注目トピックス 市況・概況
後場に注目すべき3つのポイント~押し目買い意欲は強く底堅いが、為替の円高には警戒
配信日時:2024/02/29 12:22
配信元:FISCO
*12:22JST 後場に注目すべき3つのポイント~押し目買い意欲は強く底堅いが、為替の円高には警戒
29日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は続落、押し目買い意欲は強く底堅いが、為替の円高には警戒
・ドル・円は軟調、円買いで150円割れ
・値下り寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984>
■日経平均は続落、押し目買い意欲は強く底堅いが、為替の円高には警戒
日経平均は続落。前日比254.54円安(-0.65%)の38953.49円(出来高概算8億4000万株)で前場の取引を終えている。
28日の米国市場は下落。ダウ平均は23.39ドル安(-0.06%)の38949.02ドル、ナスダックは87.56ポイント安(-0.55%)の15947.74、S&P500は8.42ポイント安(-0.17%)の5069.76で取引を終了した。10-12月期国内総生産(GDP)改定値が予想外に下方修正され景気への楽観的見方が後退し、寄り付き後、下落。同時に長期金利の低下が安心感につながり下値を支えた。終日軟調に推移も、重要インフレ指標の発表を翌日に控えた調整で終盤にかけた買戻しに下げ幅を縮小し終了。
米国株が弱かったことから、東京市場は売り優勢で取引を開始。日経平均は39000円台を割り込んでスタートしたが、短期筋とみられる先物を中心とした売りが一巡したことなどから39000円前後では下げ渋る展開に。引き続き下げ局面では押し目を狙う買いも入っており、前場のプライム市場の売買代金は2.3兆円と2兆円台を維持している。
日経平均採用銘柄では、三菱電機<6503>が保有株を全て売却すると発表したことでルネサスエレクトロニクス<6723>が売られた。このほか、住友鉱<5713>、神戸製鋼所<5406>、日立造船<7004>、味の素<2802>が売られた。日経平均採用以外では、約730億円の新株予約権付社債発行で将来の希薄化リスクが嫌気されてイビデン<4062>が弱い。
一方、旧村上ファンド系が5.42%保有と公表されたことで、あおぞら<8304>が大幅高となったほか、セブン&アイHD<3382>が、一部報道を材料に買われた。このほか、アルプスアルパイン<6770>、川崎汽船<9107>、HOYA<7741>、コニカミノルタ<4902>が買われた。日経平均採用以外では、ビットコインの価格上昇を受けて、マネックスG<8698>が大幅高。
セクターでは、電気・ガス業、鉄鋼、非鉄金属、ゴム製品、繊維製品などが下落した一方、海運業、小売業、精密機器、鉱業の4セクターのみ上昇した。
アジア株式市場は、香港ハンセン指数、上海総合指数ともに前日比プラス圏で推移しており堅調な様子。一方、為替市場では1ドル149円80銭台と前日大引け時点との比較では80銭ほど円高ドル安が進行している。午前中に滋賀県で開催された金融経済懇談会で、日本銀行の高田創審議委員が「長短金利操作の枠組みの解除、マイナス金利の解除の在り方など出口への対応も含め機動的かつ柔軟な対応に向けた検討も必要」と「タカ派寄り」な発言を行ったことから、日銀の早期政策正常化が意識されたもよう。
後場の日経平均は前日比マイナスながらも底堅い展開が続くと想定するが、こう着感が強まっていた為替が円高に振れていることは警戒したい。一段の円高ドル安という展開となれば、日経平均の一段安も想定されよう。
■ドル・円は軟調、円買いで150円割れ
29日午前の東京市場でドル・円は軟調地合いとなり、150円66銭から149円71銭まで値を下げた。日銀当局者が金融正常化の可能性に言及し、現行の大規模緩和政策の修正を見込んだ円買いが優勢に。ドルは上値の重さも嫌気され、150円を割り込んだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は149円71銭から150円66銭、ユーロ・円は162円22銭から163円30銭、ユーロ・ドルは1.0828ドルから1.0840ドル。
■後場のチェック銘柄
・DNAチップ研究所<2397>、アズジェント<4288>など、5銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下り寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984>
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・日・1月鉱工業生産速報値:前月比-7.5%(予想:-6.8%、12月:+1.4%)
・豪・1月小売売上高:前月比+1.1%(予想:+1.5%、12月:-2.7%)
【要人発言】
・高田日銀審議委員
「2%の物価目標実現、ようやく見通せる状況になってきた」
「出口を含め機動的かつ柔軟な対応に向けた検討も必要」
「YCC運用見直し後も、緩和的な金融環境は継続している」
「賃金・物価が上がらないノルム、ようやく転換する局面を迎えている」
