午前の日経平均は反発、米ハイテク株高を好感 伸び悩みも
Noriyuki Hirata
[東京 15日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比245円03銭高の3万7948円35銭と反発した。米国市場でのハイテク株高を受けて半導体関連株が堅調となり、指数を支援した。一方、節目の3万8000円を上回る水準では利益確定売りが上値を抑え、伸び悩んだ。
日経平均は314円高でスタートし、一時424円高の3万8127円85銭に上値を伸ばした。バブル経済崩壊後の高値を更新して1990年1月以来、約34年ぶりの水準に上昇した。ハイテク株が主導する株高の側面が強く、東京エレクトロンに、アドバンテスト、信越化学工業、ソフトバンクグループを加えた4銘柄で、日経平均を約250円押し上げた。
一方、3万8000円を上回る水準では利益確定売りが上値を抑え、伸び悩んだ。プライム市場では値下がり銘柄数が値上がり数を上回っており「個別でファンダメンタルズを反映する動きもみられる」(東海東京調査センターの中村貴司シニアストラテジスト)との声が聞かれた。
朝方に発表された23年10─12月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比0.1%減と2四半期連続でマイナスとなったが「株価への影響は限定的のようだ」(同)とみられている。
TOPIXは0.1%安の2581.90ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆8664億2700万円だった。東証33業種では、値上がりは保険や石油・石炭製品、機械など10業種で、値下がりは繊維やパルプ・紙、鉱業など23業種だった。 決算などを手掛かりにした個別物色は活発で、東京海上HLDGは昨年来高値を更新した。サンリオはしっかり。楽天グループは大幅高だった。一方、ソニーグループやバンダイナムコHLDGは軟調だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが414銘柄(25%)、値下がりは1203銘柄(72%)、変わらずは36銘柄(2%)だった。