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はてな Research Memo(1):「GigaViewer」等がけん引役となり、利益は高成長ステージへ
配信日時:2024/10/09 12:31
配信元:FISCO
*12:31JST はてな Research Memo(1):「GigaViewer」等がけん引役となり、利益は高成長ステージへ
■要約
はてな<3930>は、2001年設立のインターネットサービス企業である。国内最大級のソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」やブログサービス「はてなブログ」などのコンテンツプラットフォームサービスで培った技術・ノウハウを生かして、コンテンツマーケティングサービスやテクノロジーソリューションサービスへ展開している。SaaS等のストック型収入が売上高の約4割(2024年7月期実績)を占める。
1. 2024年7月期の業績概要
2024年7月期の業績は、売上高で前期比5.1%増の3,309百万円、営業利益で同60.7%減の68百万円と増収減益となった。売上高はコンテンツプラットフォームサービスやコンテンツマーケティングサービスが減収となったものの、テクノロジーソリューションサービスが同13.7%増と好調に推移し増収要因となった。「GigaViewer(ギガビューワ)」の大型案件として開発を進めてきた「少年ジャンプ+」(アプリ版)を第3四半期にリリースし、第4四半期からレベニューシェア(広告・課金収益等)や運用料が売上に本格貢献し始めたことが寄与した。利益面では、積極的な人材採用による人件費の増加に加えて、為替の円安影響等によるデータセンター(以下、DC)利用料の増加が減益要因となった。ただ、人件費は当初計画よりも抑えることができたため、営業利益は計画(48百万円)を超過達成した。
2. 2025年7月期の業績見通し
2025年7月期の業績は、売上高で前期比13.6%増の3,760百万円、営業利益で同199.2%増の203百万円と大幅増益に転じる見通しだ。売上高は引き続き「GigaViewer」を中心としたテクノロジーソリューションサービスがけん引する。「少年ジャンプ+」(アプリ版)のレベニューシェアが通期で売上貢献するほか、「GigaViewer」の新規開発案件や広告運用収入が積み上がる見込みだ。利益面では、人件費が引き続き増加するものの増収効果に加えて大型開発案件の終了に伴う業務委託費の減少が増益要因となる。サーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」については伸び悩むものの、2025年前半に予定している分散トレーシング※機能の正式リリースにより、顧客平均単価の上昇並びに新規顧客の開拓が進むと見られ、2026年7月期には成長軌道に復帰するものと予想される。
※ 分散トレーシングとは、アプリケーションやシステムが行うある1つのリクエストが、複数のサービス(例えばWebサーバーやデータベース、認証サービスといったマイクロサービスなど)をどのように通過するかを追跡・可視化する技術。
3. 成長戦略
同社は中期売上見通しとして、「GigaViewer」や「次世代Mackerel」などテクノロジーソリューションサービスを成長エンジンとし、年率15%前後の成長を目指している。「GigaViewer」については、Web版を導入している企業に対してレベニューシェアの大きいアプリ版の導入提案を進めていく。2024年7月末時点でWeb版23媒体のうち、アプリ版を導入したのは2媒体だけである。ただ、最大規模となる「少年ジャンプ+」の開発・運用実績ができたことで、今後はその他媒体についてもアプリ版の導入が進む可能性が高く、売上高のさらなる拡大が期待できる。利益面では、人員の増員ペースが今後は緩やかとなるほか、DC利用料も円安の一段落により増加ペースが鈍化する見込みだ。このため収益性についても今後は上昇し、2027年7月期以降は安定して10%以上を維持できるものと同社では見ている。ここ数年は先行投資と円安の影響により利益並びに株価の低迷が続いたが、2025年7月期以降は利益ベースで高成長期入りすることから、株式市場での注目度も高まるものと期待される。
■Key Points
・2024年7月期の業績は増収減益となるも、各利益は当初計画を上回る
・2025年7月期業績はテクノロジーソリューションサービスがけん引し、大幅増益に転じる見通し
