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スマサポ Research Memo(4):2024年9月期は会社計画を過達、主要2サービスが好調に推移
配信日時:2024/12/24 12:34
配信元:FISCO
*12:34JST スマサポ Research Memo(4):2024年9月期は会社計画を過達、主要2サービスが好調に推移
■スマサポ<9342>の業績動向
1. 2024年9月期の業績概要
2024年9月期の業績は、売上高が前期比37.2%増の2,674百万円、営業利益が108百万円(前期は133百万円の損失)、経常利益が112百万円(同143百万円の損失)、当期純利益が106百万円(同147百万円の損失)となった。同社は2024年8月9日に通期業績計画を上方修正したが、いずれの項目も過達した。
売上高は主力の「スマサポサンキューコール」の販売好調、「totono」の導入社数増加の、主要2サービスの好調な推移により大幅拡大した。営業利益は増収効果に加え、取引条件の見直しや各種アライアンスによる業務効率化などにより黒字転換した。なお、前期は大東建託パートナーズ(株)への「スマサポサンキューコール」の導入が遅延し、売上計上のタイミングが後ずれしたものの、先行して受託体制の強化を行ったことから損失を計上した。
2.サービス別業績動向
(1) 「スマサポサンキューコール」
「スマサポサンキューコール」の売上高は1,977百万円となった(前期の実績は非開示)。同サービスはコンタクト数及び単価をKPI※としている。コンタクト数は導入企業数が増加し、より多くの入居者に架電を行ったことで、前期比18.7%増の301,787件と拡大した。単価は減少傾向であったが、1コンタクト当たり多くの商材を販売するため商材ラインナップの追加や入居後のフォローアップを重点的に取り組んだことにより、前期の5,433円から1,119円増の6,552円に上昇した。
※ Key Performance Indicator = 重要業績評価指標。
(2) 「totono」
入居者アプリ「totono」の2024年9月末時点のMRR※1は34百万円、ARR※2は411百万円となった(前期の実績は非開示)。同サービスは導入社数と平均単価をKPIとしており、導入社数は前期比26社純増し、累計導入社数は89社と拡大した。「スマサポサンキューコール」の顧客に対して販促活動を行い、導入社数は順調に拡大している。平均単価は378千円と、前期の442千円から63千円低下した。ただし、その主な要因は導入社数の増加に伴い小規模な不動産管理会社の構成比が高まったことであり、価格引き下げなどを行ったわけではないことに留意したい。
※1 Monthly Recurring Revenue = 毎月継続的に得られる収益。
※2 Annual Recurring Revenue = 年間で継続的に得られる収益。
3. 財務状況と経営指標
2024年9月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比152百万円増加の689百万円となった。流動資産は同109百万円増加の438百万円で、主に現金及び預金が109百万円増加した。固定資産は同42百万円増加の250百万円であり、主にソフトウェアが36百万円、繰延税金資産が15百万円増加した。
負債合計は前期末比46百万円増加の248百万円となった。流動負債は同49百万円増加の243百万円であり、利益拡大に伴い、主に未払法人税等が27百万円、未払消費税等が32百万円増加した。固定負債は同3百万円減少の4百万円であった。
純資産は前期末比106百万円増加の441百万円となった。前期末は利益剰余金がマイナス82百万円であったが、利益拡大に伴い、繰越利益剰余金が同106百円増加した。
自己資本比率は前期比1.6ポイント上昇の64.0%であり、利益剰余金の増加に伴い改善した。同社は無借金経営を続けており、自己資本比率は利益創出によりさらなる改善余地がある。
4. キャッシュ・フロー
2024年9月期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは利益拡大により201百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローはソフトウェアなど無形固定資産の取得により84百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは0.2百万円の支出であった。フリーキャッシュ・フローは、前期の当期純損失の計上などによる276百万円の支出に対して116百万円の収入となり、現金及び現金同等物の期末残高は116百万円増加し、285百万円となった。
■今後の見通し
2025年9月期は、売上高・利益ともに過去最高を更新へ
2025年9月期は、売上高が前期比12.1%増の3,000百万円、営業利益が同84.5%増の200百万円、経常利益が同77.1%増の200百万円、当期純利益が同58.3%増の168百万円と、売上高・利益ともに過去最高を更新する見通しである。
売上面は「スマサポサンキューコール」は入居者へのコンタクト数増、1コンタクト当たりの商材の販売単価増による売上拡大を計画する。「totono」は「スマサポサンキューコール」の顧客へのコンタクト強化による導入社数増により売上拡大を計画する(サービスごとの売上高計画は非開示)。利益面では、事業拡大に伴い計画どおりの人件費や外注費の増加を見込んでいるが、営業利益率は増収効果により2.6ポイント改善する計画である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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1. 2024年9月期の業績概要
