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午前の日経平均は反発、TSMC決算好感し半導体株高

配信日時:2024/01/19 12:27 配信元:REUTERS

Noriyuki Hirata

[東京 19日 ロイター] -   前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比561円24銭高の3万6027円41銭と反発した。前日に台湾積体電路製造(TSMC)が発表した決算や米ハイテク株高を好感し、指数寄与度の高い半導体関連株が上昇して指数を支援した。為替のドル高/円安基調も支えになった。

日経平均は447円高で寄り付いた後も、一時610円高の3万6076円23銭に上昇した。半導体関連株が総じて強く、指数を押し上げた。TSMCが決算発表で24年はAI向け半導体が好調に推移すると予想し、20%超の増収を確保するとの見通しを示したことなどが好感された。 TOPIXグロース指数の1.2%高に対し同バリュー指数は0.5%高で、グロース優位だった。円安基調の継続は輸出関連株などを支援した。

心理的節目の3万6000円の回復後は伸び悩んだ。市場では「一部の寄与度の大きい銘柄の押し上げが大きいが、裾野が広がっていない。全面高になるような買われ方ではない」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との声が聞かれる。

週末の上、来週には日銀の金融政策決定会合が予定されていることもあり、一段の上値追いには慎重とみられる。

朝方に発表された2023年12月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は前年同月比2.3%上昇し、ロイターがまとめた民間予測(2.3%上昇)と一致した。前月の2.5%を下回り、22年6月以来の低い伸びだった。市場の反応は限られた。

TOPIXは0.88%高の2513.95ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆4832億4800万円だった。東証33業種では、値上がりは精密機器や金属製品、電気機器など27業種で、値下がりは電気・ガスやゴム製品、水産・農林など6業種だった。

東京エレクトロンやアドバンテストが昨年来高値を更新。2銘柄で日経平均を約250円押し上げた。トヨタ自動車も昨年来高値を更新した。一方、TOYO TIREやサッポロHLDG、さくらインターネットは軟調だった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1083銘柄(65%)、値下がりは506銘柄(30%)、変わらずは69銘柄(4%)だった。

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