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ギグワークス Research Memo(1):2024年10月期は減収減益
配信日時:2025/01/22 11:01
配信元:FISCO
*11:01JST ギグワークス Research Memo(1):2024年10月期は減収減益
■要約
ギグワークス<2375>は、10万人を超える登録ギグワーカーの空いた時間やスキルに合わせて、IT関連の機器サポートやコンタクトセンターなどの多様な業務をマッチングするビジネスモデルで成長する企業である。PC初期設定やアンテナ基地局設置、リコール対応など毎月1,000社以上の企業からのオンデマンド性が高い業務(単発短期業務)に即時対応できることが同社の強みとなっている。「日本一のギグ・エコノミーのプラットフォーマーになり、労働市場に革命を起こす」をビジョンに掲げ、人々の能力がフル活用され、公平で納得できる評価を受けられるプラットフォームを目指している。傘下に日本最大の拠点を持つシェアオフィス事業や日本直販(株)などの通販事業を持つのも、ギグワーカーの働き方や仕事の獲得に関連している。Web3時代の新しい働き方を開拓すべく、ブロックチェーン技術やNFT※を活用した事業にもいち早く挑戦するなど、起業家精神にあふれた企業である。同社の最大の経営資源はヒトであり、女性の活躍や健康経営において先進的で内外からの評価も高い。2022年4月の東証市場区分見直しに伴いスタンダード市場へ移行している。
※ Non-Fungible Token:非代替性トークン、唯一無二のデジタルデータ
1. ビジネスモデル
同社のビジネスモデルは、“IT関連の仕事を中心としたマッチングプラットフォーム”に特長がある。同社は“パソコン家庭教師”から出発した経緯もありIT関連(設置、トラブル対応、システム開発など)を得意とするが、現在はIT関連以外(販売、コールセンター、調査など)も増え、依頼を受ける仕事は多岐にわたる。IT関連での事例としては、パソコン(以下、PC)やタブレットのキッティング、アンテナ基地局設置、バス停工事(IoT対応)などがある。大手通信会社や大手SI(システムインテグレーション)会社、外資系PC会社など大企業からの依頼が多く、継続的なパイプを持つ。特に全国規模での短期集中(単発短期・即時対応)の依頼は同社でなければ受け手がいない場合が多く、同社の存在価値を高めている。ギグワーカー(働き手)とクライアント企業(発注者)の間で、仕事の受発注が直接できるプラットフォーム「GiGWorks Basic」も運営する。創業以来、累計で6,542社、758万件を超えるマッチングを行い、2024年10月期は4,013名が稼働した。
2. 業績動向
2024年10月期の連結業績は、売上高が前期比4.0%減の25,369百万円、営業損失が404百万円(前期は111百万円の利益)となった。売上高では、シェアリングエコノミー事業が成長したものの、デジタルマーケティング事業及びオンデマンドエコノミー事業の減収が影響して減収となった。営業損失の計上となったが、投資事業であるWeb3新事業への投資とデジタルマーケティング事業の事業構造改革への投資が主な要因であり、基幹事業の稼ぐ力は改善している。
2025年10月期の連結業績は、売上高が前期比469百万円減の24,900百万円、営業利益が同584百万円増の180百万円と、収益性が改善し黒字化する予想である。シェアリングエコノミー事業が増収増益傾向、オンデマンドエコノミー(既存事業)及びシステムソリューション事業が前期並みにしっかり稼ぎ、デジタルマーケティング事業の再生及びWeb3新事業の成長がキーポイントとなる。弊社では、期中にデジタルマーケティング事業の構造改革の効果が顕在化して黒字化に向かう可能性が高く、Web3分野の認知度が急速に高まる年になる可能性があることから、その先駆者である同社の新事業がさらに注目されると考えている。
3. 成長戦略・トピック
「SNPIT」は、スマートフォンカメラを活用した画期的なGame-Fi※体験を提供する、Web3時代の先駆けとなるSnap to Earn(写真を撮って稼ぐ)サービスである。リリースから1年が経過し、ユーザー・ファンは日本を始め、イタリアなどの欧州、米国、アジアなど国境を越えて広がりを見せる。2024年9月には、「SNPIT」が「Web3 Game Award 2024」において、2024年に多くのゲームファンを魅了した作品に贈られる賞である「Great Game Award優秀賞」を受賞した。
