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天昇電 Research Memo(3):2025年3月期中間期は42.0%の営業減益
配信日時:2025/01/06 15:53
配信元:FISCO
*15:53JST 天昇電 Research Memo(3):2025年3月期中間期は42.0%の営業減益
■天昇電気工業<6776>の業績動向
1. 2025年3月期中間期の業績概要
2025年3月期中間期の連結業績は、売上高13,667百万円(前年同期比6.4%増)、営業利益291百万円(同42.0%減)、経常利益309百万円(同57.4%減)、親会社株主に帰属する中間純利益174百万円(同69.2%減)となり、営業利益は期初予想(550百万円)を大きく下回った。
主要な向け先である自動車メーカーが、データ偽装問題によって生産調整を行ったことから、同社の国内売上高が見込みを大きく下回った。一方で、米国で積極的に投資を行ってきた物流向け製品の製造は順調に拡大したが、自動車向けを補うところまではいかず、全体の売上高は前年同期比6.4%増に留まった。自動車向けの売上高が減少したことで稼働率が下がり、売上総利益が1,996百万円(同5.1%減)となった。その結果、売上総利益率は14.6%(同1.8ポイント減)と悪化した一方で、人件費を含む販管費が同6.4%増となったことから、営業利益は大幅減となった。
一方で、減価償却費は1,103百万円(同2.3%増)であったことから、減価償却前営業利益(EBITDA)は1,394百万円(同11.8%減)となり、営業利益ほどは落ちていない点は注視すべきだろう。
セグメント別状況では、「日本成形関連事業」の売上高は9,750百万円(前年同期比5.2%減)、セグメント利益は52百万円(同87.0%減)となった。主要な向け先である自動車メーカーの生産台数がデータ偽装問題に関連して低調に推移したことが減収の主要因である。
「中国成形関連事業」の売上高は304百万円(同35.3%増)、セグメント損失は3百万円(前年同期は18百万円の損失)となった。製品によって浮き沈みがあり、黒字体質定着までには至っていない。
「アメリカ成形関連事業」の売上高は、3,470百万円(同58.7%増)、セグメント利益は116百万円(前年同期は2百万円の損失)となった。大型設備投資を行ったメキシコ第2工場の本格稼働が始まり売上高は大幅増となり、セグメント損益も大幅に改善した。
「不動産関連事業」は、売上高142百万円(同0.0%増)、セグメント利益124百万円(同8.0%増)となった。
財務内容は改善傾向、自己資本比率は31.4%
2. 財務状況とキャッシュ・フローの状況
2025年3月期中間期の財務状況は、流動資産は14,588百万円(前期末比1,825百万円増)となったが、主要科目では現金及び預金が前期末比1,148百万円増、電子記録債権を含む受取手形及び売掛金が同587百万円増、棚卸資産が同23百万円増であった。固定資産は16,338百万円(同1,149百万円増)となった。内訳は有形固定資産が同1,189百万円増、無形固定資産が同1百万円増、投資その他の資産が同40百万円減であった。この結果、資産合計は30,927百万円(同2,975百万円増)となった。
流動負債は10,818百万円(同663百万円増)となった。主な変動要因は、電子記録債務を含む支払手形及び買掛金が前期末比160百万円増、1年内返済予定の長期借入金同437百万円増となったことによる。固定負債は8,459百万円(同1,594百万円増)となった。主に長期借入金が同1,702百万円増加したことによる。純資産は11,648百万円(同717百万円増)となった。主に親会社株主に帰属する中間純利益の計上による利益剰余金の増加90百万円、為替換算調整勘定の増加399百万円、連結子会社の増資に伴う非支配株主持分の増加261百万円などによる。この結果、2025年3月期中間期末の自己資本比率は31.4%(前期末は33.1%)となった。
また2025年3月期中間期の営業活動によるキャッシュ・フローは921百万円の収入となった。主な収入は、税金等調整前中間純利益の計上311百万円、減価償却費1,103百万円、棚卸資産の減少66百万円、仕入れ債務の増加55百万円で、主な支出は売上債権の増加442百万円となった。投資活動によるキャッシュ・フローは1,349百万円の支出となったが、主な支出は金型を中心とした有形固定資産の取得による支出1,293百万円である。財務活動によるキャッシュ・フローは1,408百万円の収入となったが、主な収入は長短借入金の増加(ネット)1,623百万円であった。この結果、現金及び現金同等物は前年同期末比1,148百万円増加し、中間期末残高は6,407百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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1. 2025年3月期中間期の業績概要
