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株価指数先物 【週間展望】 ―需給改善でヘッジ対応のロングが強まる可能性も

配信日時:2024/09/01 17:00 配信元:MINKABU
 今週の日経225先物は、日米金融政策の行方に市場の関心が集まりやすいなか、米雇用関連指標を睨んでの相場展開になりそうだ。8月30日の米国市場では、NYダウが連日で史上最高値を更新した。朝方発表された7月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前月比0.2%上昇し、市場予想と一致した。変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数も0.2%上昇だった。前年同月比では2.6%上昇と予想を下回っており、9月の米利下げ観測を後押しする形だった。  米国は9月2日がレイバーデーで休場となる。週末8月30日は3連休を前に持ち高調整の売りでNYダウは下げに転じる場面もみられたが、利下げ観測が支えとなってアマゾン・ドット・コムやインテルなどが買われ、終盤にかけて指数を押し上げていた。  23日の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)ではパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が講演し、次回9月FOMC(連邦公開市場委員会)での利下げを強く示唆した。これを受け米長期金利が低下する一方、為替市場では円買い・ドル売りが強まり、週明け26日の日経225先物は一時3万7790円まで売られた。ただし、円相場の落ち着きを背景に、翌27日には前日の下落分を吸収。その後は、エヌビディアの決算を控えて膠着感が強まった。  28日に発表されたエヌビディアの決算は売上高見通しが予想を上回ったものの、同社株が時間外取引で一時8%ほど下落したことで、29日の日経225先物は3万7900円まで売られる場面もあった。だが、下へのバイアスは強まらず、29日の米国市場で波乱の展開が避けられたこともあり、30日の日経225先物は一時3万8830円まで買われた。  週末の上昇は、月末のドレッシング買いに伴う断続的なインデックス買いの影響があったとみられるが、心理的な抵抗線として意識されていた75日移動平均線(3万8630円)、13週線(3万8590円)、26週線(3万8700円)を上回る形となった。今回の急落局面で割り込んでいた水準を1カ月ぶりに上回ってきたことにより、需給状況が改善しよう。  また、東証プライムの売買高は連日で13億株台が続いていたが、29日に16億株、30日には13日以来の20億株に膨らんだ。需給状況が改善するなか、30日の取引終了後のナイトセッションではこれら抵抗線を上回って推移し、3万9000円を回復した。ボリンジャーバンド+1σ(3万8980円)を上回ってきたことで、+2σ(4万0810円)とのレンジに移行する可能性がある。また、急落局面で低下していたバンドは、足もとでは上向きで推移しており、バンドに沿ったリバウンドが意識されやすい。  今週の米国では3日に8月ISM製造業景気指数、4日に7月JOLTS求人件数、地区連銀経済報告(ベージュブック)、5日に8月ADP雇用統計、8月ISM非製造業景気指数、6日には8月雇用統計の発表などが予定されている。米経済のソフトランディング期待を支える内容となるかが注目される。ADP雇用統計の結果を受け、週末の雇用統計への警戒感が強まる可能性もありそうだ。  日経225先物は+1σ水準の攻防から、オプション権利行使価格の3万8625円から3万9625円のレンジを想定する。75日線が支持線として意識されやすく、同水準に接近する局面では押し目狙いのロング対応となろう。一方、同線を明確に下回って推移するケースでは、3万8500円~3万8600円辺りでの底固めになりそうだが、ショートは避けておきたい。  また、来週末には先物・オプション特別指数算出(メジャーSQ)が控えている。3万9000円を上回っての推移となれば、ヘッジ対応のロングが強まる可能性がある。  なお、30日の米VIX指数は15.00(前日は15.65)に低下した。支持線として意識される75日線(15.15)を下回ってきており、200日線(14.35)を割り込んでくると、リスク選好に向かいやすい。  先週末のNT倍率は先物中心限月で14.25倍に低下した。一時14.21倍辺りで推移する200日線を下回る場面もみられたが、その後は前日の終値水準での推移となった。30日の米国市場ではエヌビディアが反発をみせており、東京市場でも指数インパクトの大きい値がさハイテク株への見直しが強まる可能性があり、ややNTロングを意識しておきたい。  8月第2週(8月19日-23日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりの売り越しであり、売り越し額は27億円(8月第2週は681億円の買い越し)だった。なお、現物は3988億円の売り越し(同1872億円の買い越し)と3週ぶりの売りい越しであり、先物は3961億円の買い越し(同1190億円の売り越し)と6週ぶりの買い越し。個人は現物と先物の合算で725億円の売り越しで3週連続の売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で252億円の売り越しとなり、3週ぶりの売り越しだった。  