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来週の株式相場に向けて=2月相場の波乱要因は何か
配信日時:2024/02/02 17:23
配信元:MINKABU
今週の東京株式市場は、日経平均株価が前週に比べ406円(1.1%)高と堅調に推移。2日には一時3万6400円台まで上昇する底堅い展開となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)に加え、米大手テック企業や国内半導体企業の決算などビッグイベントが目白押しだったが、1日にはNYダウは最高値を更新し、日経平均株価も高値圏を維持する底堅い結果となった。特に、FOMCでは3月利下げの公算が後退したが、大きな波乱には至らなかった。
今晩の米1月雇用統計を確かめる必要はあるが、いまのところ米国経済のソフトランディングに向けた期待は強く、「ゴルディロックス(適温)相場が続くとの観測は根強い」(市場関係者)格好だ。商業用不動産向け融資による大型損失を計上したニューヨーク・コミュニティ・バンコープ<NYCB>の株価急落は、昨年春のシリコンバレーバンク(SVB)破綻を思い出させるもので注意は必要だが、いまのところ「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数も13.8前後と低水準を維持している。
日本では、2月に入ると「節分天井」という言葉が市場関係者から語られることが多い。では、2月の波乱要因は何か。NYCBのような米商業用不動産への懸念以外では、2月は13日の米1月消費者物価指数(CPI)、それに21日のエヌビディア<NVDA>の決算発表などが焦点となりそうだ。
もちろん、足もとの国内企業の決算発表もピークを迎え、特に6日のトヨタ自動車<7203.T>や8日のソフトバンクグループ<9984.T>、9日の東京エレクトロン<8035.T>などの結果は全体相場を左右することも予想される。決算以外では手掛かり材料に欠ける展開となることも起こり得るが、東京市場は高値圏にあるだけに、ちょっとしたキッカケが大きな相場の乱高下を呼ぶ可能性があることには注意したい。
上記以外のスケジュールでは、海外では5日に米1月ISM非製造業景況感指数、7日に米12月貿易収支が発表される。5日にキャタピラー<CAT>、6日にイーライ・リリー<LLY>、7日にウォルト・ディズニー<DIS>などの決算が予定されている。
国内では6日に12月家計調査が公表される。9日にオプションSQが予定されている。更に、5日に伊藤忠商事<8001.T>、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>、6日に味の素<2802.T>、任天堂<7974.T>、7日に日本製鉄<5401.T>、スズキ<7269.T>、8日に日産自動車<7201.T>、ニトリホールディングス<9843.T>、9日にリクルートホールディングス<6098.T>、三井不動産<8801.T>などの決算が発表される。7日にSOLIZE<5871.T>、8日にVeritas In Silico<130A.T>が新規上場する。来週の日経平均株価の予想レンジは3万5700~3万6600円前後。(岡里英幸)
出所:MINKABU PRESS
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