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コニシ Research Memo(1):2024年3月期第2四半期は、売上高・営業利益とも過去最高
配信日時:2024/01/24 15:41
配信元:FISCO
*15:41JST コニシ Research Memo(1):2024年3月期第2四半期は、売上高・営業利益とも過去最高
■要約
コニシ<4956>は、「ボンド」ブランドで知られる国内トップクラスの接着剤・シーリング材メーカーである。一般家庭用が有名であるが、産業用、住宅・建材用、建築・土木用と幅広い製品を揃えており、主たる市場は住宅・建築・土木関連である。
1. 2024年3月期第2四半期の業績概要
2024年3月期第2四半期の業績は、売上高65,317百万円(前年同期比12.3%増)、営業利益4,939百万円(同71.1%増)、経常利益5,208百万円(同61.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益3,396百万円(同51.7%減)となった。親会社株主に帰属する四半期純利益が大幅減益となったのは、前年同期に固定資産売却益7,184百万円を特別利益として計上したことによる。2022年度後半からの価格改定の効果により売上高・利益とも大幅増となり第2四半期としては過去最高を更新した。セグメント別では、主力のボンドは一部製品で数量は伸び悩んだが、価格効果により大幅増益となった。化成品は自動車向けを中心に売上高は堅調であったが、在庫の評価替えを行ったことなどから減益となった。工事事業は、補修・改修・補強工事が順調であったことに加え、グループ各社が好調であったことから増収・増益となった。
2. 2024年3月期の業績見通し
2024年3月期の業績は、売上高129,000百万円(前期比4.6%増)、営業利益9,300百万円(同25.3%増)、経常利益9,700百万円(同22.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,200百万円(同38.2%減)を予想しており、期初予想と変わっていない。親会社株主に帰属する当期純利益が大幅減益となるのは、前期に特別利益を計上したことによる。セグメント別では、主力の「ボンド」では、需要は引き続き堅調に推移すると予想し増収を見込んでいることに加えて、販売価格改定が浸透し増益を見込む。「化成品」は微増収予想ながら利益率の改善により増益予想。「工事事業」では土木関係や補修・改修・補強需要が堅調に推移すると予想され、増収増益の予想となっている。設備投資額は、コニシ栃木工場、サンライズ(株)小山工場等を中心に6,689百万円(上半期実績2,850百万円)と高水準で、減価償却費は1,947百万円(同864百万円)の見込み。年間配当は、5円増配し、54円(予想配当性向30.8%)とする予定だ。
3. 新中期経営計画:2026年3月期に売上高1,408億円、営業利益97億円を目指す
同社は、2026年3月期を最終年度とする「中期経営計画2026」を発表している。グループの重点戦略として「新規開拓・新製品開発」「成長分野への注力」「設備投資」「資本政策」「人的資本」を掲げており、定量的目標としては、最終年度に売上高1,408億円(2023年3月期比14.1%増)、営業利益97億円(同30.9%増)、EBITDA(=営業利益+減価償却費+のれん償却費)129億円を設定した。この間の設備投資額は、事業拡大・効率化を目的とした成長投資を中心に150億円を計画しており、さらに株主還元も120億円(自己株式取得60億円、配当60億円)を行う予定だ。現在はこの計画に沿って第一歩を踏み出したところであり、これらの計画・目標がどのように進捗するか、定量的な目標の達成だけでなく、定性的にも同社がどのように変わっていくか注目したい。
■Key Points
・国内最大級の接着剤・シーリング材メーカー。向け先は住宅用、産業用、土木建設補修用など幅広い
・2024年3月期は営業利益が前期比25.3%増予想
・会社設立100周年に向けて新中期経営計画を推進中
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<HH>
コニシ<4956>は、「ボンド」ブランドで知られる国内トップクラスの接着剤・シーリング材メーカーである。一般家庭用が有名であるが、産業用、住宅・建材用、建築・土木用と幅広い製品を揃えており、主たる市場は住宅・建築・土木関連である。
1. 2024年3月期第2四半期の業績概要
2024年3月期第2四半期の業績は、売上高65,317百万円(前年同期比12.3%増)、営業利益4,939百万円(同71.1%増)、経常利益5,208百万円(同61.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益3,396百万円(同51.7%減)となった。親会社株主に帰属する四半期純利益が大幅減益となったのは、前年同期に固定資産売却益7,184百万円を特別利益として計上したことによる。2022年度後半からの価格改定の効果により売上高・利益とも大幅増となり第2四半期としては過去最高を更新した。セグメント別では、主力のボンドは一部製品で数量は伸び悩んだが、価格効果により大幅増益となった。化成品は自動車向けを中心に売上高は堅調であったが、在庫の評価替えを行ったことなどから減益となった。工事事業は、補修・改修・補強工事が順調であったことに加え、グループ各社が好調であったことから増収・増益となった。
2. 2024年3月期の業績見通し
2024年3月期の業績は、売上高129,000百万円(前期比4.6%増)、営業利益9,300百万円(同25.3%増)、経常利益9,700百万円(同22.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,200百万円(同38.2%減)を予想しており、期初予想と変わっていない。親会社株主に帰属する当期純利益が大幅減益となるのは、前期に特別利益を計上したことによる。セグメント別では、主力の「ボンド」では、需要は引き続き堅調に推移すると予想し増収を見込んでいることに加えて、販売価格改定が浸透し増益を見込む。「化成品」は微増収予想ながら利益率の改善により増益予想。「工事事業」では土木関係や補修・改修・補強需要が堅調に推移すると予想され、増収増益の予想となっている。設備投資額は、コニシ栃木工場、サンライズ(株)小山工場等を中心に6,689百万円(上半期実績2,850百万円)と高水準で、減価償却費は1,947百万円(同864百万円)の見込み。年間配当は、5円増配し、54円(予想配当性向30.8%)とする予定だ。
3. 新中期経営計画:2026年3月期に売上高1,408億円、営業利益97億円を目指す
同社は、2026年3月期を最終年度とする「中期経営計画2026」を発表している。グループの重点戦略として「新規開拓・新製品開発」「成長分野への注力」「設備投資」「資本政策」「人的資本」を掲げており、定量的目標としては、最終年度に売上高1,408億円(2023年3月期比14.1%増)、営業利益97億円(同30.9%増)、EBITDA(=営業利益+減価償却費+のれん償却費)129億円を設定した。この間の設備投資額は、事業拡大・効率化を目的とした成長投資を中心に150億円を計画しており、さらに株主還元も120億円(自己株式取得60億円、配当60億円)を行う予定だ。現在はこの計画に沿って第一歩を踏み出したところであり、これらの計画・目標がどのように進捗するか、定量的な目標の達成だけでなく、定性的にも同社がどのように変わっていくか注目したい。
■Key Points
・国内最大級の接着剤・シーリング材メーカー。向け先は住宅用、産業用、土木建設補修用など幅広い
・2024年3月期は営業利益が前期比25.3%増予想
・会社設立100周年に向けて新中期経営計画を推進中
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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