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ティア Research Memo(8):葬祭事業の拡大とTLD事業の育成に注力し、持続的成長を目指す(2)
配信日時:2024/12/16 12:08
配信元:FISCO
*12:08JST ティア Research Memo(8):葬祭事業の拡大とTLD事業の育成に注力し、持続的成長を目指す(2)
■ティア<2485>の今後の見通し
b) TLD領域の拡大及びグループ間連携の強化
「ティアの会」会員や提携団体の顧客LTVの最大化を図るべく、未来開発事業本部においてTLD領域の新規事業開発を推進していく。2023年から開始した霊園事業(樹木想の区画販売)については、2024年9月期の売上で154百万円となっている。需要は旺盛で2024年10月に52区画を販売したがすぐに完売したほどだ。ただ、樹木想の販売については埋葬場所となる寺院がどの程度増えるかにかかっている。宗教者紹介サービスについては約150の寺院と提携しており、2024年9月期の売上高は前期比31.6%増となった。東海典礼も新たにサービス提供を開始しており、2025年9月期も2ケタ成長が期待される。
相続・不動産支援サービスについては既述の通り、不動産売買の実績が出始めており、今後成長が期待される領域となる。また、新領域として介護付き有料老人ホーム紹介サービスも開始した。紹介サービスを展開する(株)ONE TOP JAPANとFC契約を締結し、「ティアの会」会員への案内や、医療機関や居宅介護支援事業所などに対する法人営業を展開していく。その他にも葬儀と親和性の高い新規サービスを積極的に開発し、TLD事業の拡大を目指す。
また、グループ2社との連携強化によってシナジー創出を図るべく、PMIを推進している。「ティア」へのリブランディングについては既述の通り、一部エリアの店舗で2024年4月以降に着手済みのほか、東海典礼の生花部からティアの一部会館(愛知県下)に花祭壇、供花の納品を開始している。今後は商流・物流の共有化などに取り組んでいく。物流に関しては東海地区において同社の物流を担うティア・ロジスティック・センターの機能を拡大するほか、関西地区においてはティアグループとして物流体制を構築し、物流効率の向上を目指す。
c) 計画に則した人財確保・育成とエンゲージメントの向上
人財戦略については、人材の確保と育成、働く環境の整備を重点項目と位置付けている。人財確保については、多様化する採用環境に対応した施策を積極的に推進し、「ティアアカデミー」の教育カリキュラムを八光殿や東海典礼に展開することで、グループとしての営業力の底上げを図る。また、2024年4月に改定した人事制度により期待される効果のモニタリングや、業務オペレーション並びに勤務体系の見直しを検討するプロジェクトチームを設置するなど、働く環境の更なる充実によって離職率を抑制していく。新卒採用については、同社で年間20名、八光殿で同10名、東海典礼で同5名の合計35名のペースで採用を続けていく計画だ。
d) 上場会社グループとしての体制構築と潜在的なM&Aニーズの掘り起こし
ブランド戦略として、八光殿及び東海典礼に対し、上場企業グループとしての統合プロセスを推進していくほか、グループとして資本市場から適正に評価されるべく積極的なPR・IR活動を継続していく。また、顧客との接点となる新しいコミュニケーション・プラットフォームの構築も進めている。
ICT戦略として、基幹システムのリプレースによる業務効率化、データ連携の強化を図るとともに、グループのシステム統合に向けた体制整備やセキュリティに対する社員の意識向上を図る。
M&A戦略については、業界での競争激化が続き大手企業の寡占化が進みつつあるなか、同社においても成長戦略の一つとしてM&AやFC展開を積極的に推進する。今回の八光殿及び東海典礼のPMIが順調に進めば、その経験を糧にして更なるM&Aを検討していくものと思われる。なお、対象企業が小規模事業者(店舗数で数店舗規模)の場合には、事業譲受や吸収合併でグループ化することになる。
(3) 中長期ビジョン
同社はティアブランドの全国展開を長期の目標として掲げている。現在の全国シェアは店舗数で約2%台の水準とまだ低いが、地盤である名古屋市内では約28%とトップシェアを確立しており、この成功モデルをM&AやFC展開により広げていくことで全国展開を目指す。2023年9月期までは同社単体での成長であったが、2024年9月期は大型M&Aを実現したことでグループとして成長を目指す転換点となり、今後はM&AやFC、企業連合などに積極的に取り組むことで加速的な成長と全国展開を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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b) TLD領域の拡大及びグループ間連携の強化