経済スケジュールでは、9月2日に4-6月期法人企業統計調査、中国8月財新製造業PMI、3日に米国8月ISM製造業景気指数、4日に米国7月貿易収支、米国7月製造業新規受注、米国7月JOLTS求人件数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、5日に7月毎月勤労統計、米国8月ADP雇用統計、米国8月ISM非製造業景気指数、6日に7月全世帯家計調査、7月景気動向指数、米国8月雇用統計などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 09月限 日経225 32921.39  TOPIX  2370.93 10月限 日経225 32360.91  TOPIX  2326.75 11月限 日経225 32454.88  TOPIX  2318.99 12月限 日経225 32639.57  TOPIX  2343.77 01月限 日経225 36025.97  TOPIX  2513.46 02月限 日経225 37018.07  TOPIX  2563.93 03月限 日経225 39863.92  TOPIX  2716.15 04月限 日経225 39820.59  TOPIX  2766.89 05月限 日経225 38509.47  TOPIX  2728.75 06月限 日経225 38535.35  TOPIX  2714.56 07月限 日経225 41531.26  TOPIX  2893.54 08月限 日経225 35661.68  TOPIX  2510.68 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 24/09 08月30日  38430  38830  38180  38710  +360 24/09 08月29日  38410  38570  37900  38350  -20 24/09 08月28日  38370  38530  38130  38370  +70 24/09 08月27日  38060  38340  37890  38300  +260 24/09 08月26日  38380  38670  37790  38040  -370 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 24/09 08月30日  2696.0  2719.0  2675.5  2715.5  +26.5 24/09 08月29日  2694.5  2706.0  2663.0  2689.0  -3.5 24/09 08月28日  2685.0  2699.5  2668.0  2692.5  +12.0 24/09 08月27日  2660.5  2685.5  2652.5  2680.5  +22.0 24/09 08月26日  2684.5  2705.0  2646.0  2658.5  -29.0 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日大阪比 08月30日(09月限) 38990  +280 08月29日(09月限) 38285  -65 08月28日(09月限) 38140  -230 08月27日(09月限) 38270  -30 08月26日(09月限) 38035  -5 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 08月23日    5368億円  -25億円 1兆6046億円  +374億円 08月16日    5393億円  -748億円 1兆5671億円  +2230億円 08月09日    6142億円  +504億円 1兆3441億円  -7664億円 08月02日    5638億円  +74億円 2兆1105億円  -2029億円 07月26日    5564億円  +13億円 2兆3134億円  -3289億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 08月28日  1億6426万株    +34万株  5億6260万株   +1520万株 08月27日  1億6391万株   -325万株  5億4740万株   +99万株 08月26日  1億6716万株    +22万株  5億4641万株   -1309万株 08月23日  1億6694万株   -291万株  5億5950万株   +0.2万株 08月22日  1億6985万株   +141万株  5億5950万株   +1618万株 08月21日  1億6843万株    +58万株  5億4332万株   +58万株 08月20日  1億6785万株   -707万株  5億4273万株   +2940万株 08月19日  1億7492万株   +614万株  5億1332万株   -2568万株 08月16日  1億6878万株   -1876万株  5億3900万株   +4226万株 08月15日  1億8754万株   -662万株  4億9674万株   +57万株 08月14日  1億9420万株   +207万株  4億9617万株   -552万株 08月13日  1億9213万株   -815万株  5億0170万株   +1968万株 08月09日  2億0028万株   -367万株  4億8202万株   -6203万株 08月08日  2億0395万株   +189万株  5億4405万株   -7351万株 08月07日  2億0206万株   -1459万株  6億1757万株   -3977万株 08月06日  2億1666万株   +213万株  6億5734万株   -7438万株 08月05日  2億1453万株   +2781万株  7億3172万株   -4297万株 株探ニュース

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