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1月のくりっく365、ドル・円はもみ合い、メキシコペソ・円はやや強含みか
配信日時:2024/01/10 17:32
配信元:FISCO
*17:32JST 1月のくりっく365、ドル・円はもみ合い、メキシコペソ・円はやや強含みか
東京金融取引所(TFX)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」は、2023年12月の取引数量が前月比5.4%増の234万4890枚、1日の平均取引数量は11万1661枚と前月比で増加した。月末時点の証拠金預託額は4778.74億円と前月比で35.94億円減少した。取引通貨量では、米ドル、メキシコペソ、トルコリラ、ユーロ、豪ドルの順となった。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」は、12月の取引数量が前月比2.6%増の351万9202枚、1日の平均取引数量は19万3266枚と前月比で増加した。月末時点の証拠金預託額は736.13億円となり、前月比で94.65億円の減少となった。
取引数量トップは米ドル・円で93万752枚(前月比23.1%増)であった。12月は総じて日米の金融政策見通しにつられ乱高下するボラティリティの大きい展開であった。12月7日に日本銀行の植田総裁が「年末から来年にかけての金融政策運営は一段とチャレンジングなものになる」と発言。この発言が市場では早期政策修正の思惑につながり、1ドル=146~148円だったドル・円が一時141円台まで円が急騰。その後、日銀がマイナス金利解除を急ぐ必要はないと報道され、1ドル=146円台まで回復。しかし、12-13日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では市場予想通り政策金利据え置きが決定されるも、FOMC後の会見でパウエル議長が2024年の利下げについて言及し、ハト派スタンスへ転換したと受け止められドルが急落。14日には一時1ドル=140円台まで円高・ドル安が進行した。18-19日開催の日銀金融政策決定会合では、政策金利が据え置きとなり政策修正もなかったことで、1ドル=143~144円台へ回復。月末にかけては米国の利下げ期待から徐々に円高・ドル安となった。
ユーロ・円は14万5411枚(前月比68.7%増)であった。欧州中央銀行(ECB)による利下げ観測から円高・ユーロ安基調となっていたが、12月7日に前述の植田総裁発言を受け、ユーロ・円も1ユーロ=158円台から153円台へ急変動した。14日にECBは政策金利据え置きを決定したが、ラガルド総裁は政策発表後の記者会見で利下げの議論が実施されなかったと言及し、ユーロ安進行は一服。月末にかけて1ユーロ=153~158円台でもみ合う展開となった。
1月のドル・円はもみ合いか。1月22-23日開催の日銀金融政策決定会合、30-31日開催の米FOMCが注目となるだろう。1月1日に発生した能登半島地震の影響で、1月会合では日銀の金融政策修正は見送られるとの見方が多いが、年内の金融政策正常化への思惑はくすぶっている。一方FOMCは今年3回程度の利下げを予想しており、基本的には円高・ドル安基調にふれやすいとみられる。ただ、市場では6回程度の利下げを織り込んでいる状況であり、一層のドル安には進みにくいか。
メキシコペソ・円はやや強含みか。9日発表の12月消費者物価指数(CPI)は前年同月比4.66%上昇と前月に続き伸びが加速した。中銀目標である3%±1%以内の物価上昇率を上回ってはいるが、目標達成は来年半ばとみており、それまでは上振れも視野に入れていたことから大きなサプライズではなかった。ただ、ロドリゲス総裁は今年初めに利下げが議題に上ると言及していたが、市場では3月会合での利下げとなる公算が大きいとみていることから、早期利下げ期待の大きかった12月に比べメキシコペソ・円はやや強含みの展開となりそうだ。
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取引数量トップは米ドル・円で93万752枚(前月比23.1%増)であった。12月は総じて日米の金融政策見通しにつられ乱高下するボラティリティの大きい展開であった。12月7日に日本銀行の植田総裁が「年末から来年にかけての金融政策運営は一段とチャレンジングなものになる」と発言。この発言が市場では早期政策修正の思惑につながり、1ドル=146~148円だったドル・円が一時141円台まで円が急騰。その後、日銀がマイナス金利解除を急ぐ必要はないと報道され、1ドル=146円台まで回復。しかし、12-13日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では市場予想通り政策金利据え置きが決定されるも、FOMC後の会見でパウエル議長が2024年の利下げについて言及し、ハト派スタンスへ転換したと受け止められドルが急落。14日には一時1ドル=140円台まで円高・ドル安が進行した。18-19日開催の日銀金融政策決定会合では、政策金利が据え置きとなり政策修正もなかったことで、1ドル=143~144円台へ回復。月末にかけては米国の利下げ期待から徐々に円高・ドル安となった。
ユーロ・円は14万5411枚(前月比68.7%増)であった。欧州中央銀行(ECB)による利下げ観測から円高・ユーロ安基調となっていたが、12月7日に前述の植田総裁発言を受け、ユーロ・円も1ユーロ=158円台から153円台へ急変動した。14日にECBは政策金利据え置きを決定したが、ラガルド総裁は政策発表後の記者会見で利下げの議論が実施されなかったと言及し、ユーロ安進行は一服。月末にかけて1ユーロ=153~158円台でもみ合う展開となった。
1月のドル・円はもみ合いか。1月22-23日開催の日銀金融政策決定会合、30-31日開催の米FOMCが注目となるだろう。1月1日に発生した能登半島地震の影響で、1月会合では日銀の金融政策修正は見送られるとの見方が多いが、年内の金融政策正常化への思惑はくすぶっている。一方FOMCは今年3回程度の利下げを予想しており、基本的には円高・ドル安基調にふれやすいとみられる。ただ、市場では6回程度の利下げを織り込んでいる状況であり、一層のドル安には進みにくいか。
メキシコペソ・円はやや強含みか。9日発表の12月消費者物価指数(CPI)は前年同月比4.66%上昇と前月に続き伸びが加速した。中銀目標である3%±1%以内の物価上昇率を上回ってはいるが、目標達成は来年半ばとみており、それまでは上振れも視野に入れていたことから大きなサプライズではなかった。ただ、ロドリゲス総裁は今年初めに利下げが議題に上ると言及していたが、市場では3月会合での利下げとなる公算が大きいとみていることから、早期利下げ期待の大きかった12月に比べメキシコペソ・円はやや強含みの展開となりそうだ。
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