午前の日経平均は反落、ハイテク株安が押し下げ
[東京 19日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比121円65銭安の3万8365円59銭と、反落した。前週末の米市場で、早期利下げ観測が後退したことから米金利が上昇した流れを受けて、半導体関連などハイテク銘柄に売りが出た。
日経平均は前営業日比13円安と小幅安でスタート。寄り付き後は方向感のない値動きとなり、前営業日終値を挟んで一進一退となった。ただ、ハイテク株の下げが大きくなると下げ幅が拡大し、一時205円安の3万8281円70銭で安値を付けた。一方、個別材料を手掛かりにした物色もみられ、相場を支えた。
市場では「先週の日経平均の上昇スピードが速かった分、やや過熱感も意識され、きょうは売りが優勢となっているようだ」(三菱UFJアセットマネジメントのチーフファンドマネジャー・石金淳氏)との見方が聞かれた。石金氏は「日本株のファンダメンタルズが悪化したわけではいので、日柄調整の後は再び史上最高値をトライする動きとなりそうだ」とみている。
ただ、「企業の決算発表が一巡し足元では新規材料が乏しくなる中、ここから買い上がっていくのは難しいかもしれない」(国内証券・ストラテジスト)との指摘も出ていた。
TOPIXは0.14%高の2628.31ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆3872億9200万円だった。東証33業種では、水産・農林、卸売、鉱業など22業種が値上がり。その他製品、ゴム製品、電気機器など11業種は値下がりした。
個別では、東京エレクトロン、アドバンテスト、リクルートホールディングスが値下がりし、3銘柄で日経平均を137円ほど押し下げた。任天堂も6%超安と大幅下落。
指数寄与度の大きいソフトバンクグループは1%超高、ファーストリテイリングは小幅高だった。
プライム市場の騰落数は、値上がり1083銘柄(65%)に対し、値下がりが534銘柄(32%)、変わらずが38銘柄(2%)だった。