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午後:債券サマリー 先物は小反落、10年債入札「低調」で午後に売り圧力

配信日時:2024/01/10 15:24 配信元:MINKABU
 10日の債券市場で、先物中心限月3月限は小反落した。財務省が実施した10年債入札の結果は低調と受け止められた。債券の需給状況に対する慎重な見方を広げ、先物は午後に下げに転じた。  10年債入札(第343回債、表面利率0.6%)の結果は、応札倍率が前回から小幅に上昇したものの、小さければ小さいほど好調な入札であることを示すテール(最低落札価格と平均落札価格の差)は12銭と前回の9銭から拡大した。テールは2020年3月以来の大きさとなった。今回の入札は、一般に投資家のニーズを集めやすい新発債での発行だったが、積極的な応札姿勢がみられなかったことを受け、債券相場に売り圧力が加わった。日経平均株価がこの日、3万4000円台に乗せて大幅高となったことも、安全資産と位置付けられる国債には重荷となった。  朝方の債券先物は高値圏で推移した。厚生労働省がこの日発表した2023年11月の毎月勤労統計で、物価の影響を考慮した1人当たりの実質賃金は前年同月比3.0%減と、10月の2.3%からマイナス幅が拡大。20カ月連続でマイナスとなった。春季労使交渉の事実上のスタートを控え、物価の伸びに賃金が追い付けず、日銀がマイナス金利政策の解除に動けなくなるリスクが意識された。前日の米国市場で長期債価格が小幅に上昇(長期金利は小幅に低下)したことも債券買いを誘う要因となった。  先物3月限は前営業日比2銭安の147円03銭で取引を終えた。現物債市場で、10年債利回り(第342回債、長期金利)は0.585%と横ばいだった。 出所:MINKABU PRESS

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