米中首脳会談で貿易問題を巡って進展がみられたことから、米ドル買い・円売りは一段と強まり、1ドル=154円台に上昇した。ただ、片山財務相は31日午前の記者会見で、外国為替市場で1ドル=154円台をつけたことについて「投機的な動向を含め、為替市場の過度な変動や無秩序な動きについて高い緊張感を持って見極めている」との見方を伝えたことや米雇用情勢の悪化で12月利下げの可能性は残されているとの思惑が広がり、東京市場では利益確定を狙った米ドル売り・円買いが観測された。
31日のニューヨーク外為市場で米ドル・円は154円を挟んだ水準で推移した。この日発表された10月シカゴ購買部協会景気指数は予想以上に改善したこと、複数の米地区連銀総裁が追加利下げに慎重な見方を伝えたことから、リスク選好的な米ドル買いが強まった。154円台前半では利益確定を狙った米ドル売り・円買いが観測されたが、米国株高を意識した米ドル買いも観測されており、米ドル・円は154円06銭でこの週の取引を終えた。米ドル・円の取引レンジ:151円54銭-154円45銭。
【来週の見通し】
■ドルは伸び悩みか、ドル高基調継続も調整的な動きを警戒
来週の米ドル・円は伸び悩みか。米国の緩和的な金融政策への慎重姿勢と日本の12月利上げ観測後退によってドル高・円安に振れやすいが、為替相場への調整圧力が強まれば上値の重さが意識されそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は10月28-29日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で、予想通り追加利下げを決定。ただ、今後の緩和的な政策スタンスに慎重な姿勢を示した。一方、日本銀行は29-30日の金融政策決定会合で現行の金融政策を維持し、さらに今後の引き締め的な政策についても消極的なスタンスだった。
ただ、米重要経済指標の発表が見送られ手がかりが乏しいなか、リスク選好ムードは広がりづらく、ドル買い・円売りはある程度抑制される可能性もある。米財務省は「健全な金融政策の策定とコミュニケーションがインフレ期待の安定維持と為替レートの過剰な変動を防ぐ上で重要な役割を果たすことを強調した」との声明を28日に発表した。また、片山財務相は31日午前の記者会見で、外国為替市場で1ドル=154円台をつけたことについて「投機的な動向を含め、為替市場の過度な変動や無秩序な動きについて高い緊張感を持って見極めている」との見方を伝えている。米財務省の声明は過度な円安をけん制する目的があったとの見方が出ており、片山財務相は円安進行に懸念を示している。これらの動きに加えて日銀の早期利上げ観測が浮上すれば、ドル・円相場の下押し圧力となりそうだ。
【米・10月ISM製造業景況指数】(11月3日発表予定)
11月3日発表の10月ISM製造業景況指数は49.2と予想されており、前回実績(49.1)とおおむね同水準となる見通し。ただ、節目の50を下回る状態が続き、明確なドル買い要因にはなりにくい。
【米10月雇用統計】(11月7日発表予定)
11月7日発表予定の米10月雇用統計は改善すれば、12月利下げ観測後退によりドル買い要因に。8月は非農業部門雇用者数が前月比+2.2万人、失業率は4.3%だった。なお、米政府機関の一部閉鎖が続いており、10月雇用統計の発表は延期される可能性がある。
予想レンジ:151円50銭-155円50銭
<FA>
■日銀金利据え置きや株高を意識して円売り強まる
今週の米ドル・円は強含み。10月28-29日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利を0.25pt引き下げることが決定されたが、1名が利下げに反対した。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が会合後の記者会見で次回会合での追加利下げ期待をけん制したことから、リスク選好的な米ドル買い・円売りが広がった。30日に開かれた日本銀行金融政策決定会合で政策金利の据え置きが決まったことや米中首脳会談で貿易問題を巡って進展がみられたことから、米ドル買い・円売りは一段と強まり、1ドル=154円台に上昇した。ただ、片山財務相は31日午前の記者会見で、外国為替市場で1ドル=154円台をつけたことについて「投機的な動向を含め、為替市場の過度な変動や無秩序な動きについて高い緊張感を持って見極めている」との見方を伝えたことや米雇用情勢の悪化で12月利下げの可能性は残されているとの思惑が広がり、東京市場では利益確定を狙った米ドル売り・円買いが観測された。
31日のニューヨーク外為市場で米ドル・円は154円を挟んだ水準で推移した。この日発表された10月シカゴ購買部協会景気指数は予想以上に改善したこと、複数の米地区連銀総裁が追加利下げに慎重な見方を伝えたことから、リスク選好的な米ドル買いが強まった。154円台前半では利益確定を狙った米ドル売り・円買いが観測されたが、米国株高を意識した米ドル買いも観測されており、米ドル・円は154円06銭でこの週の取引を終えた。米ドル・円の取引レンジ:151円54銭-154円45銭。
【来週の見通し】
■ドルは伸び悩みか、ドル高基調継続も調整的な動きを警戒
来週の米ドル・円は伸び悩みか。米国の緩和的な金融政策への慎重姿勢と日本の12月利上げ観測後退によってドル高・円安に振れやすいが、為替相場への調整圧力が強まれば上値の重さが意識されそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は10月28-29日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で、予想通り追加利下げを決定。ただ、今後の緩和的な政策スタンスに慎重な姿勢を示した。一方、日本銀行は29-30日の金融政策決定会合で現行の金融政策を維持し、さらに今後の引き締め的な政策についても消極的なスタンスだった。
ただ、米重要経済指標の発表が見送られ手がかりが乏しいなか、リスク選好ムードは広がりづらく、ドル買い・円売りはある程度抑制される可能性もある。米財務省は「健全な金融政策の策定とコミュニケーションがインフレ期待の安定維持と為替レートの過剰な変動を防ぐ上で重要な役割を果たすことを強調した」との声明を28日に発表した。また、片山財務相は31日午前の記者会見で、外国為替市場で1ドル=154円台をつけたことについて「投機的な動向を含め、為替市場の過度な変動や無秩序な動きについて高い緊張感を持って見極めている」との見方を伝えている。米財務省の声明は過度な円安をけん制する目的があったとの見方が出ており、片山財務相は円安進行に懸念を示している。これらの動きに加えて日銀の早期利上げ観測が浮上すれば、ドル・円相場の下押し圧力となりそうだ。
【米・10月ISM製造業景況指数】(11月3日発表予定)
11月3日発表の10月ISM製造業景況指数は49.2と予想されており、前回実績(49.1)とおおむね同水準となる見通し。ただ、節目の50を下回る状態が続き、明確なドル買い要因にはなりにくい。
【米10月雇用統計】(11月7日発表予定)
11月7日発表予定の米10月雇用統計は改善すれば、12月利下げ観測後退によりドル買い要因に。8月は非農業部門雇用者数が前月比+2.2万人、失業率は4.3%だった。なお、米政府機関の一部閉鎖が続いており、10月雇用統計の発表は延期される可能性がある。
予想レンジ:151円50銭-155円50銭
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