・「GigaViewer」「次世代Mackerel」を成長エンジンに2027年7月期以降は経常利益率で10%以上の水準を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<HN>
はてな<3930>は、2001年設立のインターネットサービス企業である。国内最大級のソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」やブログサービス「はてなブログ」などのコンテンツプラットフォームサービスで培った技術・ノウハウを生かして、コンテンツマーケティングサービスやテクノロジーソリューションサービスへ展開している。SaaS等のストック型収入が売上高の約4割(2024年7月期実績)を占める。
1. 2024年7月期の業績概要
2024年7月期の業績は、売上高で前期比5.1%増の3,309百万円、営業利益で同60.7%減の68百万円と増収減益となった。売上高はコンテンツプラットフォームサービスやコンテンツマーケティングサービスが減収となったものの、テクノロジーソリューションサービスが同13.7%増と好調に推移し増収要因となった。「GigaViewer(ギガビューワ)」の大型案件として開発を進めてきた「少年ジャンプ+」(アプリ版)を第3四半期にリリースし、第4四半期からレベニューシェア(広告・課金収益等)や運用料が売上に本格貢献し始めたことが寄与した。利益面では、積極的な人材採用による人件費の増加に加えて、為替の円安影響等によるデータセンター(以下、DC)利用料の増加が減益要因となった。ただ、人件費は当初計画よりも抑えることができたため、営業利益は計画(48百万円)を超過達成した。
2. 2025年7月期の業績見通し
2025年7月期の業績は、売上高で前期比13.6%増の3,760百万円、営業利益で同199.2%増の203百万円と大幅増益に転じる見通しだ。売上高は引き続き「GigaViewer」を中心としたテクノロジーソリューションサービスがけん引する。「少年ジャンプ+」(アプリ版)のレベニューシェアが通期で売上貢献するほか、「GigaViewer」の新規開発案件や広告運用収入が積み上がる見込みだ。利益面では、人件費が引き続き増加するものの増収効果に加えて大型開発案件の終了に伴う業務委託費の減少が増益要因となる。サーバー監視サービス「Mackerel(マカレル)」については伸び悩むものの、2025年前半に予定している分散トレーシング※機能の正式リリースにより、顧客平均単価の上昇並びに新規顧客の開拓が進むと見られ、2026年7月期には成長軌道に復帰するものと予想される。
※ 分散トレーシングとは、アプリケーションやシステムが行うある1つのリクエストが、複数のサービス(例えばWebサーバーやデータベース、認証サービスといったマイクロサービスなど)をどのように通過するかを追跡・可視化する技術。
3. 成長戦略
同社は中期売上見通しとして、「GigaViewer」や「次世代Mackerel」などテクノロジーソリューションサービスを成長エンジンとし、年率15%前後の成長を目指している。「GigaViewer」については、Web版を導入している企業に対してレベニューシェアの大きいアプリ版の導入提案を進めていく。2024年7月末時点でWeb版23媒体のうち、アプリ版を導入したのは2媒体だけである。ただ、最大規模となる「少年ジャンプ+」の開発・運用実績ができたことで、今後はその他媒体についてもアプリ版の導入が進む可能性が高く、売上高のさらなる拡大が期待できる。利益面では、人員の増員ペースが今後は緩やかとなるほか、DC利用料も円安の一段落により増加ペースが鈍化する見込みだ。このため収益性についても今後は上昇し、2027年7月期以降は安定して10%以上を維持できるものと同社では見ている。ここ数年は先行投資と円安の影響により利益並びに株価の低迷が続いたが、2025年7月期以降は利益ベースで高成長期入りすることから、株式市場での注目度も高まるものと期待される。
■Key Points
・2024年7月期の業績は増収減益となるも、各利益は当初計画を上回る
・2025年7月期業績はテクノロジーソリューションサービスがけん引し、大幅増益に転じる見通し
・「GigaViewer」「次世代Mackerel」を成長エンジンに2027年7月期以降は経常利益率で10%以上の水準を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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