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来週の株式相場に向けて=自民党総裁選を経て株価は本格回復へ突き進むか

配信日時:2024/09/20 17:36 配信元:MINKABU
 市場の注目を集めた9月の「中銀ウィーク」だったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.5%の大幅利下げに踏み切り、NYダウは19日に最高値を更新と順調だった。7月の追加利上げと植田和男日銀総裁の発言が8月の株価大暴落につながったと批判された日銀は、金融政策決定会合で「現状維持」を発表した。  中銀ウィークが終わり、今後の焦点は10月を意識した秋相場に移っていく。特に、来週は9月中間期末に向け26日が権利付き最終日となり、27日が権利落ち日となる。これに伴い、機関投資家による「配当再投資」に絡む先物への買いなどが注目を集めそうだ。   大きな焦点となるのが27日の自民党総裁選だ。自民党総裁選は事実上の首相選びとなるだけに、今後の相場へのインパクトは大きい。27日の午後1時から始まるため、取引時間中に新総裁が決まるかは不明だが、同日は市場の関心が集中しそうだ。同総裁選には過去最多の9人が立候補しているが、小泉進次郎元環境相、石破茂元幹事長、高市早苗経済安全保障相の3氏が上位を競い合っているとの見方が多い。  小泉氏は一時に比べ人気は失速気味との見方もあるものの43歳の最年少首相誕生への期待は高い。同氏の関連銘柄は、ライドシェア関連のディー・エヌ・エー<2432.T>や解雇規制緩和でリクルートホールディングス<6098.T>やパソナグループ<2168.T>、それに神奈川県地盤の百貨店、さいか屋<8254.T>など。石破氏は金融所得課税の強化に意欲を示したことを警戒する見方もあるが、ベテランの手腕が頼られている。関連銘柄は、同氏の地元である鳥取県が本社の寿スピリッツ<2222.T>や鳥取銀行<8383.T>、地方創生関連のチェンジホールディングス<3962.T>など。高市氏はアベノミクスの継承者との見方もあり、低金利政策による円安・株高期待も強い。三菱重工業<7011.T>など防衛関連やFFRIセキュリティ<3692.T>などサイバーセキュリティー関連株など。また、23日には立憲民主党の代表選挙が行われる。  上記以外のスケジュールでは、海外では24日に米9月消費者信頼感指数、26日に米4~6月期GDP確定値、27日に米個人消費支出(PCE)物価指数が発表される。25日にマイクロン・テクノロジー<MU>が決算を発表する。  国内では23日は振替休日で休場。26日に7月開催分の日銀金融政策決定会合議事要旨が公表される。同日から29日まで「東京ゲームショウ2024」が開催される。27日に9月東京都区部消費者物価指数(CPI)が発表される。24日にスギホールディングス<7649.T>、あさひ<3333.T>、25日にニイタカ<4465.T>、26日にハニーズホールディングス<2792.T>、27日に三益半導体工業<8155.T>、ハローズ<2742.T>が決算発表を行う。9月IPOが始まり、25日にROXX<241A.T>、リプライオリティ<242A.FU>、26日にキッズスター<248A.T>、アスア<246A.T>、INGS<245A.T>、グロースエクスパートナーズ<244A.T>、27日にAiロボティクス<247A.T>が新規上場する。来週の日経平均株価の予想レンジは、3万7300~3万8500円前後。(岡里英幸) 出所:MINKABU PRESS

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