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AIAI Research Memo(6):2025年3月期通期は先行投資などを考慮して営業・経常減益予想
配信日時:2024/12/26 13:06
配信元:FISCO
*13:06JST AIAI Research Memo(6):2025年3月期通期は先行投資などを考慮して営業・経常減益予想
■AIAIグループ<6557>の今後の見通し
● 2025年3月期通期連結業績予想の概要
2025年3月期通期の連結業績予想については期初計画を据え置いて、売上高が前期比2.4%増の12,100百万円、営業利益が同6.1%減の500百万円、経常利益が同31.5%減の600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同13.2%増の400百万円としている。新規開設はAIAI NURSERYが3施設及びAIAI PLUSが1施設の計画(いずれも2024年4月に開設済み)である。
2025年3月期通期では増収、営業・経常減益、最終増益予想としている。売上高については、前期に比べてAIAI NURSERYの新規開設数が減少することや、介護事業を譲渡したことを考慮して小幅増収にとどまる見込みとしている。営業利益については人件費の増加、AIAI VISITの本格展開に向けた先行投資費用(訪問支援員の採用・育成等)などを見込み、小幅減益予想としている。経常利益については、新規開設数の減少に伴って営業外収益に計上する補助金収入も減少するため減益予想としている。親会社株主に帰属する当期純利益については増益予想としている。通期予想に対する中間期の進捗率は売上高が49.9%、営業利益が48.8%、経常利益が34.7%、親会社株主に帰属する当期純利益が46.3%である。
■成長戦略
「AIAI三育圏」の事業環境は良好
1. 事業環境
同社が展開する「AIAI三育圏」を取り巻く事業環境として、認可保育園の分野(AIAI NURSERY)については、2023年4月にこども家庭庁が発足し、少子化対策及び教育・保育の質の向上のための取り組みとして2024年度から保育政策が大きく転換するなど、政府の「異次元の少子化対策」が後押し要因となるものの、少子化進展に加え、待機児童問題が解消が進み、業界全体で保育所の新規開設数が急速に鈍化していることなども考慮すると市場飽和感が否めず、小規模運営会社の淘汰が進む可能性も否定できないと弊社では考えている。
ただし一方では、少子化の局面でも障害を抱える子どもの数が増加の一途(障害を抱える子どもの数は2003年から2021年の間で5.46倍増加)を辿っており、これに伴って障害児通所支援(児童発達支援、医療型児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援)に対するニーズが急速に高まっている。こうした状況を勘案すると、同社のAIAI PLUS、AIAI VISITにとって事業環境が良好であるだけでなく、保育・療育・教育を一体的に提供する「AIAI三育圏」にとっても事業環境は良好と弊社では考えている。
中期経営計画2023〜2025の進捗は順調
2. AIAIグループ中期経営計画2023~2025
同社は2023年5月に「AIAIグループ中期経営計画2023~2025」を策定した。テック分野の位置付けを見直し、保育所等訪問支援(AIAI VISIT)や幼児教育プログラムなどの新たなビジネスモデル構築なども織り込んだ。目標数値としては最終年度の2026年3月期に売上高120~130億円、営業利益300~500百万円、3ヶ年累計投資額680百万円などを掲げた。そして計画1期目の2024年3月期に、最終年度の目標値に対して売上高をほぼ達成し、営業利益を超過達成した。利用者数、年間保育所等訪問支援実施数、社内ライセンス取得者数累計も計画を上回る水準となり、成長戦略は順調に推移している。
基本戦略として「AIAI三育圏」による事業間シナジーの最大化を図る方針に大きな変更点はない。AIAI NURSERYについては、待機児童問題の解消が進み業界全体で保育所の新規開設数が鈍化している状況を踏まえ、今後市場が成熟期を迎えることを念頭に置いて新規施設開設スピードを落とす形になるが、引き続きニーズ及び投資対効果の見込める地域に絞った出店を継続して利益の安定成長を推進するほか、業界再編も見据えた取り組みを推進する。一方で、障害児通所支援に対するニーズが急速に高まっているため、AIAI PLUSをAIAI NURSERYに次ぐ成長の柱として育成するほか、新たなビジネスモデルとしてAIAI VISITの展開を首都圏において本格化させる。AIAI VISITの展開については、訪問支援員の確保が順調に進展している一方で、現状は子育て世代等に対する認知度が高くないため、今後はプロモーションを強化する方針だ。2024年6月にはタイミー<215A>と協力し、AIAI VISITにおけるスポットワーカー活用を推進すると発表した。なおAIAI VISITについては、同年10月にAIAI VISIT東京(東京都墨田区)を開設している。
M&A・アライアンスに関しては、「AIAI三育圏」の範囲の拡大に資する同業他社等をターゲットとして積極的に検討する方針としている。2024年7月には独立系投資銀行であるストームハーバー証券(株)と業務協力に関する覚書を締結した。これにより、新たなM&AスキームやM&Aに伴う資金調達スキームを考案・構築する。
コーポレート関連の取り組みとしては、財務・資本面において引き続き自己資本の充実を図り、財務面から事業の安定的成長を支えることを目指す。人的資本面においては、すべての社員が働きやすい環境整備や人材育成を促進する。AIAI NURSERY及びAIAI PLUSにおいては、施設で働く職員のライフステージや働き方などの志向に応じたワークスタイルの選択肢を増やし、仕事と家庭の両立をサポートすることで長く活躍できる職場環境を構築する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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● 2025年3月期通期連結業績予想の概要
