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ステランティス、下期営業利益10%減 北米ストが響く

配信日時:2024/02/15 17:30 配信元:REUTERS

[ミラノ 15日 ロイター] - 欧米自動車大手ステランティスが15日発表した2023年下期(7─12月)決算は営業利益が10%減少した。24年は「激動」の年になるとの見通しも示した。

北米事業が米3大自動車メーカー(ビッグ3)に対するストライキで長期にわたって操業停止となったことが響いた。

自動車メーカーは、電気自動車(EV)の世界的な需要低迷、中国市場の競争激化、コスト高、地政学的緊張の影響にも見舞われている。

下期の営業利益は102億ユーロ。ロイターがまとめた市場予想の95億4000万ユーロは上回った。

24年については、北米で人件費が上昇しているものの、調整後営業利益率が2桁になるとの予測と、産業部門のフリーキャッシュフローがプラスになるとの予測を据え置いた。

ナタリア・ナイト最高経営責任者(CEO)はストの影響について、1台当たりの生産コスト上昇という点では競合他社と同程度になる見通しだが、全体としては北米で強力な価格決定力に依存できると指摘。「全体的な影響は確実に同業他社よりも少ないだろう」と述べた。

競合他社のフォードとゼネラル・モーターズ(GM)は北米ストを受けて昨年の利益予想を下方修正している。

ステランティスは1株配当について前年比16%増の1.55ユーロを提案。24年に30億ユーロの自社株買いを実施する方針も示した。

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