注目トピックス 市況・概況
来週の相場で注目すべき3つのポイント:日米・米中首脳会談、日米金融イベント、決算発表本格化
配信日時:2025/10/25 16:11
配信元:FISCO
*16:11JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:日米・米中首脳会談、日米金融イベント、決算発表本格化
■株式相場見通し
予想レンジ:上限50000円-下限48500円
今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比472.51ドル高の47207.12ドル、ナスダックは同263.07ポイント高の23204.87で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比240円高の49560円。9月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.0%の上昇となり、前月の2.9%から伸びが加速したものの、市場予想の3.1%上昇は下振れ。10月追加利下げが確実視される状況となったほか、12月利下げ期待も高まる形に。
来週は国内主要企業の決算発表のほかにも、注目イベントが数多く予定されている。個別物色主体となりがちな決算発表シーズンではあるものの、イベント次第でマーケット全体の変動幅も大きくなる可能性があろう。最大の注目は米連邦公開市場委員会(FOMC)となるが、9月CPIの結果からも、0.25%の追加利下げが決定される公算が大きい。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見内容も注目されるが、こちらも、12月追加利下げの見方を大きく変化させるものにはならないだろう。マーケットへの一段のインパクトは限られよう。
一方、29日から30日に予定されている日銀金融政策決定会合では、足下では利上げ見送りとの見方が増えつつあるものの、完全には織り込まれている状況になく、政策金利据え置きとなればポジティブな反応が優勢になるとみられる。高市政策への期待感がより高まる可能性もあるだろう。日銀総裁会見、展望レポート、翌日の東京都区部消費者物価指数(CPI)などを受けて、12月利上げ観測が高まる余地もあろうが、もともと、12月か1月の利上げは想定線であり、大きくネガティブに捉える必要はなさそうだ。
28日朝には日米首脳会談が予定されている。防衛関連、レアアース関連、造船関連などの銘柄には刺激材料となってくる余地はあろう。一方、防衛費の増額要求次第では、債券市場に一定の影響を及ぼす可能性は残る。ただ、マーケットへの影響という点では、米中首脳会談がより大きいと考えられる。30日の朝に対面式での会談が行われる予定となっているもよう。会談が行われること自体がポジティブな方向性であり、市場では期待感が先行していく公算が大きいと考えられる。
国内では、注目企業の7-9月期決算発表が数多く予定されている。とりわけ、半導体製造装置大手5社の決算が揃って発表されることになる。大手半導体株の動きはマーケット全体のムードを左右する状況となっており、決算内容自体は想定線でも、その後の株価の反応は大いに注目されることになろう。ほか、輸出企業の決算内容から、関税の影響が限定的と捉えられれば、今後の決算発表に対し安心感が生じることにもなる。
米国企業の決算も、指数に影響を与えそうな企業が多いほか、国内関連銘柄に影響を及ぼしそうなものも多い。大企業によるデータセンターへの投資動向などにも関心が高まりそうだ。
■為替市場見通し
来週の米ドル・円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)は、10月28-29日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.25ptの追加利下げを決定する公算だが、追加利下げが決まっても次回以降の金融政策をにらみ、リスク回避的なドル売り・円買いが拡大する可能性は低いとみられる。一方、日本銀行が10月29-30日開催の金融政策決定会合で追加利上げを見送れば、円売りがやや強まる見通し。10月21日に高市政権が正式に発足、積極財政への期待感から目先的に株高・円安に振れやすい状況が続くとみられる。
なお、10月28日に予定されている日米首脳会談で、貿易・通商、資源・エネルギー分野における新たな要求が米国側から提示された場合、内容次第ではリスク回避的なドル売り・円買いが強まる可能性があるとみられており、日米首脳会談で話し合われることについても注意が必要か。
■来週の注目スケジュール
10月27日(月):トランプ米大統領が来日(29日まで)、企業向けサービス価格指数(9月)、米・耐久財受注(9月)、中・工業利益(9月)、欧・欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏CPI予想(9月)、欧・ユーロ圏マネーサプライ(9月)、独・IFO企業景況感指数(10月)など
