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ヤマノHD Research Memo(5):既存事業の収益安定化策により、和装宝飾以外の4事業で損益改善(1)

配信日時:2025/01/22 16:15 配信元:FISCO
*16:15JST ヤマノHD Research Memo(5):既存事業の収益安定化策により、和装宝飾以外の4事業で損益改善(1) ■ヤマノホールディングス<7571>の業績動向

1. 2025年3月期中間期の業績概要
2025年3月期中間期の連結業績は、売上高6,845百万円(前年同期比0.5%増)、営業損失5百万円(前年同期は8百万円の損失)、経常損失13百万円(同4百万円の利益)、親会社株主に帰属する中間純損失63百万円(同9百万円の損失)となった。また、2025年3月期より開示するEBITDAは49百万円と同2.9%増加した。M&A戦略を積極的に推進する同社にとって、のれんの発生・償却は業績に大きく影響する可能性があるため、重要な経営指標となる。売上高は、主力の和装宝飾事業が一部商品の納品遅延の影響などで前年同期を2.1%下回り、美容事業、DSM事業も不採算店舗の閉鎖・統廃合などにより減少したが、前年同期を44.8%上回って伸長した教育事業が吸収し、全社では前年同期を上回った。特に2023年12月にグループ入りした学習塾を運営する灯学舎の売上が寄与した格好である。営業損益は、和装宝飾事業の減益を、教育事業の増益のほか、前年同期に苦戦した美容事業、DSM事業、リユース事業の損益改善によりカバーし前年同期を上回った。中期経営計画の重点施策の1つである「既存事業の収益安定化」の着実な実行により各事業の損益は改善しており、施策の進捗は順調だ。

また、不採算店舗の閉鎖・統廃合を進めた「営業体制の最適化」の結果、1店舗当たり平均売上高において、美容事業は前年同期を維持するにとどまったが、そのほかの4事業はすべて改善している。美容事業も1店舗当たりの営業利益率は改善した。「不振事業の構造改革」の取り組みは、前年同期に営業損失を計上したDSM事業、リユース事業の損失幅を縮小させた。順調に業容を拡大する教育事業は、「伸長事業の盤石化」の取り組みにより2ケタの増収、大幅な増益を実現した。なお、親会社株主に帰属する中間純損失は、同社単体及び教育事業のグループ会社2社の利益増に伴う税金費用が増加したため前年同期比で拡大した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 松本章弘)

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