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アイナボHD Research Memo(1):2024年9月期第2四半期は2ケタ営業増益。通期も前期比2ケタ増を目指す
配信日時:2024/06/06 16:31
配信元:FISCO
*16:31JST アイナボHD Research Memo(1):2024年9月期第2四半期は2ケタ営業増益。通期も前期比2ケタ増を目指す
■要約
アイナボホールディングス<7539>は、傘下に連結子会社8社、非連結子会社8社を抱える純粋持株会社である。主要事業は、タイルやサイディング等の外壁工事、システムキッチンなど各種水回り機器の住設工事及び建材販売、住設機器販売であり、施工と建材・住設機器の卸売りを両方行うユニークな企業である。これらの業務を主に中小ゼネコンや工務店向けに行っているが、大手ゼネコンからの工事受注もある。徹底した資金回収管理及び工事進捗管理を実行しており、その結果、2024年9月期第2四半期末のネットキャッシュ(現金及び預金-借入金)は9,088百万円と豊富で、健全性は高いと言える。
1. 2024年9月期第2四半期の業績概要
2024年9月期第2四半期の連結業績は、売上高46,160百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益1,570百万円(同15.2%増)、経常利益1,720百万円(同13.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,078百万円(同17.0%増)となり、ほぼ計画どおりとなった。売上高は、戸建住宅事業・大型物件事業ともに増収となったが、特に新規連結子会社と空調関連子会社の回復により大型物件事業の伸びが大きかった。売上総利益率は14.5%と前年同期比で0.4ポイント改善したが、主に利益率の高い大型工事の比率が上昇したことによる。販管費は新規連結子会社の増加分や人件費増(人員増や物価高手当等)により同6.1%増となったが、増収と粗利率改善による売上総利益の増加(8.1%増)を下回ったことから、営業利益は15%超の増益となった。住宅市場全般が厳しい環境のなかで、健闘したと言えるだろう。
2. 2024年9月期の業績予想
2024年9月期は売上高で92,000百万円(前期比6.9%増)、営業利益で2,100百万円(同18.6%増)、経常利益2,300百万円(同11.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で1,450百万円(同13.8%増)と期初予想を据え置いている。遅れていた価格転嫁を進めると同時に売上総利益率のさらなる改善を進めることで、通期でも営業増益を見込んでいる。新築住宅市場は厳しい状況が続いているものの、現在の予想達成は可能であると弊社では見ている。
3. 第4次中期経営計画
同社は、新たに2025年9月期を最終年度とする第4次中期経営計画を発表している。重要施策として「ビジネスモデルの変革」「利益構造の再構築」「DXの推進」「人材確保と育成」「資本政策」を掲げている。定量的目標は、2025年9月期に売上高97,000百万円、営業利益率2.6%(営業利益2,500百万円の確保)、ROE8.0%を掲げている。住宅市場の先行きは依然として不透明であることからも決して簡単な目標ではないが、現時点でこの目標値は変えていない。株主還元については配当性向30%を目途としており、2023年9月期は年間44.0円を実施したが、2024年9月期も年間44.0円配当を予定している。
■Key Points
・主力事業は外壁工事、住設工事及び建材販売。管理体制の徹底で財務基盤の健全性は高い
・2024年9月期第2四半期は15.2%の営業増益、通期では18.6%の営業増益を予想
・第4次中期経営計画を推進中。2025年9月期に売上高970億円、営業利益率2.6%、ROE8.0%とする目標を掲げる
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HH>
アイナボホールディングス<7539>は、傘下に連結子会社8社、非連結子会社8社を抱える純粋持株会社である。主要事業は、タイルやサイディング等の外壁工事、システムキッチンなど各種水回り機器の住設工事及び建材販売、住設機器販売であり、施工と建材・住設機器の卸売りを両方行うユニークな企業である。これらの業務を主に中小ゼネコンや工務店向けに行っているが、大手ゼネコンからの工事受注もある。徹底した資金回収管理及び工事進捗管理を実行しており、その結果、2024年9月期第2四半期末のネットキャッシュ(現金及び預金-借入金)は9,088百万円と豊富で、健全性は高いと言える。
1. 2024年9月期第2四半期の業績概要
2024年9月期第2四半期の連結業績は、売上高46,160百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益1,570百万円(同15.2%増)、経常利益1,720百万円(同13.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,078百万円(同17.0%増)となり、ほぼ計画どおりとなった。売上高は、戸建住宅事業・大型物件事業ともに増収となったが、特に新規連結子会社と空調関連子会社の回復により大型物件事業の伸びが大きかった。売上総利益率は14.5%と前年同期比で0.4ポイント改善したが、主に利益率の高い大型工事の比率が上昇したことによる。販管費は新規連結子会社の増加分や人件費増(人員増や物価高手当等)により同6.1%増となったが、増収と粗利率改善による売上総利益の増加(8.1%増)を下回ったことから、営業利益は15%超の増益となった。住宅市場全般が厳しい環境のなかで、健闘したと言えるだろう。
2. 2024年9月期の業績予想
2024年9月期は売上高で92,000百万円(前期比6.9%増)、営業利益で2,100百万円(同18.6%増)、経常利益2,300百万円(同11.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益で1,450百万円(同13.8%増)と期初予想を据え置いている。遅れていた価格転嫁を進めると同時に売上総利益率のさらなる改善を進めることで、通期でも営業増益を見込んでいる。新築住宅市場は厳しい状況が続いているものの、現在の予想達成は可能であると弊社では見ている。
3. 第4次中期経営計画
同社は、新たに2025年9月期を最終年度とする第4次中期経営計画を発表している。重要施策として「ビジネスモデルの変革」「利益構造の再構築」「DXの推進」「人材確保と育成」「資本政策」を掲げている。定量的目標は、2025年9月期に売上高97,000百万円、営業利益率2.6%(営業利益2,500百万円の確保)、ROE8.0%を掲げている。住宅市場の先行きは依然として不透明であることからも決して簡単な目標ではないが、現時点でこの目標値は変えていない。株主還元については配当性向30%を目途としており、2023年9月期は年間44.0円を実施したが、2024年9月期も年間44.0円配当を予定している。
■Key Points
・主力事業は外壁工事、住設工事及び建材販売。管理体制の徹底で財務基盤の健全性は高い
・2024年9月期第2四半期は15.2%の営業増益、通期では18.6%の営業増益を予想
・第4次中期経営計画を推進中。2025年9月期に売上高970億円、営業利益率2.6%、ROE8.0%とする目標を掲げる
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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