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CAICAD Research Memo(4):2024年10月期は「ITサービス事業」が堅調に推移し、大幅な損益改善
配信日時:2025/01/27 13:04
配信元:FISCO
*13:04JST CAICAD Research Memo(4):2024年10月期は「ITサービス事業」が堅調に推移し、大幅な損益改善
■CAICA DIGITAL<2315>の決算概要
1. 2024年10月期決算の概要
2024年10月期の連結業績は、売上高が前期比1.3%減の5,606百万円、営業損失が159百万円(前期は2,378百万円の損失)、経常損失が263百万円(同2,560百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が359百万円(同3,889百万円の損失)と微減収ながら損失幅が大きく改善した。保有する暗号資産の評価引き下げにより利益計画を下振れたものの、その影響を除けば、営業・経常利益は実質黒字化を達成している。
売上高は、良好な受注環境を背景として「ITサービス事業」が堅調に推移した。売上高の伸びが緩やかな水準にとどまったのは、利益率重視の案件選別により新規案件の獲得が想定を下回ったことが理由である。また、暗号資産の売却やNFT販売手数料、カスタマーディベロップメントサポートなどを主な収益源とする「金融サービス事業」については前期を下回り、本格的な業績貢献には至っていない。
利益面では、「ITサービス事業」の伸びや利益率の高い案件の獲得により大幅な損益改善を実現した。期初に計画していた黒字転換を実現できなかったのは、保有する暗号資産(カイカコイン及びスケプコイン)の評価損327百万円を売上原価に計上したことが主因である。また、暗号資産に係るファンド評価損131百万円(営業外損失)及び有価証券評価損108百万円(特別損失)の計上により親会社株主に帰属する当期純損失はさらに膨らむ結果となった。
もっとも、損失計上は、暗号資産の評価切り下げによるところが大きく、営業キャッシュ・フローでは282百万円のプラス(前期は1,749百万円のマイナス)と6期ぶりの黒字を実現した。また、保有する暗号資産は備忘価格(1円)に評価替えされたことから、これ以上の損失発生の可能性はないうえ、今後売却が実現することになれば、売却価額がほぼ利益として計上されることになる。
財政状態については、現金及び預金の減少や暗号資産の評価切り下げなどにより資産合計は前期末比18.4%減の2,425百万円となった。一方、自己資本についても剰余金の減少により同23.7%減の1,659百万円に縮小となり、自己資本比率は68.4%(前期末は73.2%)に低下した。
各事業別の業績及び活動実績は以下のとおりである。
(1) ITサービス事業
売上高(内部取引を含む)は前期比0.4%増の5,575百万円、セグメント利益は同54.5%増の636百万円と微増収ながら大幅な増益となった。金融機関向けのシステム開発は、利益率重視の案件選別により新規案件の獲得が想定を下回ったものの、銀行などの継続案件は堅調に推移した。非金融向けシステム開発についても、依然として顧客の事業拡大意欲が高く、IT投資も継続されていることから大手Slerなどの既存顧客からの受注は堅調であった。また、FinTech関連のシステム開発では、決済系の案件を中心に安定的に受注を獲得した。一方、利益面では、継続案件の価格交渉及び新規案件の受注条件の見直しなどが奏功し大幅な増益を達成するとともに、セグメント利益率も11.4%(前期は7.4%)に大きく改善した。活動面についても、大手エンタープライズ向けのDXソリューションパッケージを有する海外有力ベンダーと業務提携を締結したほか、DXソリューション営業のスペシャリストを新たに採用し、DXソリューションサービスの強化に向けて大きく前進した。
(2) 金融サービス事業
売上高(内部取引を含む)は前期比72.0%減の38百万円、セグメント損失は469百万円(前期は2,407百万円の損失)となった。抜本的な事業再編に取り組むなかで、暗号資産の販売のほか、「Zaif INO」の運営などを通じたNFTの販売、カスタマーディベロップメントサービスの提供などに取り組んだが、本格的な業績貢献には至っていない。利益面では、事業再編に伴う大幅な損失を計上した前期と比べて損失幅が改善したものの、固定費負担による損失(142百万円)のほか、保有する暗号資産の評価損327百万円を売上原価に計上したことで、セグメント損失が続く結果となった。一方、活動面では、ゲーム領域以外の分野(NFT漫画プロジェクトの始動など)でのラインナップ拡充やTOPPAN(株)との連携などを通じてNFTのユーティリティの向上に取り組むとともに、「CAICA Web3 for Biz」のサービス拡充に向けても、様々な業務提携を推進した※。
※ 新しいブロックチェーンネットワークサービスであるWeb3aaS「THXNET.」を開発・運営しているTHXLABや、業界最高水準の処理速度を誇るブロックチェーン技術基盤「GLS」の開発を手掛けた(株)アーリーワークスとの業務提携など。
2. 2024年10月期の総括
2024年10月期を総括すると、暗号資産の評価切り下げによる影響は想定外であったものの、大幅な損益改善を実現し、営業・経常利益が実質黒字で着地できたこと(暗号資産評価切り下げの影響を除く)や営業キャッシュ・フローが6期ぶりにプラスに転じたことは評価すべきポイントである。特に、「ITサービス事業」の収益性向上は今後に向けても明るい材料と言える。また、活動面でも海外有力ベンダーとの業務提携など、ニーズが拡大しているDXソリューションの強化に向けて大きく前進した。一方、NFTやWeb3ビジネスについては本格的な業績寄与には時間を要する見通しであるが、各方面で着実に布石を打つことができた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<HN>
