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恵和 Research Memo(1):2025年12月期中間期は売上高・営業利益とも前年同期比増
配信日時:2025/10/28 11:01
配信元:FISCO
*11:01JST 恵和 Research Memo(1):2025年12月期中間期は売上高・営業利益とも前年同期比増
■要約
恵和<4251>は、液晶ディスプレイに使われる光学シートを主力とし、ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供している。画面を明るく均一にし、美しく見やすくする技術力が高く、主力製品である光拡散フィルム「オパルス(R)」(以下、「オパルス」)はLEDから出る光を均一に拡散し、光のムラのない画面を実現している。
1. 2025年12月期中間期の業績概要
2025年12月期中間期の連結業績は、売上高9,913百万円(前年同期比2.8%増)、営業利益2,247百万円(同8.9%増)、経常利益1,960百万円(同23.6%減)、親会社株主に帰属する中間純利益693百万円(同50.6%減)となった。連結業績予想の進捗率は売上高47.3%、営業利益は64.1%、経常利益は55.9%とおおむね順調に推移し、親会社株主に帰属する当期純利益は地球の絆創膏事業撤退に係る特別損失計上の影響もあり26.3%と落ち込んだ。売上高については、光学製品事業の「オパルス」が、既存取引先のシェアアップや2024年12月期下期に量産出荷した案件が貢献した。機能製品事業ではクリーンエネルギー関連で受注が減少した一方、医療用工程フィルムでは顧客のブランドスイッチを促し躍進した。地球の絆創膏事業については、2025年8月に開発中の建築・土木建造物向け保護シートも含め、同事業からの撤退と開発拠点の淡路ベースの廃止を決定している。なお、2025年12月期中間期に832百万円(売上高の8.4%)の事業撤退損失を計上した。2025年10月下旬には監査等委員会設置会社への移行に伴う定款の一部変更議案等を付議し、コーポレート・ガバナンスの強化と経営効率の改善を進める。利益面は、利益率の高い光学製品事業の売上増加や自動化等による生産性効率向上により営業利益率は前年同期比1.3ポイント増の22.7%となったが、円高影響による為替差損及び事業撤退に伴う特別損失の計上により、経常利益・中間純利益ともに前年同期比で減少した。
2. 2025年12月期の業績見通し
期初業績予想を据え置き、売上高20,967百万円(前期比0.8%減)、営業利益3,508百万円(同26.0%減)、経常利益3,506百万円(同32.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,642百万円(同5.3%減)を計画する。売上高について、光学製品事業ではノートパソコン・タブレットと車載向けの複合拡散板「オパスキ(R)」(以下、「オパスキ」)と「オパルス」のシェアアップに注力する。機能製品事業については、成長期待の大きいウレタンフォーム用工程紙や医療用工程紙に最優先して注力するほか、クリーンエネルギー車※向け電池用フィルムでも新規受注に向け提案活動を実践する。営業利益率は前期比5.7ポイント低下するが、中間期時点の営業利益の計画進捗率は64.1%と進んでおり、利益率の高い光学製品事業で注力する車載向けの受注動向による上振れの可能性に期待したい。
※ BEV(バッテリー電気自動車)、FCEV(燃料電池車)、HEV(ハイブリッド車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)の総称。
3. 中期経営計画
2023年8月に策定した中期経営計画“DARWIN”(FY2023-FY2026)を刷新し、新・中期経営計画(FY2025-FY2028)を策定した。「高品質の提供」によるCSV※1の実現に向け新たなスタートを切る。目標指標として2028年12月期に売上高270億円、営業利益59億円、ROIC※213.5%、ROE12.9%を掲げた。各セグメントのCAGR比較では、売上高は光学製品事業が9.4%、機能製品事業が6.9%と光学製品事業の成長を大きく見通し、共通費用差引前の営業利益については、営業利益率の高い光学製品事業が11.9%、機能製品事業では41.3%と利益率の大幅な向上を目指す。光学製品事業では、現時点で同社独自の積層技術で開発の進む新製品群「オプラム」に注力する。機能製品事業では、同社優位性となるクリーン環境が要求されるクリーンエネルギー車搭載の電池用フィルムや、医療用工程フィルムの顧客層を広げ、安定した収益の足掛かりをつかむほか、日本国内市場で長期実績を持つウレタンフォーム用工程紙のグローバル展開を進める。
※1 Creating Shared Valueの略で、経済的価値と社会的価値の両立を意味する。
※2 企業が事業活動のために投じた資本を使って、どれだけ効率的に利益を生み出したかを示す指標。税引後営業利益÷投下資本(有利子負債+株主資本)
■Key Points
・2025年8月に地球の絆創膏事業から撤退
・ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供