10月28日(火):米・連邦公開市場委員会(FOMC)(29日まで)、米・消費者信頼感指数(10月)、米・S&PCS20都市住宅価格指数(8月)、米・FHFA住宅価格指数(8月)、欧・ECBがユーロ圏銀行融資調査、欧・ユーロ圏新車販売台数(9月)、韓・GDP(7-9月)など
10月29日(水):日銀政策委員会・金融政策決定会合(1日目)、消費者態度指数(10月)、月例経済報告(10月)、米・連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利発表、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が記者会見、米・中古住宅販売件数(9月)、米・卸売在庫(9月)、加・カナダ銀行(中央銀行)が政策金利発表、豪・消費者物価指数(9月)、アジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚会議(30日まで)、香港・株式市場は祝日のため休場(重陽節)など
10月30日(木):日銀政策委員会・金融政策決定会合(2日目)、終了後決定内容発表、植田日銀総裁が会見、米・GDP速報値(7-9月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、欧・ECBが政策金利発表、ラガルド総裁が記者会見、欧・ユーロ圏消費者信頼感指数(10月)、欧・ユーロ圏GDP速報値(7-9月)、欧・ユーロ圏景況感指数(10月)、欧・ユーロ圏失業率(9月)、独・消費者物価指数(10月)、独・GDP速報値(7-9月)、独・失業率(失業保険申請率)(10月)など
10月31日(金):東京CPI(10月)、有効求人倍率(9月)、失業率(9月)、小売売上高(9月)、百貨店・スーパー売上高(9月)、鉱工業生産指数(9月)、住宅着工件数(9月)、米・個人所得(9月)、米・個人消費支出(9月)、米・個人消費支出(PCE)価格コア指数(9月)、米・雇用コスト指数(7-9月)、米・MNIシカゴ購買部協会景気指数(10月)、中・製造業PMI(10月)、中・非製造業PMI(10月)、欧・ユーロ圏消費者物価指数(10月)、欧・ECB専門家予測調査、南ア・貿易収支(9月)、香港・GDP(7-9月)、APEC首脳会議(11月1日まで)など
11月2日(日):米・夏時間終了など
<YU>
予想レンジ:上限50000円-下限48500円
今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比472.51ドル高の47207.12ドル、ナスダックは同263.07ポイント高の23204.87で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比240円高の49560円。9月の消費者物価指数(CPI)は前年比3.0%の上昇となり、前月の2.9%から伸びが加速したものの、市場予想の3.1%上昇は下振れ。10月追加利下げが確実視される状況となったほか、12月利下げ期待も高まる形に。
来週は国内主要企業の決算発表のほかにも、注目イベントが数多く予定されている。個別物色主体となりがちな決算発表シーズンではあるものの、イベント次第でマーケット全体の変動幅も大きくなる可能性があろう。最大の注目は米連邦公開市場委員会(FOMC)となるが、9月CPIの結果からも、0.25%の追加利下げが決定される公算が大きい。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見内容も注目されるが、こちらも、12月追加利下げの見方を大きく変化させるものにはならないだろう。マーケットへの一段のインパクトは限られよう。
一方、29日から30日に予定されている日銀金融政策決定会合では、足下では利上げ見送りとの見方が増えつつあるものの、完全には織り込まれている状況になく、政策金利据え置きとなればポジティブな反応が優勢になるとみられる。高市政策への期待感がより高まる可能性もあるだろう。日銀総裁会見、展望レポート、翌日の東京都区部消費者物価指数(CPI)などを受けて、12月利上げ観測が高まる余地もあろうが、もともと、12月か1月の利上げは想定線であり、大きくネガティブに捉える必要はなさそうだ。
28日朝には日米首脳会談が予定されている。防衛関連、レアアース関連、造船関連などの銘柄には刺激材料となってくる余地はあろう。一方、防衛費の増額要求次第では、債券市場に一定の影響を及ぼす可能性は残る。ただ、マーケットへの影響という点では、米中首脳会談がより大きいと考えられる。30日の朝に対面式での会談が行われる予定となっているもよう。会談が行われること自体がポジティブな方向性であり、市場では期待感が先行していく公算が大きいと考えられる。
国内では、注目企業の7-9月期決算発表が数多く予定されている。とりわけ、半導体製造装置大手5社の決算が揃って発表されることになる。大手半導体株の動きはマーケット全体のムードを左右する状況となっており、決算内容自体は想定線でも、その後の株価の反応は大いに注目されることになろう。ほか、輸出企業の決算内容から、関税の影響が限定的と捉えられれば、今後の決算発表に対し安心感が生じることにもなる。
