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AIAI Research Memo(1):2025年3月期中間期は大幅増益と順調
配信日時:2024/12/26 13:01
配信元:FISCO
*13:01JST AIAI Research Memo(1):2025年3月期中間期は大幅増益と順調
■要約
AIAIグループ<6557>は、経営理念に「社会課題を解決し、世の中に貢献する」を掲げ、未就学期の子どもに関する事業として、保育・療育・教育の3つの「育」を一体的に提供し、3つの事業のシナジー効果を最大化させる「AIAI三育圏」を展開している。
1. 認可保育園AIAI NURSERY、児童発達支援施設AIAI PLUS、保育所等訪問支援AIAI VISIT
同社は東京都・千葉県・神奈川県及び大阪府で、認可保育園AIAI NURSERY、児童発達支援施設AIAI PLUSの運営を主力としている。さらに、障害児の数が増加傾向という事業環境に対応し、新たなサービスとして保育所等訪問支援AIAI VISITの展開を開始している。同社の「AIAI三育圏」の強みとしては、特色のある独自の幼児教育プログラムが高い評価を得ていること、東京都・千葉県・神奈川県・大阪府に集中したドミナント戦略によって効率良く展開していること、近年需要が高まっている未就学児の療育の分野において豊富なノウハウと実績を有していること、「AIAI三育圏」のシナジー効果によって高い生産性を実現していることなどがある。
2. 2025年3月期第2四半期累計(中間期)は大幅増益と順調
2025年3月期第2四半期累計(中間期)の連結業績は、売上高が前年同期比6.8%増の6,032百万円、営業利益が同19.0%増の244百万円、経常利益が同35.3%増の208百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同913.0%増の185百万円だった。売上面では介護事業譲渡に伴う減収要因があったものの、既存施設の園児数の増加や新規施設開設により増収となった。利益面では、新規施設開設に伴う保育士増、保育士の負担軽減のための増配置、保育士の処遇改善のための冬季賞与引当金計上等で人件費が増加したが、増収効果や業務効率化などで吸収して大幅増益と順調だった。親会社株主に帰属する中間純利益については介護事業譲渡に伴う特別利益計上が寄与した。
3. 2025年3月期通期は先行投資を考慮して営業・経常減益予想
2025年3月期通期の連結業績予想は期初計画を据え置いて、売上高が前期比2.4%増の12,100百万円、営業利益が同6.1%減の500百万円、経常利益が同31.5%減の600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同13.2%増の400百万円としている。売上高は前期に比べてAIAI NURSERYの新規開設数が減少することや介護事業を譲渡したことを考慮して小幅増収にとどまる見込み、営業利益は人件費の増加やAIAI VISIT関連の先行投資費用などを見込み小幅減益予想、経常利益は新規開設数の減少に伴って営業外収益に計上する補助金収入も減少するため減益予想、親会社株主に帰属する当期純利益は増益予想としている。通期予想に対する中間期の進捗率は売上高が49.9%、営業利益が48.8%、経常利益が34.7%、親会社株主に帰属する当期純利益が46.3%である。
4. 中期経営計画2023~2025の進捗は順調
同社は2023年5月に「AIAIグループ中期経営計画2023~2025」を策定し、目標数値として最終年度である2026年3月期に売上高120~130億円、営業利益300~500百万円、3ヶ年累計投資額680百万円などを掲げた。そして計画1期目の2024年3月期に最終年度の営業利益目標を超過達成するなど、成長戦略は順調に推移している。基本戦略として「AIAI三育圏」による事業間シナジーの最大化を図る方針に大きな変更点はない。AIAI NURSERYについては新規施設開設スピードを落とす形になるが、一方で、障害児通所施設に対するニーズが急速に高まっているため、AIAI PLUSをAIAI NURSERYに次ぐ成長の柱として育成するほか、新たなビジネスモデルとしてAIAI VISITの展開を本格化させる。AIAI VISITの展開については、訪問支援員の確保が順調に進展している一方で、現状は子育て世代等に対する認知度が高くないため、今後はプロモーションを強化する方針だ。
5. AIAI VISITの展開加速で新たな成長ステージを期待
同社は2024年3月期に営業増益となり、中期経営計画2023〜2025最終年度の営業利益目標値を超過達成した。営業黒字が拡大してAIAI NURSERYを柱とする安定収益フェーズに入ったことが確認できた形であり、この点を弊社では高く評価している。また今後はAIAI NURSERYの新規施設開設のスピードが鈍化するが、一方で、障害児の増加に伴い障害児通所支援に対するニーズが急速に高まっているという事業環境の変化に対応し、AIAI PLUSをAIAI NURSERYに次ぐ成長の柱として育成するほか、新たなビジネスモデルとしてAIAI VISITの展開を本格化させる方針としている。同社が新たな成長ステージに入ることが期待され、引き続き成長戦略の進捗に注目したいと弊社では考えている。
■Key Points
・保育・療育・教育を一体的に提供し、3つの事業のシナジー効果を最大化させる「AIAI三育圏」
・2025年3月期中間期は大幅増益と順調
・2025年3月期通期は営業・経常減益予想だが上振れ余地あり
・中期経営計画2023~2025の進捗は順調
