Reuters Japan Online Report Business News

米財政赤字、24年度は1.5兆ドルに小幅縮小へ 議会予算局予測

配信日時:2024/02/08 14:05 配信元:REUTERS

David Lawder

[ワシントン 7日 ロイター] - 米議会予算局(CBO)は7日、2024会計年度(23年10月─24年9月)の財政赤字が1兆5070億ドルに小幅に縮小するとの見通しを示した。

クリーンエネルギーの税額控除の費用や利払い費は増加するが、景気・雇用拡大に伴い歳入が増える見通し。

財政赤字は23年度の1兆6950億ドルから減少するものの、25年度には1兆7720億ドル、34年度には2兆5790億ドルに達すると見込まれている。

25─34年度の10年間の累積赤字は20兆0160億ドルにやや縮小する見通し。昨年は24─33年度の10年間の累積赤字が20兆3140億ドルになると予測していた。

長期的な予測が引き下げられた背景には昨年6月に成立した法律で裁量的支出に上限が課されたことがある。これにより、10年間の累積赤字の予測は1年前から2兆6000億ドル縮小した。

CBOは、主に移民急増により労働人口が520万人増加すると予測。移民は23─34年に経済生産高を7兆ドル、税収を1兆ドル押し上げる見通し。

24年(暦年)の経済成長率は1.8%と、23年の2.5%から鈍化するが、年内の利下げを受けて25年と26年には再び2%を上回る見通しという。

純利払い費は増加が見込まれている。24年度の純利払い費は8700億ドルで対国内総生産(GDP)比3.1%、34年度には1兆6280億ドル、GDP比3.9%になると予想されている。

バイデン政権のクリーンエネルギー税額控除と、電気自動車(EV)普及・ガソリン税収減少につながる排ガス規制強化の計画については費用を大幅に上方修正。24年度は250億ドルの財政赤字要因、24─33年度では4280億ドルの赤字要因になると予測した。

ニュースカテゴリ