1. 2024年10月期決算の概要
2024年10月期の連結業績は、売上高が前期比1.3%減の5,606百万円、営業損失が159百万円(前期は2,378百万円の損失)、経常損失が263百万円(同2,560百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が359百万円(同3,889百万円の損失)と微減収ながら損失幅が大きく改善した。保有する暗号資産の評価引き下げにより利益計画を下振れたものの、その影響を除けば、営業・経常利益は実質黒字化を達成している。
売上高は、良好な受注環境を背景として「ITサービス事業」が堅調に推移した。売上高の伸びが緩やかな水準にとどまったのは、利益率重視の案件選別により新規案件の獲得が想定を下回ったことが理由である。また、暗号資産の売却やNFT販売手数料、カスタマーディベロップメントサポートなどを主な収益源とする「金融サービス事業」については前期を下回り、本格的な業績貢献には至っていない。
利益面では、「ITサービス事業」の伸びや利益率の高い案件の獲得により大幅な損益改善を実現した。期初に計画していた黒字転換を実現できなかったのは、保有する暗号資産(カイカコイン及びスケプコイン)の評価損327百万円を売上原価に計上したことが主因である。また、暗号資産に係るファンド評価損131百万円(営業外損失)及び有価証券評価損108百万円(特別損失)の計上により親会社株主に帰属する当期純損失はさらに膨らむ結果となった。
もっとも、損失計上は、暗号資産の評価切り下げによるところが大きく、営業キャッシュ・フローでは282百万円のプラス(前期は1,749百万円のマイナス)と6期ぶりの黒字を実現した。また、保有する暗号資産は備忘価格(1円)に評価替えされたことから、これ以上の損失発生の可能性はないうえ、今後売却が実現することになれば、売却価額がほぼ利益として計上されることになる。
財政状態については、現金及び預金の減少や暗号資産の評価切り下げなどにより資産合計は前期末比18.4%減の2,425百万円となった。一方、自己資本についても剰余金の減少により同23.7%減の1,659百万円に縮小となり、自己資本比率は68.4%(前期末は73.2%)に低下した。
各事業別の業績及び活動実績は以下のとおりである。
(1) ITサービス事業
売上高(内部取引を含む)は前期比0.4%増の5,575百万円、セグメント利益は同54.5%増の636百万円と微増収ながら大幅な増益となった。金融機関向けのシステム開発は、利益率重視の案件選別により新規案件の獲得が想定を下回ったものの、銀行などの継続案件は堅調に推移した。非金融向けシステム開発についても、依然として顧客の事業拡大意欲が高く、IT投資も継続されていることから大手Slerなどの既存顧客からの受注は堅調であった。また、FinTech関連のシステム開発では、決済系の案件を中心に安定的に受注を獲得した。一方、利益面では、継続案件の価格交渉及び新規案件の受注条件の見直しなどが奏功し大幅な増益を達成するとともに、セグメント利益率も11.4%(前期は7.4%)に大きく改善した。活動面についても、大手エンタープライズ向けのDXソリューションパッケージを有する海外有力ベンダーと業務提携を締結したほか、DXソリューション営業のスペシャリストを新たに採用し、DXソリューションサービスの強化に向けて大きく前進した。
(2) 金融サービス事業
売上高(内部取引を含む)は前期比72.0%減の38百万円、セグメント損失は469百万円(前期は2,407百万円の損失)となった。抜本的な事業再編に取り組むなかで、暗号資産の販売のほか、「Zaif INO」の運営などを通じたNFTの販売、カスタマーディベロップメントサービスの提供などに取り組んだが、本格的な業績貢献には至っていない。利益面では、事業再編に伴う大幅な損失を計上した前期と比べて損失幅が改善したものの、固定費負担による損失(142百万円)のほか、保有する暗号資産の評価損327百万円を売上原価に計上したことで、セグメント損失が続く結果となった。一方、活動面では、ゲーム領域以外の分野(NFT漫画プロジェクトの始動など)でのラインナップ拡充やTOPPAN(株)との連携などを通じてNFTのユーティリティの向上に取り組むとともに、「CAICA Web3 for Biz」のサービス拡充に向けても、様々な業務提携を推進した※。
※ 新しいブロックチェーンネットワークサービスであるWeb3aaS「THXNET.」を開発・運営しているTHXLABや、業界最高水準の処理速度を誇るブロックチェーン技術基盤「GLS」の開発を手掛けた(株)アーリーワークスとの業務提携など。
2. 2024年10月期の総括
2024年10月期を総括すると、暗号資産の評価切り下げによる影響は想定外であったものの、大幅な損益改善を実現し、営業・経常利益が実質黒字で着地できたこと(暗号資産評価切り下げの影響を除く)や営業キャッシュ・フローが6期ぶりにプラスに転じたことは評価すべきポイントである。特に、「ITサービス事業」の収益性向上は今後に向けても明るい材料と言える。また、活動面でも海外有力ベンダーとの業務提携など、ニーズが拡大しているDXソリューションの強化に向けて大きく前進した。一方、NFTやWeb3ビジネスについては本格的な業績寄与には時間を要する見通しであるが、各方面で着実に布石を打つことができた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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