2025年3月期中間期の連結業績は、売上高13,667百万円(前年同期比6.4%増)、営業利益291百万円(同42.0%減)、経常利益309百万円(同57.4%減)、親会社株主に帰属する中間純利益174百万円(同69.2%減)となり、営業利益は期初予想(550百万円)を大きく下回った。
主要な向け先である自動車メーカーが、データ偽装問題によって生産調整を行ったことから、同社の国内売上高が見込みを大きく下回った。一方で、米国で積極的に投資を行ってきた物流向け製品の製造は順調に拡大したが、自動車向けを補うところまではいかず、全体の売上高は前年同期比6.4%増に留まった。自動車向けの売上高が減少したことで稼働率が下がり、売上総利益が1,996百万円(同5.1%減)となった。その結果、売上総利益率は14.6%(同1.8ポイント減)と悪化した一方で、人件費を含む販管費が同6.4%増となったことから、営業利益は大幅減となった。
一方で、減価償却費は1,103百万円(同2.3%増)であったことから、減価償却前営業利益(EBITDA)は1,394百万円(同11.8%減)となり、営業利益ほどは落ちていない点は注視すべきだろう。
セグメント別状況では、「日本成形関連事業」の売上高は9,750百万円(前年同期比5.2%減)、セグメント利益は52百万円(同87.0%減)となった。主要な向け先である自動車メーカーの生産台数がデータ偽装問題に関連して低調に推移したことが減収の主要因である。
「中国成形関連事業」の売上高は304百万円(同35.3%増)、セグメント損失は3百万円(前年同期は18百万円の損失)となった。製品によって浮き沈みがあり、黒字体質定着までには至っていない。
「アメリカ成形関連事業」の売上高は、3,470百万円(同58.7%増)、セグメント利益は116百万円(前年同期は2百万円の損失)となった。大型設備投資を行ったメキシコ第2工場の本格稼働が始まり売上高は大幅増となり、セグメント損益も大幅に改善した。
「不動産関連事業」は、売上高142百万円(同0.0%増)、セグメント利益124百万円(同8.0%増)となった。
財務内容は改善傾向、自己資本比率は31.4%
2. 財務状況とキャッシュ・フローの状況
2025年3月期中間期の財務状況は、流動資産は14,588百万円(前期末比1,825百万円増)となったが、主要科目では現金及び預金が前期末比1,148百万円増、電子記録債権を含む受取手形及び売掛金が同587百万円増、棚卸資産が同23百万円増であった。固定資産は16,338百万円(同1,149百万円増)となった。内訳は有形固定資産が同1,189百万円増、無形固定資産が同1百万円増、投資その他の資産が同40百万円減であった。この結果、資産合計は30,927百万円(同2,975百万円増)となった。
流動負債は10,818百万円(同663百万円増)となった。主な変動要因は、電子記録債務を含む支払手形及び買掛金が前期末比160百万円増、1年内返済予定の長期借入金同437百万円増となったことによる。固定負債は8,459百万円(同1,594百万円増)となった。主に長期借入金が同1,702百万円増加したことによる。純資産は11,648百万円(同717百万円増)となった。主に親会社株主に帰属する中間純利益の計上による利益剰余金の増加90百万円、為替換算調整勘定の増加399百万円、連結子会社の増資に伴う非支配株主持分の増加261百万円などによる。この結果、2025年3月期中間期末の自己資本比率は31.4%(前期末は33.1%)となった。
また2025年3月期中間期の営業活動によるキャッシュ・フローは921百万円の収入となった。主な収入は、税金等調整前中間純利益の計上311百万円、減価償却費1,103百万円、棚卸資産の減少66百万円、仕入れ債務の増加55百万円で、主な支出は売上債権の増加442百万円となった。投資活動によるキャッシュ・フローは1,349百万円の支出となったが、主な支出は金型を中心とした有形固定資産の取得による支出1,293百万円である。財務活動によるキャッシュ・フローは1,408百万円の収入となったが、主な収入は長短借入金の増加(ネット)1,623百万円であった。この結果、現金及び現金同等物は前年同期末比1,148百万円増加し、中間期末残高は6,407百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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