米国企業の決算も、指数に影響を与えそうな企業が多いほか、国内関連銘柄に影響を及ぼしそうなものも多い。大企業によるデータセンターへの投資動向などにも関心が高まりそうだ。
■為替市場見通し
来週の米ドル・円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)は、10月28-29日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.25ptの追加利下げを決定する公算だが、追加利下げが決まっても次回以降の金融政策をにらみ、リスク回避的なドル売り・円買いが拡大する可能性は低いとみられる。一方、日本銀行が10月29-30日開催の金融政策決定会合で追加利上げを見送れば、円売りがやや強まる見通し。10月21日に高市政権が正式に発足、積極財政への期待感から目先的に株高・円安に振れやすい状況が続くとみられる。
なお、10月28日に予定されている日米首脳会談で、貿易・通商、資源・エネルギー分野における新たな要求が米国側から提示された場合、内容次第ではリスク回避的なドル売り・円買いが強まる可能性があるとみられており、日米首脳会談で話し合われることについても注意が必要か。
■来週の注目スケジュール
10月27日(月):トランプ米大統領が来日(29日まで)、企業向けサービス価格指数(9月)、米・耐久財受注(9月)、中・工業利益(9月)、欧・欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏CPI予想(9月)、欧・ユーロ圏マネーサプライ(9月)、独・IFO企業景況感指数(10月)など
10月28日(火):米・連邦公開市場委員会(FOMC)(29日まで)、米・消費者信頼感指数(10月)、米・S&PCS20都市住宅価格指数(8月)、米・FHFA住宅価格指数(8月)、欧・ECBがユーロ圏銀行融資調査、欧・ユーロ圏新車販売台数(9月)、韓・GDP(7-9月)など
10月29日(水):日銀政策委員会・金融政策決定会合(1日目)、消費者態度指数(10月)、月例経済報告(10月)、米・連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利発表、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が記者会見、米・中古住宅販売件数(9月)、米・卸売在庫(9月)、加・カナダ銀行(中央銀行)が政策金利発表、豪・消費者物価指数(9月)、アジア太平洋経済協力会議(APEC)閣僚会議(30日まで)、香港・株式市場は祝日のため休場(重陽節)など
10月30日(木):日銀政策委員会・金融政策決定会合(2日目)、終了後決定内容発表、植田日銀総裁が会見、米・GDP速報値(7-9月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、欧・ECBが政策金利発表、ラガルド総裁が記者会見、欧・ユーロ圏消費者信頼感指数(10月)、欧・ユーロ圏GDP速報値(7-9月)、欧・ユーロ圏景況感指数(10月)、欧・ユーロ圏失業率(9月)、独・消費者物価指数(10月)、独・GDP速報値(7-9月)、独・失業率(失業保険申請率)(10月)など
10月31日(金):東京CPI(10月)、有効求人倍率(9月)、失業率(9月)、小売売上高(9月)、百貨店・スーパー売上高(9月)、鉱工業生産指数(9月)、住宅着工件数(9月)、米・個人所得(9月)、米・個人消費支出(9月)、米・個人消費支出(PCE)価格コア指数(9月)、米・雇用コスト指数(7-9月)、米・MNIシカゴ購買部協会景気指数(10月)、中・製造業PMI(10月)、中・非製造業PMI(10月)、欧・ユーロ圏消費者物価指数(10月)、欧・ECB専門家予測調査、南ア・貿易収支(9月)、香港・GDP(7-9月)、APEC首脳会議(11月1日まで)など
11月2日(日):米・夏時間終了など
<YU>
Copyright(c) FISCO Ltd. All rights reserved.
ニュースカテゴリ
注目トピックス 市況・概況
NY市場・クローズ
海外市場動向
注目トピックス 日本株
注目トピックス 経済総合
強弱材料
コラム【EMW】
オープニングコメント
日経225・本日の想定レンジ
寄り付き概況
新興市場スナップショット
注目トピックス 外国株
個別銘柄テクニカルショット
ランチタイムコメント
後場の投資戦略
後場の寄り付き概況
相場概況
本日の注目個別銘柄
JASDAQ市況
マザーズ市況
Miniトピック
来週の買い需要
日経QUICKニュース
みんかぶニュース 投資家動向
みんかぶニュース 為替・FX
みんかぶニュース 市況・概況
みんかぶニュース 個別・材料
みんかぶニュース コラム
みんかぶニュース その他
ビットコインニュース
アルトコインニュース
GRICI
暗号資産速報
Reuters Japan Online Report Business News
金融ウォッチ その他
FISCO その他
グロース市況
