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クリレスHD Research Memo(4):これまではM&Aを含めた積極的な出店拡大が、高い成長性と収益性をけん引
配信日時:2024/04/19 16:34
配信元:FISCO
*16:34JST クリレスHD Research Memo(4):これまではM&Aを含めた積極的な出店拡大が、高い成長性と収益性をけん引
■決算概要
1. これまでの「グループ連邦経営」の進捗と業績推移
コロナ禍前(2020年2月期)までの業績を振り返ると、新規出店及びM&Aによる店舗数の拡大がクリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>の業績の伸びをけん引してきた。特に、2013年2月期から「グループ連邦経営」による新たな成長戦略に舵を切ったことが転機となった。成長性のある様々な業態をグループ化するとともに、さらなる出店拡大をバックアップすることで高い成長性を実現しながら、立地の多様性と専門ブランドの拡充を図ってきた。ただ、2021年2月期以降については、コロナ禍の影響を受けて不採算店舗の大幅な整理を行ったことから、店舗数は一旦頭打ちとなっている。一方、立地別店舗数の構成比を見ると、2012年2月期末には商業施設(郊外SCと都市型SCの合計)が78.4%を占めていたが、2024年2月期末は商業施設が49.8%に縮小した一方で、駅前・繁華街(20.6%)やロードサイド(14.0%)、スポーツ&レジャー(7.9%)と分散しており、バランス型の立地ポートフォリオが確立されてきた。
財務面では、財務基盤の安定性を示す親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率に相当)は、2012年2月期までは35%を超える水準を確保していたものの、2013年2月期末には、三菱商事が保有していた株式をTOBにより取得し、そのうちの約8割を消却したことにより19.7%にまで低下した。2014年2月期に自己株式の売却による親会社の所有者に帰属する持分の増強を行ったことや、2015年2月期末にはSFPダイニングの株式上場(子会社上場)に伴う新株発行により親会社所有者帰属持分比率は32.4%にまで一旦改善したが、2016年2月期末に「KRフードサービス」のM&Aにより再び24.1%に低下すると、その後も「いっちょう」や「Il Fornaio (America)」など大型M&Aの実現やIFRS適用(リース会計基準の変更)の影響により、2020年2月期末の親会社所有者帰属持分比率は10.8%にまで低下した。2021年2月期以降はコロナ禍の影響を受けたものの、永久劣後ローンによる資金調達や公募増資を実施(永久劣後ローンは返済)したことに加え、業績の回復(内部留保の積み増し)に伴って、2024年2月期末の親会社所有者帰属持分比率は27.5%に改善している。
キャッシュ・フローに目を向けると、2014年2月期から2016年2月期にかけては、積極的な新規出店やM&Aにより投資キャッシュ・フロー(マイナス)が営業キャッシュ・フロー(プラス)を上回る状態が続いたが、それが業績の伸びをけん引してきたと言える。2018年2月期から2019年2月期については、新規出店の抑制等により投資キャッシュ・フローを一旦抑えたものの、2020年2月期は相次ぐM&Aの実現により投資キャッシュ・フローは大きく拡大した。2021年2月期はコロナ禍の影響により、営業キャッシュ・フロー及び投資キャッシュ・フローともに縮小しているが、永久劣後ローンによる資金調達を通じて「現金及び現金同等物」は大きく増加した。2022年2月期以降については、協力金等の計上やコスト抑制、収益力の回復などによりフリーキャッシュフロー※はプラスの状態が続いている。
※営業キャッシュ・フロー-投資キャッシュ・フロー
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<SI>
1. これまでの「グループ連邦経営」の進捗と業績推移
コロナ禍前(2020年2月期)までの業績を振り返ると、新規出店及びM&Aによる店舗数の拡大がクリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>の業績の伸びをけん引してきた。特に、2013年2月期から「グループ連邦経営」による新たな成長戦略に舵を切ったことが転機となった。成長性のある様々な業態をグループ化するとともに、さらなる出店拡大をバックアップすることで高い成長性を実現しながら、立地の多様性と専門ブランドの拡充を図ってきた。ただ、2021年2月期以降については、コロナ禍の影響を受けて不採算店舗の大幅な整理を行ったことから、店舗数は一旦頭打ちとなっている。一方、立地別店舗数の構成比を見ると、2012年2月期末には商業施設(郊外SCと都市型SCの合計)が78.4%を占めていたが、2024年2月期末は商業施設が49.8%に縮小した一方で、駅前・繁華街(20.6%)やロードサイド(14.0%)、スポーツ&レジャー(7.9%)と分散しており、バランス型の立地ポートフォリオが確立されてきた。
財務面では、財務基盤の安定性を示す親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率に相当)は、2012年2月期までは35%を超える水準を確保していたものの、2013年2月期末には、三菱商事が保有していた株式をTOBにより取得し、そのうちの約8割を消却したことにより19.7%にまで低下した。2014年2月期に自己株式の売却による親会社の所有者に帰属する持分の増強を行ったことや、2015年2月期末にはSFPダイニングの株式上場(子会社上場)に伴う新株発行により親会社所有者帰属持分比率は32.4%にまで一旦改善したが、2016年2月期末に「KRフードサービス」のM&Aにより再び24.1%に低下すると、その後も「いっちょう」や「Il Fornaio (America)」など大型M&Aの実現やIFRS適用(リース会計基準の変更)の影響により、2020年2月期末の親会社所有者帰属持分比率は10.8%にまで低下した。2021年2月期以降はコロナ禍の影響を受けたものの、永久劣後ローンによる資金調達や公募増資を実施(永久劣後ローンは返済)したことに加え、業績の回復(内部留保の積み増し)に伴って、2024年2月期末の親会社所有者帰属持分比率は27.5%に改善している。
キャッシュ・フローに目を向けると、2014年2月期から2016年2月期にかけては、積極的な新規出店やM&Aにより投資キャッシュ・フロー(マイナス)が営業キャッシュ・フロー(プラス)を上回る状態が続いたが、それが業績の伸びをけん引してきたと言える。2018年2月期から2019年2月期については、新規出店の抑制等により投資キャッシュ・フローを一旦抑えたものの、2020年2月期は相次ぐM&Aの実現により投資キャッシュ・フローは大きく拡大した。2021年2月期はコロナ禍の影響により、営業キャッシュ・フロー及び投資キャッシュ・フローともに縮小しているが、永久劣後ローンによる資金調達を通じて「現金及び現金同等物」は大きく増加した。2022年2月期以降については、協力金等の計上やコスト抑制、収益力の回復などによりフリーキャッシュフロー※はプラスの状態が続いている。
※営業キャッシュ・フロー-投資キャッシュ・フロー
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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