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乱高下もマグニフィセント7が上昇の先導役に復帰 (3) 【シルバーブラットの「S&P500」月例レポート】

配信日時:2025/06/13 11:41 配信元:MINKABU
●米国経済  ○4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は3月から横ばいの50.2となりました。事前予想は前月から上昇の50.7とされていました。  ○4月のISM製造業景気指数は事前予想の47.9を上回る48.7となりましたが、3月の49.0から低下しました。  ○4月のサービス業PMIは事前予想の51.4に対して50.8となり(速報値は51.4)、3月の54.4から低下しました。  ○4月のISM非製造業景気指数は事前予想の50.2に対して51.6となり、3月の50.8から上昇しました。  ○5月のPMI速報値は、製造業が52.3(事前予想は49.8)、サービス業も52.3(同50.6)となりました。  ○4月の消費者物価指数(CPI)は、事前予想の前月比0.3%上昇に対して同0.2%上昇となりました(3月は同0.1%低下)。前年同月比では2.3%上昇となり、3月の同2.4%上昇から低下しました。食品とエネルギーを除いたコアCPIは前月比0.2%上昇、前年同月比では2.8%上昇(3月も同2.8%上昇)となりました。  ○4月の生産者物価指数(PPI)は事前予想の前月比0.2%上昇に対し、同0.5%低下となりました。3月は同0.4%低下から同横ばいへ上方修正されました。4月は前年同月比では2.4%上昇となり、3月の同2.7%上昇から低下しました。コアPPIは、前月比0.4%低下、前年同月比では3.1%上昇となり、3月の同3.3%上昇から低下しました。  ○2025年第1四半期のGDP成長率(改定値)は前期比年率0.2%減となり、速報値の同0.3%減から上方修正されました。個人消費支出は同1.2%増となり、速報値の同1.8%増から下方修正されました。  ○2025年第1四半期の企業利益(改定値)は前年同期比7.5%増となり、速報値の同12.1%増から下方修正されました。  ○4月の個人所得は事前予想の前月比0.3%増に対して同0.8%増となり、3月の同0.5%増を上回りました。個人消費支出は事前予想通り前月比0.2%増となり、3月の同0.7%増を下回りました。  ○4月のPCE価格指数は前月比0.1%上昇(3月は同横ばい)、前年同月比では2.1%上昇となり、3月の同2.3%上昇から低下しました。  ○2025年第1四半期の労働生産性(速報値)は事前予想の前期比年率0.5%低下に対して同0.8%低下となりました。2024年第4四半期は同1.7%上昇でした。単位労働コストは前期比年率5.7%上昇となり、第4四半期の同2.0%上昇を上回りました。  ○4月の鉱工業生産指数は事前予想の前月比0.2%上昇に対して同横ばいとなりました。3月は同0.3%低下でした。4月の設備稼働率は3月の77.8%から77.7%に低下しました。  ○3月の建設支出は事前予想の前月比0.2%増に対して同0.5%減となりました。2月は当初発表の同0.7%増から同0.6%増に下方修正されました。3月の前年同月比は2.8%増となり、2月の同3.4%増から低下しました。  ○4月の小売売上高は事前予想通りの前月比0.1%増となりました。3月は当初発表の同1.4%増から同1.7%増に上方修正されました。  ○2025年第1四半期のEコマース小売売上高は前期比0.1%増となりました。2024年第4四半期は当初発表の同2.7%増から同1.7%増に下方修正されました。  ○3月の卸売在庫の確報値は事前予想が前月比0.5%増だったのに対し、同0.4%増となり、2月は当初発表の同0.3%増から0.5%増に上方修正されました。   ⇒4月の卸売在庫の速報値は前月比横ばいでした。  ○4月の小売在庫の速報値は前月比0.1%減でした。  ○4月の企業在庫は事前予想が前月比0.2%増だったのに対し、同0.1%増となりました。3月は同0.2%増でした。  ○3月の製造業受注は前月比4.3%増となりました。2月は当初発表の同0.6%増から同0.5%増に下方修正されました。  ○4月の耐久財受注は事前予想の前月比8.3%減に対し、同6.3%減となりました。3月は当初発表の同9.2%増から7.6%増に下方修正されました。  ○3月の貿易収支の赤字額は、市場予想の1363億ドルを上回る1405億ドルと、過去最大を記録しました。2月の赤字額は1232億ドルでした。  ○4月の輸入物価指数は事前予想が前月比0.3%低下だったのに対し、同0.1%上昇となりました。前年同月比では0.1%上昇で、3月の同0.9%上昇を下回りました。4月の輸出物価指数は事前予想通り、3月から横ばいの前月比0.1%上昇となりました。前年同月比では2.0%上昇となり、3月の同2.4%上昇を下回りました。  ○4月の財の貿易収支の速報値は赤字額が876億ドルとなり、3月の1620億ドルの赤字から減少しました。輸入は前月比19.8%減(3月は同5.7%増)、輸出は同3.4%増(3月は同2.3%増)でした。  ○5月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値は、事前予想で4月確報値の52.2から53.0への上昇が見込まれていたのに対し、50.8に低下しました。1年先のインフレ期待は7.3%と、4月の6.6%から上昇しました。   ⇒5月のミシガン大学消費者信頼感指数の確報値は52.2となりました。1年先のインフレ期待は6.6%と、速報値の7.3%を下回りました。  ○4月の景気先行指数は市場予想の前月比0.8%低下に対して、同1.0%低下となりました。3月は当初発表の同0.7%低下から同0.8%低下に下方修正されました。  ○民間調査機関コンファレンスボードが発表した5月の消費者信頼感指数は事前予想の87.3を上回る98.0となりました。4月は当初発表の86.0から85.7に下方修正されました。 ●雇用関係  ○4月の雇用統計では非農業部門雇用者数が市場予想の13万人増を上回る17万7000人増となりました。3月の非農業部門雇用者数は当初発表の22万8000人増から18万5000人増に下方修正されました。   ⇒4月の失業率は市場予想通り、3月から横ばいの4.2%でした(2月は4.1%、1月は4.0%、2024年12月は4.1%、11月は4.2%、10月と9月は4.1%、8月は4.2%、7月は4.3%、6月は4.1%、5月は4.0%、4月は3.9%、3月は3.8%、2月は3.9%、2024年1月と2023年12月、11月は3.7%でした。2020年2月は3.5%でしたが、同年5月には13.3%となりました)。   ⇒労働参加率は3月の62.5%から4月は62.6%に上昇しました(2月は62.4%、1月は62.6%、12月と11月は62.5%、10月は62.6%、9月、8月、7月は62.7%)。   ⇒4月の週平均労働時間は34.3時間となり、当初発表の34.2時間から34.3時間に上方修正された3月から横ばいとなりました(2月は34.1時間、1月と12月は34.2時間、11月は34.3時間、10月と9月は34.2時間、8月は34.4時間、7月は34.2時間、6月、5月、4月は34.3時間)。   ⇒4月の平均時給は前月比0.2%増(前月の36.00ドルから36.06ドルに増加)となりました。3月は同0.3%増でした(2月は同0.3%増、1月は同0.4%増、12月と11月は同0.3%増、10月は同0.4%増、9月は同0.3%増、8月は同0.4%増)。4月は前年同月比では3.8%増と、3月から横ばいでした(2月は4.0%増、1月と12月は同3.9%増、11月と10月は同4.0%増、9月と8月は同3.9%増)。  ○失業保険継続受給件数(季節調整済み)は、前月の184万1000件から191万9000件に増加しました。   ⇒週間新規失業保険申請件数(当初報告通り):    →2025年5月1日発表の週間新規失業保険申請件数:24万1000件    →2025年5月8日発表の週間新規失業保険申請件数:22万8000件    →2025年5月15日発表の週間新規失業保険申請件数:22万9000件    →2025年5月22日発表の週間新規失業保険申請件数:22万7000件    →2025年5月29日発表の週間新規失業保険申請件数:24万件 ●企業業績  ○S&P500指数の時価総額の97.5%に相当する488銘柄が2025年第1四半期の決算発表を終え、そのうち377銘柄(77.3%)で営業利益が予想を上回り、487銘柄中304銘柄(62.4%)で売上高が予想を上回りました。   ⇒2025年第1四半期の営業利益は前期比で5.5%減、前年同期比では5.9%増が見込まれています。   ⇒売上高は過去最高であった2024年第4四半期比で4.0%減、前年同期比では3.5%増が見込まれています。   ⇒営業利益率は11.84%となる見通しです。これは2024年第4四半期の12.04%を下回りますが、2024年第1四半期の11.58%を上回る水準です(1993年以降の平均は8.51%、過去最高は2021年第2四半期の13.54%)。   ⇒2025年第1四半期中に株式数の減少によって1株当たり利益(EPS)が大きく押し上げられた発表済みの銘柄の割合は13.9%となっています。この割合は、2024年第4四半期は12.2%、2024年第1四半期は13.3%でした。  ○2025年通年の利益は前年比9.8%増が見込まれており、これに基づく2025年の予想株価収益率(PER)は23.1倍となっています。  ○2026年通年の利益は前年比15.4%増が見込まれており、予想PERは20.0倍となっています。 ※「乱高下もマグニフィセント7が上昇の先導役に復帰 (4)」へ続く 株探ニュース

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