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ギックス Research Memo(4):データインフォームドな判断実現に向け各事業部門で高い専門性と技術力発揮(2)

配信日時:2025/10/28 13:04 配信元:FISCO
*13:04JST ギックス Research Memo(4):データインフォームドな判断実現に向け各事業部門で高い専門性と技術力発揮(2) ■ギックス<9219>の事業概要

4. 市場環境
同社決算説明資料によると(出所「2024年3月21日 IDC Japan 国内ビッグデータ/アナリティクス市場ユーザー支出額予測:産業分野セクター別、2022年の実績と2023年〜2027年の予測」より同社推計)、同社がターゲットとする国内ビッグデータ/アナリティクス市場規模は、ビジネスの可視化需要によるビジネスインテリジェンス市場の継続的拡大や、データ活用環境整備に即した構造化データウェアハウス/非構造化データストア等の成長を背景に、2024年で2兆749億円と予測している。今後も生成AIや予測型AI利用の拡大と、これに伴うデータ需要の増加等が見込まれることから、2027年までのCAGR14.3%、市場規模は2027年に3兆541億円に達すると予測されている。DIの考え方を取り入れる対象となるビジネス判断は、「経営判断」「業務判断」「個人判断」に分類される。「経営判断」は年に数回程度の極めて大きな意思決定を、「業務判断」は現場で日常的に行われている判断を、「個人判断」は各自の自由意志に任される資料作成や上申などの判断を指している。同社ではこれらのうち「業務判断」市場を、BPRやRPAによる業種・業態別の業務効率改善の余地が大きいと捉えている。現場で日常的に行われている判断は、組織全体で膨大な無駄の温床となりやすいが顕在化していないためだ。「個別課題解決」の領域では、戦略コンサルティングのニーズに加え、データによる日々の業務判断のDI化を推進することで、経営判断・業務判断市場シェアを獲得していく。「共通課題解決」の領域では、個別課題を解決するなかで検知された共通課題を、同社が提供するプロダクトによって一気に刈り取る。事業判断にデータを活用する機運の高まりや生成AI等の技術革新・一般社会への普及などにより、企業各社も様々な取り組みを行っている。同社は、戦略コンサルティングと、高度なアナリティクスのケイパビリティを強みとしており、自社で取り組むだけでは得ることが難しい最適解を、クライアントに合わせて提供することが可能である。市場環境を鑑みれば、同社のデータインフォームド思想(以下、DI思想)は、より一層受け入れられていくものと弊社では見ている。

加えて、DI市場の顕在化によりデータ活用・AI市場のさらなる拡大を見込んでいる。再現性の高い業務判断を行うためには、勘・経験・度胸をデータの活用により検証・補強する必要がある。従来のデータ提供の仕組みでは、ビジネス判断に耐え得る速度・品質のデータが提供されないという課題があった。同社は、データの蓄積・加工・判断への活用を一気通貫でサポートすることにより、データにより検証・補強された再現性の高い業務判断を実現する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木 稜司)

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