「財務の健全性に留意しつつ適切な政策運営に努める必要」
<国内>
・14:00 日銀・基調的なインフレ率を捕捉するための指標
<海外>
特になし
<CS>
・日経平均は続落、押し目買い意欲は強く底堅いが、為替の円高には警戒
・ドル・円は軟調、円買いで150円割れ
・値下り寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984>
■日経平均は続落、押し目買い意欲は強く底堅いが、為替の円高には警戒
日経平均は続落。前日比254.54円安(-0.65%)の38953.49円(出来高概算8億4000万株)で前場の取引を終えている。
28日の米国市場は下落。ダウ平均は23.39ドル安(-0.06%)の38949.02ドル、ナスダックは87.56ポイント安(-0.55%)の15947.74、S&P500は8.42ポイント安(-0.17%)の5069.76で取引を終了した。10-12月期国内総生産(GDP)改定値が予想外に下方修正され景気への楽観的見方が後退し、寄り付き後、下落。同時に長期金利の低下が安心感につながり下値を支えた。終日軟調に推移も、重要インフレ指標の発表を翌日に控えた調整で終盤にかけた買戻しに下げ幅を縮小し終了。
米国株が弱かったことから、東京市場は売り優勢で取引を開始。日経平均は39000円台を割り込んでスタートしたが、短期筋とみられる先物を中心とした売りが一巡したことなどから39000円前後では下げ渋る展開に。引き続き下げ局面では押し目を狙う買いも入っており、前場のプライム市場の売買代金は2.3兆円と2兆円台を維持している。
日経平均採用銘柄では、三菱電機<6503>が保有株を全て売却すると発表したことでルネサスエレクトロニクス<6723>が売られた。このほか、住友鉱<5713>、神戸製鋼所<5406>、日立造船<7004>、味の素<2802>が売られた。日経平均採用以外では、約730億円の新株予約権付社債発行で将来の希薄化リスクが嫌気されてイビデン<4062>が弱い。
一方、旧村上ファンド系が5.42%保有と公表されたことで、あおぞら<8304>が大幅高となったほか、セブン&アイHD<3382>が、一部報道を材料に買われた。このほか、アルプスアルパイン<6770>、川崎汽船<9107>、HOYA<7741>、コニカミノルタ<4902>が買われた。日経平均採用以外では、ビットコインの価格上昇を受けて、マネックスG<8698>が大幅高。
セクターでは、電気・ガス業、鉄鋼、非鉄金属、ゴム製品、繊維製品などが下落した一方、海運業、小売業、精密機器、鉱業の4セクターのみ上昇した。
アジア株式市場は、香港ハンセン指数、上海総合指数ともに前日比プラス圏で推移しており堅調な様子。一方、為替市場では1ドル149円80銭台と前日大引け時点との比較では80銭ほど円高ドル安が進行している。午前中に滋賀県で開催された金融経済懇談会で、日本銀行の高田創審議委員が「長短金利操作の枠組みの解除、マイナス金利の解除の在り方など出口への対応も含め機動的かつ柔軟な対応に向けた検討も必要」と「タカ派寄り」な発言を行ったことから、日銀の早期政策正常化が意識されたもよう。
後場の日経平均は前日比マイナスながらも底堅い展開が続くと想定するが、こう着感が強まっていた為替が円高に振れていることは警戒したい。一段の円高ドル安という展開となれば、日経平均の一段安も想定されよう。
■ドル・円は軟調、円買いで150円割れ
29日午前の東京市場でドル・円は軟調地合いとなり、150円66銭から149円71銭まで値を下げた。日銀当局者が金融正常化の可能性に言及し、現行の大規模緩和政策の修正を見込んだ円買いが優勢に。ドルは上値の重さも嫌気され、150円を割り込んだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は149円71銭から150円66銭、ユーロ・円は162円22銭から163円30銭、ユーロ・ドルは1.0828ドルから1.0840ドル。
■後場のチェック銘柄
・DNAチップ研究所<2397>、アズジェント<4288>など、5銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下り寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクG<9984>
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・日・1月鉱工業生産速報値:前月比-7.5%(予想:-6.8%、12月:+1.4%)
・豪・1月小売売上高:前月比+1.1%(予想:+1.5%、12月:-2.7%)
【要人発言】
・高田日銀審議委員
「2%の物価目標実現、ようやく見通せる状況になってきた」
「出口を含め機動的かつ柔軟な対応に向けた検討も必要」
「YCC運用見直し後も、緩和的な金融環境は継続している」
「賃金・物価が上がらないノルム、ようやく転換する局面を迎えている」
「財務の健全性に留意しつつ適切な政策運営に努める必要」
<国内>
・14:00 日銀・基調的なインフレ率を捕捉するための指標
<海外>
特になし
<CS>
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