※ ゲーム(Game)と金融(Finance)を組み合わせた造語。ゲームにDeFi(分散型金融)の要素を掛け合わせたブロックチェーンゲーム全般を指す
Snap to Earn「SNPIT」の独自トークン※である「SNPIT Token」は、2024年12月に、国内暗号資産取引所Zaifに上場した。Zaifのかんたん売買(販売所)では、販売手数料無料で数百円単位から暗号資産を売買することができ、Zaif Paymentにより暗号資産で決済が可能であり、暗号資産での支払いを日本円で受取ることができる。ユーザーは、ゲームの報酬として得たSNPIT POINTS(STP)をアプリ内で活用するだけでなく、アプリを通じて稼ぐことができるようになり、働き方の選択肢を広げることができる。
※ 従来の硬貨や紙幣の代わりに使うデジタルマネー
4. 株主還元策
同社は、重点分野への積極的な投資などにより確固たる競争力を早期に築くことを重要な課題と認識しつつ、同時に株主に対する利益還元についても重要な経営の課題として認識している。2024年10月期は損失を計上したものの配当を継続し、配当金は年1.00円(前期比3.00円減)となった。同社は株主還元の1つの指標としてDOE(純資産配当率)を重視しており、株主還元の視点では業績下振れ時も配当が維持されている。2025年10月期は収益性の改善を背景に配当金年2.00円(前期比1.00円増)を予想する。同社は株主優待制度を導入しており、日本直販のWebサイトで1年間利用可能な割引クーポン(30%割引、割引金額の上限は累計(合算)で30万円(税抜))を贈呈する。
■Key Points
・2024年10月期は減収減益。Web3関連新事業への先行投資と通販分野の事業改革投資が利益押し下げ
・2025年10月期の売上高は24,900百万円、営業利益は180百万円を予想。既存事業は堅調、通販とWeb3新事業の動向が鍵
・Snap to Earn「SNPIT」がGreat Game Award2024優秀賞を受賞。独自トークンが国内暗号資産取引所に上場し“撮って稼ぐ”が容易に
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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ギグワークス<2375>は、10万人を超える登録ギグワーカーの空いた時間やスキルに合わせて、IT関連の機器サポートやコンタクトセンターなどの多様な業務をマッチングするビジネスモデルで成長する企業である。PC初期設定やアンテナ基地局設置、リコール対応など毎月1,000社以上の企業からのオンデマンド性が高い業務(単発短期業務)に即時対応できることが同社の強みとなっている。「日本一のギグ・エコノミーのプラットフォーマーになり、労働市場に革命を起こす」をビジョンに掲げ、人々の能力がフル活用され、公平で納得できる評価を受けられるプラットフォームを目指している。傘下に日本最大の拠点を持つシェアオフィス事業や日本直販(株)などの通販事業を持つのも、ギグワーカーの働き方や仕事の獲得に関連している。Web3時代の新しい働き方を開拓すべく、ブロックチェーン技術やNFT※を活用した事業にもいち早く挑戦するなど、起業家精神にあふれた企業である。同社の最大の経営資源はヒトであり、女性の活躍や健康経営において先進的で内外からの評価も高い。2022年4月の東証市場区分見直しに伴いスタンダード市場へ移行している。
※ Non-Fungible Token:非代替性トークン、唯一無二のデジタルデータ
1. ビジネスモデル
同社のビジネスモデルは、“IT関連の仕事を中心としたマッチングプラットフォーム”に特長がある。同社は“パソコン家庭教師”から出発した経緯もありIT関連(設置、トラブル対応、システム開発など)を得意とするが、現在はIT関連以外(販売、コールセンター、調査など)も増え、依頼を受ける仕事は多岐にわたる。IT関連での事例としては、パソコン(以下、PC)やタブレットのキッティング、アンテナ基地局設置、バス停工事(IoT対応)などがある。大手通信会社や大手SI(システムインテグレーション)会社、外資系PC会社など大企業からの依頼が多く、継続的なパイプを持つ。特に全国規模での短期集中(単発短期・即時対応)の依頼は同社でなければ受け手がいない場合が多く、同社の存在価値を高めている。ギグワーカー(働き手)とクライアント企業(発注者)の間で、仕事の受発注が直接できるプラットフォーム「GiGWorks Basic」も運営する。創業以来、累計で6,542社、758万件を超えるマッチングを行い、2024年10月期は4,013名が稼働した。
