NY外為市場=ドル150円台、3カ月ぶり高値 米CPI受け
[ニューヨーク 13日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが上昇した。市場予想を上回る米消費者物価指数(CPI)を受け、3月米利下げ観測が後退する中、ドルは主要通貨に対し3カ月ぶり高値を付けた。ドル/円も昨年11月以来初めて、市場参加者が介入警戒ラインと位置付ける150円台に乗せた。
1月の米CPIは前年同月比3.1%上昇した。伸びは前月の3.4%上昇からは鈍化したものの、主に住居費の上昇で市場予想の2.9%を上回った。
ドル/円は3カ月ぶり高値となる150.88円まで上昇。1日としては1週間半ぶりの伸びを記録する見通し。終盤の取引では0.9%高の150.75円。
主要通貨に対するドル指数はCPIを受けプラスに転じ、3カ月ぶり高値となる104.95を付けた。その後は0.7%高の104.89。1日としては今月2日以来の大幅な伸びとなる勢い。
SLCマネジメントのマネジングディレクター、デック・マラーキー氏は「CPIが鈍化しつつも、予想ほどは減速していないというのが重要なメッセージだった」とし、「インフレが十分に抑制されていると確信できるまで待つという米連邦準備理事会(FRB)の決定を裏付ける内容となった」と述べた。
LSEGによると、フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、3月利下げの確率はゼロ、5月は50%未満、6月は約80%という見方が織り込まれ、利下げ開始は6月になるという観測が高まった。
ユーロ/ドルは0.6%安の1.0707ドル。一時、11月中旬以来の安値となる1.0700ドルを付ける場面もあった。
暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが一時、2021年12月以来の高値となる5万0383ドルを付けたものの、CPIを受け下げに転じ、5万ドルを下抜けた。終盤は0.9%安の4万9389ドル。
市場では、FRBによる利下げ開始時期を巡る手がかりとして、15日に発表される米小売上高統計が注目されている。
ドル/円 NY午後4時 150.78/150.79
始値 149.36
高値 150.88
安値 149.29
ユーロ/ドル NY午後4時 1.0707/1.0708
始値 1.0776
高値 1.0795
安値 1.0701