「ティアの会」会員や提携団体の顧客LTVの最大化を図るべく、未来開発事業本部においてTLD領域の新規事業開発を推進していく。2023年から開始した霊園事業(樹木想の区画販売)については、2024年9月期の売上で154百万円となっている。需要は旺盛で2024年10月に52区画を販売したがすぐに完売したほどだ。ただ、樹木想の販売については埋葬場所となる寺院がどの程度増えるかにかかっている。宗教者紹介サービスについては約150の寺院と提携しており、2024年9月期の売上高は前期比31.6%増となった。東海典礼も新たにサービス提供を開始しており、2025年9月期も2ケタ成長が期待される。
相続・不動産支援サービスについては既述の通り、不動産売買の実績が出始めており、今後成長が期待される領域となる。また、新領域として介護付き有料老人ホーム紹介サービスも開始した。紹介サービスを展開する(株)ONE TOP JAPANとFC契約を締結し、「ティアの会」会員への案内や、医療機関や居宅介護支援事業所などに対する法人営業を展開していく。その他にも葬儀と親和性の高い新規サービスを積極的に開発し、TLD事業の拡大を目指す。
また、グループ2社との連携強化によってシナジー創出を図るべく、PMIを推進している。「ティア」へのリブランディングについては既述の通り、一部エリアの店舗で2024年4月以降に着手済みのほか、東海典礼の生花部からティアの一部会館(愛知県下)に花祭壇、供花の納品を開始している。今後は商流・物流の共有化などに取り組んでいく。物流に関しては東海地区において同社の物流を担うティア・ロジスティック・センターの機能を拡大するほか、関西地区においてはティアグループとして物流体制を構築し、物流効率の向上を目指す。
c) 計画に則した人財確保・育成とエンゲージメントの向上
人財戦略については、人材の確保と育成、働く環境の整備を重点項目と位置付けている。人財確保については、多様化する採用環境に対応した施策を積極的に推進し、「ティアアカデミー」の教育カリキュラムを八光殿や東海典礼に展開することで、グループとしての営業力の底上げを図る。また、2024年4月に改定した人事制度により期待される効果のモニタリングや、業務オペレーション並びに勤務体系の見直しを検討するプロジェクトチームを設置するなど、働く環境の更なる充実によって離職率を抑制していく。新卒採用については、同社で年間20名、八光殿で同10名、東海典礼で同5名の合計35名のペースで採用を続けていく計画だ。
d) 上場会社グループとしての体制構築と潜在的なM&Aニーズの掘り起こし
ブランド戦略として、八光殿及び東海典礼に対し、上場企業グループとしての統合プロセスを推進していくほか、グループとして資本市場から適正に評価されるべく積極的なPR・IR活動を継続していく。また、顧客との接点となる新しいコミュニケーション・プラットフォームの構築も進めている。
ICT戦略として、基幹システムのリプレースによる業務効率化、データ連携の強化を図るとともに、グループのシステム統合に向けた体制整備やセキュリティに対する社員の意識向上を図る。
M&A戦略については、業界での競争激化が続き大手企業の寡占化が進みつつあるなか、同社においても成長戦略の一つとしてM&AやFC展開を積極的に推進する。今回の八光殿及び東海典礼のPMIが順調に進めば、その経験を糧にして更なるM&Aを検討していくものと思われる。なお、対象企業が小規模事業者(店舗数で数店舗規模)の場合には、事業譲受や吸収合併でグループ化することになる。
(3) 中長期ビジョン
同社はティアブランドの全国展開を長期の目標として掲げている。現在の全国シェアは店舗数で約2%台の水準とまだ低いが、地盤である名古屋市内では約28%とトップシェアを確立しており、この成功モデルをM&AやFC展開により広げていくことで全国展開を目指す。2023年9月期までは同社単体での成長であったが、2024年9月期は大型M&Aを実現したことでグループとして成長を目指す転換点となり、今後はM&AやFC、企業連合などに積極的に取り組むことで加速的な成長と全国展開を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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