2024年9月期の業績は、売上高が前期比37.2%増の2,674百万円、営業利益が108百万円(前期は133百万円の損失)、経常利益が112百万円(同143百万円の損失)、当期純利益が106百万円(同147百万円の損失)となった。同社は2024年8月9日に通期業績計画を上方修正したが、いずれの項目も過達した。
売上高は主力の「スマサポサンキューコール」の販売好調、「totono」の導入社数増加の、主要2サービスの好調な推移により大幅拡大した。営業利益は増収効果に加え、取引条件の見直しや各種アライアンスによる業務効率化などにより黒字転換した。なお、前期は大東建託パートナーズ(株)への「スマサポサンキューコール」の導入が遅延し、売上計上のタイミングが後ずれしたものの、先行して受託体制の強化を行ったことから損失を計上した。
2.サービス別業績動向
(1) 「スマサポサンキューコール」
「スマサポサンキューコール」の売上高は1,977百万円となった(前期の実績は非開示)。同サービスはコンタクト数及び単価をKPI※としている。コンタクト数は導入企業数が増加し、より多くの入居者に架電を行ったことで、前期比18.7%増の301,787件と拡大した。単価は減少傾向であったが、1コンタクト当たり多くの商材を販売するため商材ラインナップの追加や入居後のフォローアップを重点的に取り組んだことにより、前期の5,433円から1,119円増の6,552円に上昇した。
※ Key Performance Indicator = 重要業績評価指標。
(2) 「totono」
入居者アプリ「totono」の2024年9月末時点のMRR※1は34百万円、ARR※2は411百万円となった(前期の実績は非開示)。同サービスは導入社数と平均単価をKPIとしており、導入社数は前期比26社純増し、累計導入社数は89社と拡大した。「スマサポサンキューコール」の顧客に対して販促活動を行い、導入社数は順調に拡大している。平均単価は378千円と、前期の442千円から63千円低下した。ただし、その主な要因は導入社数の増加に伴い小規模な不動産管理会社の構成比が高まったことであり、価格引き下げなどを行ったわけではないことに留意したい。
※1 Monthly Recurring Revenue = 毎月継続的に得られる収益。
※2 Annual Recurring Revenue = 年間で継続的に得られる収益。
3. 財務状況と経営指標
2024年9月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比152百万円増加の689百万円となった。流動資産は同109百万円増加の438百万円で、主に現金及び預金が109百万円増加した。固定資産は同42百万円増加の250百万円であり、主にソフトウェアが36百万円、繰延税金資産が15百万円増加した。
負債合計は前期末比46百万円増加の248百万円となった。流動負債は同49百万円増加の243百万円であり、利益拡大に伴い、主に未払法人税等が27百万円、未払消費税等が32百万円増加した。固定負債は同3百万円減少の4百万円であった。
純資産は前期末比106百万円増加の441百万円となった。前期末は利益剰余金がマイナス82百万円であったが、利益拡大に伴い、繰越利益剰余金が同106百円増加した。
自己資本比率は前期比1.6ポイント上昇の64.0%であり、利益剰余金の増加に伴い改善した。同社は無借金経営を続けており、自己資本比率は利益創出によりさらなる改善余地がある。
4. キャッシュ・フロー
2024年9月期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは利益拡大により201百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローはソフトウェアなど無形固定資産の取得により84百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは0.2百万円の支出であった。フリーキャッシュ・フローは、前期の当期純損失の計上などによる276百万円の支出に対して116百万円の収入となり、現金及び現金同等物の期末残高は116百万円増加し、285百万円となった。
■今後の見通し
2025年9月期は、売上高・利益ともに過去最高を更新へ
2025年9月期は、売上高が前期比12.1%増の3,000百万円、営業利益が同84.5%増の200百万円、経常利益が同77.1%増の200百万円、当期純利益が同58.3%増の168百万円と、売上高・利益ともに過去最高を更新する見通しである。
売上面は「スマサポサンキューコール」は入居者へのコンタクト数増、1コンタクト当たりの商材の販売単価増による売上拡大を計画する。「totono」は「スマサポサンキューコール」の顧客へのコンタクト強化による導入社数増により売上拡大を計画する(サービスごとの売上高計画は非開示)。利益面では、事業拡大に伴い計画どおりの人件費や外注費の増加を見込んでいるが、営業利益率は増収効果により2.6ポイント改善する計画である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林拓馬)
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