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株式会社ヘッドウォータース:2025年12月期第2四半期決算説明会文字起こし(13)

配信日時:2025/09/10 18:13 配信元:FISCO
*18:13JST 株式会社ヘッドウォータース:2025年12月期第2四半期決算説明会文字起こし(13) ヘッドウォータース<4011>

質問
プライム市場までのロードマップについて説明されていましたが、より具体的な中期経営計画を開始する予定はありますか?

■ヘッドウォータース 篠田様
現時点では、実はまだ中期経営計画という形での公表は予定していません。
正直、オーガニック成長という観点だけで見れば、中期計画は作ろうと思えば作れます。たとえば、年平均でコンサバに見積もっても135%くらいの成長率で進んでいけば、3年目でプライム市場の審査に入って、4年目で到達といったプランは描けると思います。
ただ、我々はそこを狙っておらず、もっと速いスピードで、2年で達成するにはどうするかというところをテーマに、あらゆる経営的な打ち手を講じていきます。そう考えると、コンサバな中期経営計画を先に出すよりも、よりダイナミックに施策を打ち出して、それを適宜開示しながら皆さまと共有していくというスタイルのほうが、今の我々のフェーズには合っていると考えています。現時点では中期経営計画というかたちで明文化・発表する予定はありません。

質問
富士通やソニー、マイクロソフトなどとの取り組みは非常に心強い材料だが、第2四半期が終わってもまだ利益がマイナスで大丈夫なのか?
下方修正の可能性はないのか? という点についてお聞かせください。

■ヘッドウォータース 篠田様
第1四半期につきましては、ややアクセルを踏みすぎた面があったと反省しております。経営者として、株主の皆様にご心配をおかけしてしまった点については、大変申し訳なく思っております。「経営者として失格」とまでは申しませんが、もう少しコントロールが効いたのではないかという反省は強く持っております。
その上で、「今後に期待してよいか」というご質問に対しては、ぜひご期待いただきたいと思っております。私自身、全力でこの会社を成長軌道に乗せる覚悟を持って取り組んでおります。
また、「下方修正の可能性があるかどうか」という点についてですが、当社では監査法人とも連携のうえ、四半期ごとに予算や実績の整合性について適切に精査を行っております。現時点においては、期初に掲げた業績予想を修正するほどのクリティカルな問題は発生しておらず、あくまで現行予算の達成に向けて着実に取り組んでいる状況です。
もちろん、「絶対に予算通り着地する」と断言することはできませんが、その実現に向けて最大限努力してまいります。現時点では下方修正の必要はないとの判断で進めておりますので、引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

質問
多くのテック企業がAI導入により、いわゆる“レイオフ”を進めているという報道を目にします。一方で、御社はAIによる自動開発を進める中でも、引き続き現在のペースで採用を増加させていく方針でしょうか?

■ヘッドウォータース 篠田様
こちらにつきましては、先ほどのご説明の中でもお伝えしたとおり、当社は今後も引き続き積極的に採用を継続してまいります。
そのうえで、採用した一人ひとりのメンバーにAIエージェントを活用してもらうことで、これまでにない成長スピードと生産性の向上を実現していく方針です。

質問
素晴らしい技術をお持ちの会社であることは十分に理解しております。ぜひ、それを株価に反映させていただきたいと考えています。

■ヘッドウォータース 篠田様
心して進めてまいります。構想は随時展開していきますので、ぜひ楽しみにしていただければと思います。

質問
上場以来、応援を続けております。御社のAIテクノロジー事業は、将来的に売上1,000億円を目指せる事業だとお考えでしょうか?

■ヘッドウォータース 篠田様
応援いただき、誠にありがとうございます。
率直に申し上げて、当社はAIテクノロジー領域において、将来的に売上1,000億円を目指せる事業であると確信しております。他社の多くが、そもそもその規模を目指すだけのマーケットやビジネスモデルを有していないケースが多い中、当社はAI、データ統合、クラウドといった、既存レガシーが不得手とする領域において、実行力と技術力を強みに大手企業との実装まで進めている点が大きな特徴です。実際、国内のシステムインテグレーション市場は関連領域も含めて約13兆円規模があると見込んでおり、その中で1%〜5%のシェアを獲得するだけでも、売上1,000億円は十分に到達可能な水準です。
当社には既に、他社にないカスタマイズ可能な技術資産が複数あり、さらにこのマーケットをいかに早く、戦略的に奪取していけるかという点が、今後の成長を大きく左右するものと考えております。
以上より、ビジネスモデルとしても、業種としても、当社が売上1,000億円を実現できるポテンシャルは非常に高いと捉えております。

質問
将来的に自社株買いの可能性についてはどのようにお考えでしょうか?

■ヘッドウォータース 篠田様
自社株買いにつきましては、さまざまな条件が整った際には、実施の可能性を排除しているわけではありません。
ただし、現時点では、成長投資を最優先するフェーズと捉えております。たとえば、先般のようなBBD社との資本業務提携や、将来的なM&Aといった戦略投資に資金を振り向けることの方が、中長期的な売上拡大や事業成長に資すると判断しております。
実際に、そういった案件が具体化する局面では、当然ながら自社株買いに充当できる資金的な余地は限られるため、その時点では見送る判断となる可能性が高いと考えています。
とはいえ、将来的に成長投資が一巡し、かつ資本政策上の必要性や適切なタイミングが重なった場合には、株主還元の一環として検討のテーブルに乗せることは十分あり得ると考えております。現在は、まずは成長ステージとしての打ち手を優先する局面と認識しており、そのうえで企業価値向上に繋がる施策を継続的に実行してまいります。

質問
株価対策として、現在どのような施策をお考えでしょうか?

■ヘッドウォータース 篠田様
株価対策については、いくつかの選択肢を念頭に置いております。
まず、株主優待制度については社内でも議論を重ねております。自社株買いに関しては、選択肢として排除しているわけではありませんが、現在は成長投資を最優先とするフェーズであり、現実的にはハードルがあると捉えています。
一方で、IR活動の強化については、非常に重要な取り組みと位置付けています。当社は、世界初・日本初といった先進的な事例を数多く創出しており、これらの成果をより収益に結びつけるストーリーとして、投資家の皆様に分かりやすく伝えるIR施策の強化を図ってまいります。その一環として、先般のBBD社との資本業務提携のような取り組みを通じて、市場への訴求力を高め、企業価値の持続的な向上と株価への反映を目指してまいります。

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