米国株式市場=小幅高、週間では10週ぶりに下げ
[ニューヨーク 5日 ロイター] - 米国株式市場は不安定な地合いの中、小幅高で取引を終えた。ただ2024年最初の週のパフォーマンスはS&P総合500種とナスダック総合が数カ月ぶりとなる大幅な下げを記録した。
主要3株価指数はいずれも週間で10週ぶりに下落。S&P500が1.54%、ナスダックが3.26%、ダウ工業株30種平均が0.59%それぞれ下落した。
S&P500は昨年10月下旬以来、ナスダックは昨年9月下旬以来の大幅な下げとなった。
BNPパリバの株式・デリバティブ戦略責任者、グレッグ・ブートル氏は「今のところ、おそらく昨年末に買われ過ぎた市場の健全な調整のようだ」と述べた。
5日は利下げ開始時期を巡り対照的な内容となった経済指標を受けて不安定な値動きとなった。
序盤は好調な米雇用統計を受け迅速な利下げへの期待が後退し先物主導で下落。その後発表された米供給管理協会(ISM)の非製造業総合指数で経済の低迷が示されると利下げ期待が再び高まり株価が上昇に転じた。午後には再びマイナス圏に沈む場面があったが、最終的にはプラス圏を維持。S&P500とナスダック総合は24年で初の上昇となった。
CMEフェドウオッチによると、3月に0.25%ポイントの利下げが実施される確率は66.4%となっている。
来週の決算発表シーズンを控え銀行株は引き続き堅調に推移。金融が0.5%上昇し、S&P主要セクターの上げを主導した。
地銀大手が好調で、ザイオンズ・バンコープ、シチズンズ・フィナンシャル・グループ、コメリカが2.6─3.3%上昇。S&P500銀行株指数は1.3%高と11カ月ぶりの高値を付けた。
個別銘柄では、アプライド・セラピューティクスが40.6%急落。臓病治療薬が後期臨床試験で期待外れの結果を示したことを受けた。
パランティア・テクノロジーズは1.7%安。ジェフリーズが株価判断を「アンダーウエート」に引き下げた。
一方、ペロトンは9.6%高。独占的提携により自社のトレーニングコンテンツを中国系短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」に提供すると発表した。
米取引所の合算出来高は112億株。直近20営業日の平均は123億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 37466.11 +25.77 +0.07 37455.46 37623.62 37323.82
前営業日終値 37440.34
ナスダック総合 14524.07 +13.77 +0.09 14500.11 14625.19 14477.57
前営業日終値 14510.30
S&P総合500種 4697.24 +8.56 +0.18 4690.57 4721.49 4682.11
前営業日終値 4688.68
ダウ輸送株20種 15508.67 +10.50 +0.07
ダウ公共株15種 898.67 +3.16 +0.35
フィラデルフィア半導体 3933.49 +24.63 +0.63
VIX指数 13.35 -0.78 -5.52
S&P一般消費財 1369.16 +3.92 +0.29
S&P素材 531.94 +1.12 +0.21
S&P工業 944.00 +1.94 +0.21
S&P主要消費財 762.55 -1.85 -0.24
S&P金融 628.43 +3.29 +0.53
S&P不動産 246.80 -0.48 -0.19
S&Pエネルギー 647.23 +0.42 +0.07
S&Pヘルスケア 1623.32 -0.40 -0.02
S&P通信サービス 243.15 +0.83 +0.34
S&P情報技術 3259.48 +4.84 +0.15
S&P公益事業 327.84 +1.26 +0.39
NYSE出来高 10.27億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 33455 + 135 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 33410 + 90 大阪比