2. 業績動向
2024年10月期の連結業績は、売上高が前期比4.0%減の25,369百万円、営業損失が404百万円(前期は111百万円の利益)となった。売上高では、シェアリングエコノミー事業が成長したものの、デジタルマーケティング事業及びオンデマンドエコノミー事業の減収が影響して減収となった。営業損失の計上となったが、投資事業であるWeb3新事業への投資とデジタルマーケティング事業の事業構造改革への投資が主な要因であり、基幹事業の稼ぐ力は改善している。
2025年10月期の連結業績は、売上高が前期比469百万円減の24,900百万円、営業利益が同584百万円増の180百万円と、収益性が改善し黒字化する予想である。シェアリングエコノミー事業が増収増益傾向、オンデマンドエコノミー(既存事業)及びシステムソリューション事業が前期並みにしっかり稼ぎ、デジタルマーケティング事業の再生及びWeb3新事業の成長がキーポイントとなる。弊社では、期中にデジタルマーケティング事業の構造改革の効果が顕在化して黒字化に向かう可能性が高く、Web3分野の認知度が急速に高まる年になる可能性があることから、その先駆者である同社の新事業がさらに注目されると考えている。
3. 成長戦略・トピック
「SNPIT」は、スマートフォンカメラを活用した画期的なGame-Fi※体験を提供する、Web3時代の先駆けとなるSnap to Earn(写真を撮って稼ぐ)サービスである。リリースから1年が経過し、ユーザー・ファンは日本を始め、イタリアなどの欧州、米国、アジアなど国境を越えて広がりを見せる。2024年9月には、「SNPIT」が「Web3 Game Award 2024」において、2024年に多くのゲームファンを魅了した作品に贈られる賞である「Great Game Award優秀賞」を受賞した。
※ ゲーム(Game)と金融(Finance)を組み合わせた造語。ゲームにDeFi(分散型金融)の要素を掛け合わせたブロックチェーンゲーム全般を指す
Snap to Earn「SNPIT」の独自トークン※である「SNPIT Token」は、2024年12月に、国内暗号資産取引所Zaifに上場した。Zaifのかんたん売買(販売所)では、販売手数料無料で数百円単位から暗号資産を売買することができ、Zaif Paymentにより暗号資産で決済が可能であり、暗号資産での支払いを日本円で受取ることができる。ユーザーは、ゲームの報酬として得たSNPIT POINTS(STP)をアプリ内で活用するだけでなく、アプリを通じて稼ぐことができるようになり、働き方の選択肢を広げることができる。
※ 従来の硬貨や紙幣の代わりに使うデジタルマネー
4. 株主還元策
同社は、重点分野への積極的な投資などにより確固たる競争力を早期に築くことを重要な課題と認識しつつ、同時に株主に対する利益還元についても重要な経営の課題として認識している。2024年10月期は損失を計上したものの配当を継続し、配当金は年1.00円(前期比3.00円減)となった。同社は株主還元の1つの指標としてDOE(純資産配当率)を重視しており、株主還元の視点では業績下振れ時も配当が維持されている。2025年10月期は収益性の改善を背景に配当金年2.00円(前期比1.00円増)を予想する。同社は株主優待制度を導入しており、日本直販のWebサイトで1年間利用可能な割引クーポン(30%割引、割引金額の上限は累計(合算)で30万円(税抜))を贈呈する。
■Key Points
・2024年10月期は減収減益。Web3関連新事業への先行投資と通販分野の事業改革投資が利益押し下げ
・2025年10月期の売上高は24,900百万円、営業利益は180百万円を予想。既存事業は堅調、通販とWeb3新事業の動向が鍵
・Snap to Earn「SNPIT」がGreat Game Award2024優秀賞を受賞。独自トークンが国内暗号資産取引所に上場し“撮って稼ぐ”が容易に
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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