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6月のくりっく365、ドル・円は下げ渋り、NZドル・円はじり高か
配信日時:2024/06/07 16:31
配信元:FISCO
*16:31JST 6月のくりっく365、ドル・円は下げ渋り、NZドル・円はじり高か
東京金融取引所(TFX)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」は、5月の取引数量が前月比15.0%減の241万6882枚、1日の平均取引数量は10万5082枚と前月比で減少した。月末時点の証拠金預託額は5396.01億円と前月比で80.82億円増加した。取引通貨量では、米ドル、メキシコペソ、トルコリラ、南アフリカランド、豪ドルの順となった。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」は、5月の取引数量が前月比25.5%減の342万7351枚、1日の平均取引数量は14万9070枚と前月比で減少した。月末時点の証拠金預託額は1174.17億円となり、前月比で103.33億円の減少となった。
取引数量トップは米ドル・円で72万8716枚(前月比1.3%増)であった。5月1日に1ドル=157円台まで再び円安進行していたドル・円は、2日に一時1ドル=153円台まで押し戻された。4月29日に続き日本政府が円買い介入を行ったとみられたが、日本政府関係者は明言を避けた。その後、為替介入への警戒感はみられつつも米国の利下げ期待後退からドル高・円安基調は継続し、日本銀行による金融正常化に向けた政策修正への思惑が強まる形に。29日に行われた安達日銀審議委員による講演内容が想定以上にタカ派的な内容だったことは、日銀の政策修正観測をさらに強めたほか、米国でインフレ鈍化を示唆する経済指標発表が続き再び年内利下げ期待が高まってきたため、月末にかけてドル高・円安進行は一服した。メキシコペソ・円は52万5964枚(前月比22.6%減)であった。5月9日にメキシコ中央銀行は市場予想通り政策金利据え置きを決定。また、インフレ率の目標達成見通しを先送りしたことで今後の利下げ見通しが後退したことは、メキシコペソの買い材料となった。ただ、6月に実施される大統領選の結果が注目となり、選挙後の政局不安への懸念が台頭し、月後半はメキシコペソがやや売られる形となった。
6月のドル・円は下げ渋りか。5月31日に財務省から発表された外国為替平衡操作の実施状況にて4月・5月の為替介入実施が明らかとなり、投機筋のドル買い・円売りはトーンダウンしたもよう。米国では最近のインフレ鈍化を示唆する経済指標発表を受け、市場では利下げ期待が再燃しつつある。6月11-12日に開催予定の米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通り政策金利が据え置かれるとみられるが、FOMCが示すドットチャート(政策金利見通し)が市場の期待するほどハト派的でなかった場合、ドル買いが再燃する可能性がある。一方、日銀は今月会合で国債購入減額を決定し、来月にも追加利上げを実施するとの観測が高まっており、警戒感からやや円高にふれている。ただ、会合終了後の記者会見で、植田総裁が量的引き締めや利上げについて市場予想よりも抑えた姿勢を示せば、再び円売りにつながる可能性も否定できない。NZドル・円はじり高か。ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は5月22日、7会合連続で政策金利据え置きを決定した。また、利下げ開始時期見通しを来年7-9月期へと先送りしたため、NZドルは買われやすい。日銀金融政策決定会合が市場予想よりハト派的な内容だった場合、対NZドルで円売り再燃となり、NZドル・円の上昇につながりそうだ。
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取引数量トップは米ドル・円で72万8716枚(前月比1.3%増)であった。5月1日に1ドル=157円台まで再び円安進行していたドル・円は、2日に一時1ドル=153円台まで押し戻された。4月29日に続き日本政府が円買い介入を行ったとみられたが、日本政府関係者は明言を避けた。その後、為替介入への警戒感はみられつつも米国の利下げ期待後退からドル高・円安基調は継続し、日本銀行による金融正常化に向けた政策修正への思惑が強まる形に。29日に行われた安達日銀審議委員による講演内容が想定以上にタカ派的な内容だったことは、日銀の政策修正観測をさらに強めたほか、米国でインフレ鈍化を示唆する経済指標発表が続き再び年内利下げ期待が高まってきたため、月末にかけてドル高・円安進行は一服した。メキシコペソ・円は52万5964枚(前月比22.6%減)であった。5月9日にメキシコ中央銀行は市場予想通り政策金利据え置きを決定。また、インフレ率の目標達成見通しを先送りしたことで今後の利下げ見通しが後退したことは、メキシコペソの買い材料となった。ただ、6月に実施される大統領選の結果が注目となり、選挙後の政局不安への懸念が台頭し、月後半はメキシコペソがやや売られる形となった。
6月のドル・円は下げ渋りか。5月31日に財務省から発表された外国為替平衡操作の実施状況にて4月・5月の為替介入実施が明らかとなり、投機筋のドル買い・円売りはトーンダウンしたもよう。米国では最近のインフレ鈍化を示唆する経済指標発表を受け、市場では利下げ期待が再燃しつつある。6月11-12日に開催予定の米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通り政策金利が据え置かれるとみられるが、FOMCが示すドットチャート(政策金利見通し)が市場の期待するほどハト派的でなかった場合、ドル買いが再燃する可能性がある。一方、日銀は今月会合で国債購入減額を決定し、来月にも追加利上げを実施するとの観測が高まっており、警戒感からやや円高にふれている。ただ、会合終了後の記者会見で、植田総裁が量的引き締めや利上げについて市場予想よりも抑えた姿勢を示せば、再び円売りにつながる可能性も否定できない。NZドル・円はじり高か。ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は5月22日、7会合連続で政策金利据え置きを決定した。また、利下げ開始時期見通しを来年7-9月期へと先送りしたため、NZドルは買われやすい。日銀金融政策決定会合が市場予想よりハト派的な内容だった場合、対NZドルで円売り再燃となり、NZドル・円の上昇につながりそうだ。
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