・AIAI PLUS及びAIAI VISITの展開加速による新たな成長ステージを期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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AIAIグループ<6557>は、経営理念に「社会課題を解決し、世の中に貢献する」を掲げ、未就学期の子どもに関する事業として、保育・療育・教育の3つの「育」を一体的に提供し、3つの事業のシナジー効果を最大化させる「AIAI三育圏」を展開している。
1. 認可保育園AIAI NURSERY、児童発達支援施設AIAI PLUS、保育所等訪問支援AIAI VISIT
同社は東京都・千葉県・神奈川県及び大阪府で、認可保育園AIAI NURSERY、児童発達支援施設AIAI PLUSの運営を主力としている。さらに、障害児の数が増加傾向という事業環境に対応し、新たなサービスとして保育所等訪問支援AIAI VISITの展開を開始している。同社の「AIAI三育圏」の強みとしては、特色のある独自の幼児教育プログラムが高い評価を得ていること、東京都・千葉県・神奈川県・大阪府に集中したドミナント戦略によって効率良く展開していること、近年需要が高まっている未就学児の療育の分野において豊富なノウハウと実績を有していること、「AIAI三育圏」のシナジー効果によって高い生産性を実現していることなどがある。
2. 2025年3月期第2四半期累計(中間期)は大幅増益と順調
2025年3月期第2四半期累計(中間期)の連結業績は、売上高が前年同期比6.8%増の6,032百万円、営業利益が同19.0%増の244百万円、経常利益が同35.3%増の208百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同913.0%増の185百万円だった。売上面では介護事業譲渡に伴う減収要因があったものの、既存施設の園児数の増加や新規施設開設により増収となった。利益面では、新規施設開設に伴う保育士増、保育士の負担軽減のための増配置、保育士の処遇改善のための冬季賞与引当金計上等で人件費が増加したが、増収効果や業務効率化などで吸収して大幅増益と順調だった。親会社株主に帰属する中間純利益については介護事業譲渡に伴う特別利益計上が寄与した。
3. 2025年3月期通期は先行投資を考慮して営業・経常減益予想
2025年3月期通期の連結業績予想は期初計画を据え置いて、売上高が前期比2.4%増の12,100百万円、営業利益が同6.1%減の500百万円、経常利益が同31.5%減の600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同13.2%増の400百万円としている。売上高は前期に比べてAIAI NURSERYの新規開設数が減少することや介護事業を譲渡したことを考慮して小幅増収にとどまる見込み、営業利益は人件費の増加やAIAI VISIT関連の先行投資費用などを見込み小幅減益予想、経常利益は新規開設数の減少に伴って営業外収益に計上する補助金収入も減少するため減益予想、親会社株主に帰属する当期純利益は増益予想としている。通期予想に対する中間期の進捗率は売上高が49.9%、営業利益が48.8%、経常利益が34.7%、親会社株主に帰属する当期純利益が46.3%である。
4. 中期経営計画2023~2025の進捗は順調
同社は2023年5月に「AIAIグループ中期経営計画2023~2025」を策定し、目標数値として最終年度である2026年3月期に売上高120~130億円、営業利益300~500百万円、3ヶ年累計投資額680百万円などを掲げた。そして計画1期目の2024年3月期に最終年度の営業利益目標を超過達成するなど、成長戦略は順調に推移している。基本戦略として「AIAI三育圏」による事業間シナジーの最大化を図る方針に大きな変更点はない。AIAI NURSERYについては新規施設開設スピードを落とす形になるが、一方で、障害児通所施設に対するニーズが急速に高まっているため、AIAI PLUSをAIAI NURSERYに次ぐ成長の柱として育成するほか、新たなビジネスモデルとしてAIAI VISITの展開を本格化させる。AIAI VISITの展開については、訪問支援員の確保が順調に進展している一方で、現状は子育て世代等に対する認知度が高くないため、今後はプロモーションを強化する方針だ。
5. AIAI VISITの展開加速で新たな成長ステージを期待
同社は2024年3月期に営業増益となり、中期経営計画2023〜2025最終年度の営業利益目標値を超過達成した。営業黒字が拡大してAIAI NURSERYを柱とする安定収益フェーズに入ったことが確認できた形であり、この点を弊社では高く評価している。また今後はAIAI NURSERYの新規施設開設のスピードが鈍化するが、一方で、障害児の増加に伴い障害児通所支援に対するニーズが急速に高まっているという事業環境の変化に対応し、AIAI PLUSをAIAI NURSERYに次ぐ成長の柱として育成するほか、新たなビジネスモデルとしてAIAI VISITの展開を本格化させる方針としている。同社が新たな成長ステージに入ることが期待され、引き続き成長戦略の進捗に注目したいと弊社では考えている。
■Key Points
・保育・療育・教育を一体的に提供し、3つの事業のシナジー効果を最大化させる「AIAI三育圏」
・2025年3月期中間期は大幅増益と順調
・2025年3月期通期は営業・経常減益予想だが上振れ余地あり
・中期経営計画2023~2025の進捗は順調
・AIAI PLUS及びAIAI VISITの展開加速による新たな成長ステージを期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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