オープニングコメント

新政権への期待が高まるかを見極め

配信日時:2025/09/08 08:40 配信元:FISCO
*08:40JST 新政権への期待が高まるかを見極め  8日の日本株市場は、売り先行で始まった後は押し目買い意欲の強い相場展開になりそうだ。5日の米国市場はNYダウが220ドル安、ナスダックは7ポイント安だった。
8月の米雇用統計が予想を大幅に下回ったことで景気後退を警戒した売りが膨らんだ。ただし、同時に利下げ期待が高まり、相場を下支えする形になった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円安の42890円、円相場は1ドル=148円20銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物のナイトセッションは43200円まで買われた後に軟化し、一時42590円まで売られる場面もみられた。ただし、終盤にかけて買い戻され、42870円まで下げ幅を縮めていた。米雇用統計の結果から労働市場の減速が警戒されるものの、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ期待が高まることで、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうである。

 また、石破首相は7日、「自由民主党総裁の職を辞することとした」と発表した。
総裁選を前倒しで実施するよう森山幹事長に伝えたと明らかにしている。政策運営に対する不透明感が高まる一方で、新政権に対する期待感からの押し目買い意欲は強いと考えられる。上値追いは慎重にさせそうだが、下値の堅さは意識されやすいだろう。

 先週の日経平均株価は続伸で43000円を回復し、ボリンジャーバンドの+1σ(43246円)に接近している。足もとで上値を抑えられていた+1σを突破してくるようだと、先物主導で上へのバイアスが強まりやすく、買い戻しの流れに向かわせそうだ。新政権への期待が高まる局面においては、インデックスに絡んだ商いが日経平均株価を押し上げる形になりそうである。

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