ランチタイムコメント

日経平均は大幅続伸、幅広い銘柄が買われ1990年3月以来の34000円台

配信日時:2024/01/10 12:11 配信元:FISCO
*12:11JST 日経平均は大幅続伸、幅広い銘柄が買われ1990年3月以来の34000円台  日経平均は大幅続伸。前日比623.61円高(+1.85%)の34386.79円(出来高概算7億3500万株)で前場の取引を終えている。

 9日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は157.85ドル安(-0.42%)の37525.16ドル、ナスダックは13.94ポイント高(+0.09%)の14857.71、S&P500は7.04ポイント安(-0.15%)4756.50で取引を終了した。利益確定の売りが先行し寄り付き後、下落。ダウは高値警戒感から終日軟調に推移した。一方、ナスダックは金利先安観が支援し終盤にかけて切り返した。今週後半に発表を控えている消費者物価指数(CPI)や、生産者物価指数(PPI)を控え調整色が強くまちまちで終了した。

 米国株はまちまちだったが、為替市場でドル・円がやや円安ドル高に振れたこともあり日経平均は上昇でスタートした。寄り付き後、ハイテク関連銘柄など幅広い銘柄が上げ幅を拡大したことで、1990年3月以来となる34000円台に到達。その後、225先物にまとまった買いが入ったとの声も聞かれ、日経平均は上げ幅をじりじりと広げ34400円台まで上昇した。

 日経平均採用銘柄では、一部証券会社の投資判断引き上げが材料視されて京セラ<
6971>が大幅高となったほか、オリンパス<7733>、TDK<6762>、キーエンス<6861>も大幅高。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の上昇などを受けて、ルネサス
<6723>、東エレク<8035>など半導体関連も引き続き日経平均をけん引したほか、昨日さえなかったファーストリテ<9983>も買われた。

 一方、富士通<6702>が弱かったほか、住友化学<4005>、東ソー<4042>など化学株も売られた。また、商船三井<9104>、日本郵船<9101>も引き続き下落した。

 セクターでは、精密機器、その他製品、医薬品、電気機器、卸売業などが上昇した一方、海運業のみ下落、鉱業は変わらずだった。

 後場の日経平均は、さすがに上値の重さも意識されるだろうが、TOPIXも昨年来高値を更新するなど幅広い銘柄が買われていることから、上げ幅を急速に縮める展開は回避されよう。値がさハイテクが強いだけではなく、トヨタ自<7203>や銀行株、商社株なども強い動きを見せると、世界的な日本株出遅れ修正の動きが継続する可能性もある。なお、今週から小売企業の決算発表が本格化している。円安で逆風の小売企業だが、アク抜けが意識されるか今週は注目したい。
<AK>

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