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ティア Research Memo(4):2024年9月期は売上高、営業利益、経常利益で4期連続増収増益を達成
配信日時:2024/12/16 12:04
配信元:FISCO
*12:04JST ティア Research Memo(4):2024年9月期は売上高、営業利益、経常利益で4期連続増収増益を達成
■ティア<2485>の業績動向
1. 2024年9月期の業績概要
2024年9月期の連結業績は、売上高で前期比33.9%増の18,839百万円、営業利益で同26.7%増の1,438百万円、経常利益で同9.8%増の1,243百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.7%減の752百万円となった。売上高は同社単体の増収に加えて、第2四半期より八光殿、東海典礼の2社がグループに加わったことで4期連続の増収となり過去最高売上を大幅更新した。また、経常利益はM&Aに係る支払手数料、のれん償却額及び資金調達に伴う費用などを計上したものの、増収効果やグループ2社の利益が加わったことで増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益については、実効税率の上昇により減益となったものの、各利益段階では会社計画を上回って着地した。また、本来の収益力を示すEBITDAは同50.7%増の2,653百万円となり、EBITDAマージンも前期の12.5%から14.1%に上昇した。
2024年9月期の出店状況を見ると、「ティア」の直営店は三重県で3店舗、愛知県・東京都で各2店舗、千葉県・埼玉県で各1店舗の合計9店舗を出店した一方で、東京都内で展開する葬儀相談サロンを7店舗退店した。また、FC店は愛知県、岐阜県、富山県で各2店舗を出店した。子会社の八光殿については1店舗を出店し、東海典礼では出店と閉店を1店舗ずつ実施した。これにより、グループ店舗数は前期末比49店舗増の202店舗となった。
葬儀件数は「ティア」直営店で前期比6.8%増の15,424件となり、グループ2社の葬儀件数と合わせた直営店合計では同26.8%増の18,314件となった。同期間における国内全体の葬儀件数伸び率が0.3%増※だったことからすると「ティア」直営については新規出店効果もあって順調に推移したと見られる。
※ 経済産業省「特定サービス産業動態調査報告書」より算出。
売上高の前期比増減要因を見ると、「ティア」直営既存店の増収で806百万円(件数増加で485百万円、葬儀単価の上昇で302百万円、その他売上高で17百万円の増収)、新店の増収で515百万円、TLD事業(樹木想の販売(霊園事業)、相続の紹介手数料、不動産売買等)の増収で244百万円、FC事業の増収で46百万円、M&A効果で3,387百万円となり、直営店のリロケーション・閉店による減収243百万円を吸収し、合計で4,770百万円の増収となった。TLD事業の主な売上高としては、生活関連サービスで101百万円(大半は自社会館の営繕のため内部売上高として相殺)、霊園事業で154百万円、相続・不動産関連事業で212百万円となった。
経常利益の前期比増減要因を見ると、直営の増収効果で567百万円、売上原価低減で45百万円、グループ化に伴う増益で346百万円となり、直営販管費の増加379百万円(M&A関連の支払手数料272百万円等)、直営営業外収支の悪化166百万円(M&A資金調達関連費用等)、のれん償却額の計上302百万円など、M&Aに関連した一時費用の増加を吸収し110百万円の増益となった。また、本来の収益力を示すEBITDAで見れば、直営の売上増により569百万円、売上原価低減で45百万円、直営の減価償却費増加で84百万円、グループ化に伴う増益で575百万円の増益要因となり、直営における支払手数料の増加272百万円や人件費などその他経費の増加107百万円を吸収し、893百万円の増益となっている。
売上原価率は前期の59.0%から60.5%と1.5ポイント上昇した。ティア及びティアサービスについては内製化による商品原価率の改善により前期比0.3ポイント低下の58.7%となったが、グループ化した2社の原価率が相対的に高かったため全体では上昇する格好となった。内訳として八光殿で1.3ポイント、東海典礼で0.5ポイントそれぞれ原価率を押し上げた。八光殿に関しては外注費の比率が高く、今後商流の適正化やオペレーションの共通化に取り組むことで改善していく。また、東海典礼に関しては生花事業を行っており、グループでリソースを共有していくことで原価率の改善が可能と見ている。
販管費は前期比1,364百万円増加の5,998百万円となり、対売上比率では同1.1ポイント低下の31.8%となった。増加要因を見ると、ティア及びティアサービスの既存事業で379百万円の増加となり、八光殿で634百万円、東海典礼で350百万円となった。なお、M&Aに関連した費用として、株式取得に係る費用66百万円、PMIに係る諸費用120百万円、のれん償却額302百万円を計上している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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1. 2024年9月期の業績概要
