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アソインターナショナル:国内外で矯正用の歯科技工物の製作・販売、今後は米国でのポジション確立へ
配信日時:2024/12/05 14:27
配信元:FISCO
*14:27JST アソインターナショナル:国内外で矯正用の歯科技工物の製作・販売、今後は米国でのポジション確立へ
アソインターナショナル<9340>は、矯正用の歯科技工物の製作・販売を行っている。アライナー(マウスピース型矯正装置)、IDBS(インダイレクト・ボンディング・システム)、アプライアンス(機能的・機械的矯正装置)、リテーナー(保定装置)のほか、口腔内スキャナー・3Dプリンターが主力商品となる。
矯正歯科技工物の製造方法は、歯形を取る材料で歯形を取った後に歯科技工士が手作りで技工物を製造する方法(アナログ製造)と、口腔内スキャナーで口腔内のデジタルデータを採取して 3DCAD や 3D プリンター等を使って技工物を製造する(デジタル製造)に分けられている。事業セグメントは、歯科矯正事業の単一セグメントだが、2024年6月期における売上高構成ではアナログ製造製品54%、デジタル製造製品31%、商品売上15%。また、エリア別構成比では、国内売上高95%、海外売上高5%。受注経路は紹介/口コミやHP/SNSなどのインバウンド型が92%、アウトバウンド営業は8%にとどまっている。
国内では、歯科医療機関から受注するが、歯科医療機関発行の歯科技工指示書に基づくオーダーメイドに対応しており、製造はグループ内で対応する一方で、汎用的な製品は協力先に外注可能な体制を構築している。一方、海外では、米国・オーストラリア・EU・アジア等から歯科矯正技工物を受注して本社へデータ転送、マニラ製造拠点活用による最適地生産体制、DHLによる国際輸送し、グローバルアカウントを一括管理している。2024年4月に設立した米国現地法人ASO International USAを将来的にグローバルデータセンターにする予定。
2025年6月期第1四半期の売上高は前年同期比6.3%増の916百万円、営業利益は同36.5%増の135百万円で着地した。社会的な審美意識の高まりや未病改善取組拡大を背景に矯正歯科認知は向上傾向にあり、国内売上高は同5.5%増となった。主力商品であるアライナーやIDBS、リテーナー、アプライアンス等の売上高が堅調に推移したほか、前期の製品価格の値上げに起因する顧客単価の増加が寄与した。特にデジタル製造矯正装置が同19.2%増収、デジタル製造比率37.6%と堅調に推移。海外売上高も同24.9%増と好調に推移している。2025年6月期の売上高は前期比8.0%増の3,828百万円、営業利益は同13.7%増の620百万円を見込んでいる。
同社は国内歯科矯正装置技工所において圧倒的売上高・シェア・ブランド、様々な種類の歯科矯正技工物製造・供給可能となっている。また、国内で希少な矯正技工物製造可能歯科技工士は社内技工士、外部パートナー技工士含め100名以上で他社との大きな差別化となっている。さらに、創業43年目となり、症例数や経験値・ノウハウでは国内最大で、日本全国すべての大学歯学部と取引するほか、取引歯科医院数(アクティブ顧客)は国内最大で6,300軒以上の取引顧客を有する。現状、矯正ができる歯医者は約2万5,000軒で、依然として国内においても顧客獲得余地は大きい。
中期経営計画も開示しており、2028年6月期の売上高5,000百万円、営業利益918百万円を目標に、売上高CAGR(年平均成⾧率) 9.2% (国内 8.5% 海外21.4%)、当期純利益CAGR 12.8%を掲げている。歯科矯正市場のCAGRは国内約10%、米国約21%とされており、グローバル全体においてもポテンシャルは高い。アメリカの健康保険会社Humana Inc. によると、400 万人以上のアメリカ人が歯列矯正装置を装着しており、そのうち 25% が成人で、デジタル化や 3D プリンティングなどの高度な歯科技術の急速な導入が市場の成⾧を支えているようだ。このような状況で、日本の国家資格歯科技工士製造・監修による高品質・高付加価値矯正装置は米国でのニーズが高いようだ。既に、日本の歯科矯正技工所として初となるUCSF公式サプライヤーとして登録された。
今後は、米国基盤の確立を第一として日本でのビジネスモデル継承と有力企業とのアライアンスを通じて販売チャネルを拡大していく。先行投資として、人財獲得強化と製造キャパシティの増強、売上高100億円をカバーするマニラ第2工場新設等を掲げており、着実に投資を実行して成長を図っていくようだ。長期ビジョンでは、2032年に売上高海外比率50%超のシン・歯科矯正グローバル企業を目指す。そのほか、株主還元では、株主資本配当率(DOE) 5%以上を安定配当として持続的な目標に掲げており、業績好調ななか配当利回りは3%を超えている。グローバルな成長局面にある同社の中長期的な動向には注目しておきたい。