2025年3月期通期の連結業績予想については期初計画を据え置いて、売上高が前期比2.4%増の12,100百万円、営業利益が同6.1%減の500百万円、経常利益が同31.5%減の600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同13.2%増の400百万円としている。新規開設はAIAI NURSERYが3施設及びAIAI PLUSが1施設の計画(いずれも2024年4月に開設済み)である。
2025年3月期通期では増収、営業・経常減益、最終増益予想としている。売上高については、前期に比べてAIAI NURSERYの新規開設数が減少することや、介護事業を譲渡したことを考慮して小幅増収にとどまる見込みとしている。営業利益については人件費の増加、AIAI VISITの本格展開に向けた先行投資費用(訪問支援員の採用・育成等)などを見込み、小幅減益予想としている。経常利益については、新規開設数の減少に伴って営業外収益に計上する補助金収入も減少するため減益予想としている。親会社株主に帰属する当期純利益については増益予想としている。通期予想に対する中間期の進捗率は売上高が49.9%、営業利益が48.8%、経常利益が34.7%、親会社株主に帰属する当期純利益が46.3%である。
■成長戦略
「AIAI三育圏」の事業環境は良好
1. 事業環境
同社が展開する「AIAI三育圏」を取り巻く事業環境として、認可保育園の分野(AIAI NURSERY)については、2023年4月にこども家庭庁が発足し、少子化対策及び教育・保育の質の向上のための取り組みとして2024年度から保育政策が大きく転換するなど、政府の「異次元の少子化対策」が後押し要因となるものの、少子化進展に加え、待機児童問題が解消が進み、業界全体で保育所の新規開設数が急速に鈍化していることなども考慮すると市場飽和感が否めず、小規模運営会社の淘汰が進む可能性も否定できないと弊社では考えている。
ただし一方では、少子化の局面でも障害を抱える子どもの数が増加の一途(障害を抱える子どもの数は2003年から2021年の間で5.46倍増加)を辿っており、これに伴って障害児通所支援(児童発達支援、医療型児童発達支援、放課後等デイサービス、保育所等訪問支援)に対するニーズが急速に高まっている。こうした状況を勘案すると、同社のAIAI PLUS、AIAI VISITにとって事業環境が良好であるだけでなく、保育・療育・教育を一体的に提供する「AIAI三育圏」にとっても事業環境は良好と弊社では考えている。
中期経営計画2023〜2025の進捗は順調
2. AIAIグループ中期経営計画2023~2025
同社は2023年5月に「AIAIグループ中期経営計画2023~2025」を策定した。テック分野の位置付けを見直し、保育所等訪問支援(AIAI VISIT)や幼児教育プログラムなどの新たなビジネスモデル構築なども織り込んだ。目標数値としては最終年度の2026年3月期に売上高120~130億円、営業利益300~500百万円、3ヶ年累計投資額680百万円などを掲げた。そして計画1期目の2024年3月期に、最終年度の目標値に対して売上高をほぼ達成し、営業利益を超過達成した。利用者数、年間保育所等訪問支援実施数、社内ライセンス取得者数累計も計画を上回る水準となり、成長戦略は順調に推移している。
基本戦略として「AIAI三育圏」による事業間シナジーの最大化を図る方針に大きな変更点はない。AIAI NURSERYについては、待機児童問題の解消が進み業界全体で保育所の新規開設数が鈍化している状況を踏まえ、今後市場が成熟期を迎えることを念頭に置いて新規施設開設スピードを落とす形になるが、引き続きニーズ及び投資対効果の見込める地域に絞った出店を継続して利益の安定成長を推進するほか、業界再編も見据えた取り組みを推進する。一方で、障害児通所支援に対するニーズが急速に高まっているため、AIAI PLUSをAIAI NURSERYに次ぐ成長の柱として育成するほか、新たなビジネスモデルとしてAIAI VISITの展開を首都圏において本格化させる。AIAI VISITの展開については、訪問支援員の確保が順調に進展している一方で、現状は子育て世代等に対する認知度が高くないため、今後はプロモーションを強化する方針だ。2024年6月にはタイミー<215A>と協力し、AIAI VISITにおけるスポットワーカー活用を推進すると発表した。なおAIAI VISITについては、同年10月にAIAI VISIT東京(東京都墨田区)を開設している。
M&A・アライアンスに関しては、「AIAI三育圏」の範囲の拡大に資する同業他社等をターゲットとして積極的に検討する方針としている。2024年7月には独立系投資銀行であるストームハーバー証券(株)と業務協力に関する覚書を締結した。これにより、新たなM&AスキームやM&Aに伴う資金調達スキームを考案・構築する。
コーポレート関連の取り組みとしては、財務・資本面において引き続き自己資本の充実を図り、財務面から事業の安定的成長を支えることを目指す。人的資本面においては、すべての社員が働きやすい環境整備や人材育成を促進する。AIAI NURSERY及びAIAI PLUSにおいては、施設で働く職員のライフステージや働き方などの志向に応じたワークスタイルの選択肢を増やし、仕事と家庭の両立をサポートすることで長く活躍できる職場環境を構築する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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