2024年9月期の連結業績は、売上高で前期比33.9%増の18,839百万円、営業利益で同26.7%増の1,438百万円、経常利益で同9.8%増の1,243百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同4.7%減の752百万円となった。売上高は同社単体の増収に加えて、第2四半期より八光殿、東海典礼の2社がグループに加わったことで4期連続の増収となり過去最高売上を大幅更新した。また、経常利益はM&Aに係る支払手数料、のれん償却額及び資金調達に伴う費用などを計上したものの、増収効果やグループ2社の利益が加わったことで増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益については、実効税率の上昇により減益となったものの、各利益段階では会社計画を上回って着地した。また、本来の収益力を示すEBITDAは同50.7%増の2,653百万円となり、EBITDAマージンも前期の12.5%から14.1%に上昇した。
2024年9月期の出店状況を見ると、「ティア」の直営店は三重県で3店舗、愛知県・東京都で各2店舗、千葉県・埼玉県で各1店舗の合計9店舗を出店した一方で、東京都内で展開する葬儀相談サロンを7店舗退店した。また、FC店は愛知県、岐阜県、富山県で各2店舗を出店した。子会社の八光殿については1店舗を出店し、東海典礼では出店と閉店を1店舗ずつ実施した。これにより、グループ店舗数は前期末比49店舗増の202店舗となった。
葬儀件数は「ティア」直営店で前期比6.8%増の15,424件となり、グループ2社の葬儀件数と合わせた直営店合計では同26.8%増の18,314件となった。同期間における国内全体の葬儀件数伸び率が0.3%増※だったことからすると「ティア」直営については新規出店効果もあって順調に推移したと見られる。
※ 経済産業省「特定サービス産業動態調査報告書」より算出。
売上高の前期比増減要因を見ると、「ティア」直営既存店の増収で806百万円(件数増加で485百万円、葬儀単価の上昇で302百万円、その他売上高で17百万円の増収)、新店の増収で515百万円、TLD事業(樹木想の販売(霊園事業)、相続の紹介手数料、不動産売買等)の増収で244百万円、FC事業の増収で46百万円、M&A効果で3,387百万円となり、直営店のリロケーション・閉店による減収243百万円を吸収し、合計で4,770百万円の増収となった。TLD事業の主な売上高としては、生活関連サービスで101百万円(大半は自社会館の営繕のため内部売上高として相殺)、霊園事業で154百万円、相続・不動産関連事業で212百万円となった。
経常利益の前期比増減要因を見ると、直営の増収効果で567百万円、売上原価低減で45百万円、グループ化に伴う増益で346百万円となり、直営販管費の増加379百万円(M&A関連の支払手数料272百万円等)、直営営業外収支の悪化166百万円(M&A資金調達関連費用等)、のれん償却額の計上302百万円など、M&Aに関連した一時費用の増加を吸収し110百万円の増益となった。また、本来の収益力を示すEBITDAで見れば、直営の売上増により569百万円、売上原価低減で45百万円、直営の減価償却費増加で84百万円、グループ化に伴う増益で575百万円の増益要因となり、直営における支払手数料の増加272百万円や人件費などその他経費の増加107百万円を吸収し、893百万円の増益となっている。
売上原価率は前期の59.0%から60.5%と1.5ポイント上昇した。ティア及びティアサービスについては内製化による商品原価率の改善により前期比0.3ポイント低下の58.7%となったが、グループ化した2社の原価率が相対的に高かったため全体では上昇する格好となった。内訳として八光殿で1.3ポイント、東海典礼で0.5ポイントそれぞれ原価率を押し上げた。八光殿に関しては外注費の比率が高く、今後商流の適正化やオペレーションの共通化に取り組むことで改善していく。また、東海典礼に関しては生花事業を行っており、グループでリソースを共有していくことで原価率の改善が可能と見ている。
販管費は前期比1,364百万円増加の5,998百万円となり、対売上比率では同1.1ポイント低下の31.8%となった。増加要因を見ると、ティア及びティアサービスの既存事業で379百万円の増加となり、八光殿で634百万円、東海典礼で350百万円となった。なお、M&Aに関連した費用として、株式取得に係る費用66百万円、PMIに係る諸費用120百万円、のれん償却額302百万円を計上している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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