<NH>
矯正歯科技工物の製造方法は、歯形を取る材料で歯形を取った後に歯科技工士が手作りで技工物を製造する方法(アナログ製造)と、口腔内スキャナーで口腔内のデジタルデータを採取して 3DCAD や 3D プリンター等を使って技工物を製造する(デジタル製造)に分けられている。事業セグメントは、歯科矯正事業の単一セグメントだが、2024年6月期における売上高構成ではアナログ製造製品54%、デジタル製造製品31%、商品売上15%。また、エリア別構成比では、国内売上高95%、海外売上高5%。受注経路は紹介/口コミやHP/SNSなどのインバウンド型が92%、アウトバウンド営業は8%にとどまっている。
国内では、歯科医療機関から受注するが、歯科医療機関発行の歯科技工指示書に基づくオーダーメイドに対応しており、製造はグループ内で対応する一方で、汎用的な製品は協力先に外注可能な体制を構築している。一方、海外では、米国・オーストラリア・EU・アジア等から歯科矯正技工物を受注して本社へデータ転送、マニラ製造拠点活用による最適地生産体制、DHLによる国際輸送し、グローバルアカウントを一括管理している。2024年4月に設立した米国現地法人ASO International USAを将来的にグローバルデータセンターにする予定。
2025年6月期第1四半期の売上高は前年同期比6.3%増の916百万円、営業利益は同36.5%増の135百万円で着地した。社会的な審美意識の高まりや未病改善取組拡大を背景に矯正歯科認知は向上傾向にあり、国内売上高は同5.5%増となった。主力商品であるアライナーやIDBS、リテーナー、アプライアンス等の売上高が堅調に推移したほか、前期の製品価格の値上げに起因する顧客単価の増加が寄与した。特にデジタル製造矯正装置が同19.2%増収、デジタル製造比率37.6%と堅調に推移。海外売上高も同24.9%増と好調に推移している。2025年6月期の売上高は前期比8.0%増の3,828百万円、営業利益は同13.7%増の620百万円を見込んでいる。
同社は国内歯科矯正装置技工所において圧倒的売上高・シェア・ブランド、様々な種類の歯科矯正技工物製造・供給可能となっている。また、国内で希少な矯正技工物製造可能歯科技工士は社内技工士、外部パートナー技工士含め100名以上で他社との大きな差別化となっている。さらに、創業43年目となり、症例数や経験値・ノウハウでは国内最大で、日本全国すべての大学歯学部と取引するほか、取引歯科医院数(アクティブ顧客)は国内最大で6,300軒以上の取引顧客を有する。現状、矯正ができる歯医者は約2万5,000軒で、依然として国内においても顧客獲得余地は大きい。
中期経営計画も開示しており、2028年6月期の売上高5,000百万円、営業利益918百万円を目標に、売上高CAGR(年平均成⾧率) 9.2% (国内 8.5% 海外21.4%)、当期純利益CAGR 12.8%を掲げている。歯科矯正市場のCAGRは国内約10%、米国約21%とされており、グローバル全体においてもポテンシャルは高い。アメリカの健康保険会社Humana Inc. によると、400 万人以上のアメリカ人が歯列矯正装置を装着しており、そのうち 25% が成人で、デジタル化や 3D プリンティングなどの高度な歯科技術の急速な導入が市場の成⾧を支えているようだ。このような状況で、日本の国家資格歯科技工士製造・監修による高品質・高付加価値矯正装置は米国でのニーズが高いようだ。既に、日本の歯科矯正技工所として初となるUCSF公式サプライヤーとして登録された。
今後は、米国基盤の確立を第一として日本でのビジネスモデル継承と有力企業とのアライアンスを通じて販売チャネルを拡大していく。先行投資として、人財獲得強化と製造キャパシティの増強、売上高100億円をカバーするマニラ第2工場新設等を掲げており、着実に投資を実行して成長を図っていくようだ。長期ビジョンでは、2032年に売上高海外比率50%超のシン・歯科矯正グローバル企業を目指す。そのほか、株主還元では、株主資本配当率(DOE) 5%以上を安定配当として持続的な目標に掲げており、業績好調ななか配当利回りは3%を超えている。グローバルな成長局面にある同社の中長期的な動向には注目しておきたい。
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