・2025年12月期中間期は車載向けディスプレイ市場拡大を受け「オパルス」が好調
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)
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恵和<4251>は、液晶ディスプレイに使われる光学シートを主力とし、ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供している。画面を明るく均一にし、美しく見やすくする技術力が高く、主力製品である光拡散フィルム「オパルス(R)」(以下、「オパルス」)はLEDから出る光を均一に拡散し、光のムラのない画面を実現している。
1. 2025年12月期中間期の業績概要
2025年12月期中間期の連結業績は、売上高9,913百万円(前年同期比2.8%増)、営業利益2,247百万円(同8.9%増)、経常利益1,960百万円(同23.6%減)、親会社株主に帰属する中間純利益693百万円(同50.6%減)となった。連結業績予想の進捗率は売上高47.3%、営業利益は64.1%、経常利益は55.9%とおおむね順調に推移し、親会社株主に帰属する当期純利益は地球の絆創膏事業撤退に係る特別損失計上の影響もあり26.3%と落ち込んだ。売上高については、光学製品事業の「オパルス」が、既存取引先のシェアアップや2024年12月期下期に量産出荷した案件が貢献した。機能製品事業ではクリーンエネルギー関連で受注が減少した一方、医療用工程フィルムでは顧客のブランドスイッチを促し躍進した。地球の絆創膏事業については、2025年8月に開発中の建築・土木建造物向け保護シートも含め、同事業からの撤退と開発拠点の淡路ベースの廃止を決定している。なお、2025年12月期中間期に832百万円(売上高の8.4%)の事業撤退損失を計上した。2025年10月下旬には監査等委員会設置会社への移行に伴う定款の一部変更議案等を付議し、コーポレート・ガバナンスの強化と経営効率の改善を進める。利益面は、利益率の高い光学製品事業の売上増加や自動化等による生産性効率向上により営業利益率は前年同期比1.3ポイント増の22.7%となったが、円高影響による為替差損及び事業撤退に伴う特別損失の計上により、経常利益・中間純利益ともに前年同期比で減少した。
2. 2025年12月期の業績見通し
期初業績予想を据え置き、売上高20,967百万円(前期比0.8%減)、営業利益3,508百万円(同26.0%減)、経常利益3,506百万円(同32.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,642百万円(同5.3%減)を計画する。売上高について、光学製品事業ではノートパソコン・タブレットと車載向けの複合拡散板「オパスキ(R)」(以下、「オパスキ」)と「オパルス」のシェアアップに注力する。機能製品事業については、成長期待の大きいウレタンフォーム用工程紙や医療用工程紙に最優先して注力するほか、クリーンエネルギー車※向け電池用フィルムでも新規受注に向け提案活動を実践する。営業利益率は前期比5.7ポイント低下するが、中間期時点の営業利益の計画進捗率は64.1%と進んでおり、利益率の高い光学製品事業で注力する車載向けの受注動向による上振れの可能性に期待したい。
※ BEV(バッテリー電気自動車)、FCEV(燃料電池車)、HEV(ハイブリッド車)、PHEV(プラグインハイブリッド車)の総称。
3. 中期経営計画
2023年8月に策定した中期経営計画“DARWIN”(FY2023-FY2026)を刷新し、新・中期経営計画(FY2025-FY2028)を策定した。「高品質の提供」によるCSV※1の実現に向け新たなスタートを切る。目標指標として2028年12月期に売上高270億円、営業利益59億円、ROIC※213.5%、ROE12.9%を掲げた。各セグメントのCAGR比較では、売上高は光学製品事業が9.4%、機能製品事業が6.9%と光学製品事業の成長を大きく見通し、共通費用差引前の営業利益については、営業利益率の高い光学製品事業が11.9%、機能製品事業では41.3%と利益率の大幅な向上を目指す。光学製品事業では、現時点で同社独自の積層技術で開発の進む新製品群「オプラム」に注力する。機能製品事業では、同社優位性となるクリーン環境が要求されるクリーンエネルギー車搭載の電池用フィルムや、医療用工程フィルムの顧客層を広げ、安定した収益の足掛かりをつかむほか、日本国内市場で長期実績を持つウレタンフォーム用工程紙のグローバル展開を進める。
※1 Creating Shared Valueの略で、経済的価値と社会的価値の両立を意味する。
※2 企業が事業活動のために投じた資本を使って、どれだけ効率的に利益を生み出したかを示す指標。税引後営業利益÷投下資本(有利子負債+株主資本)
■Key Points
・2025年8月に地球の絆創膏事業から撤退
・ニッチ市場にターゲットを絞り高付加価値製品を提供
・2025年12月期中間期は車載向けディスプレイ市場拡大を受け「オパルス」が好調
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)
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