午前の日経平均は続伸、欧米株高や円安が支援 バブル後高値に接近
[東京 24日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比263円72銭高の3万3715円55銭と続伸した。前日の欧州株高や休場前の米株高を好感する動きとなった。高値警戒感はくすぶる一方、ドル/円の円安基調は相場を支援した。 日経平均は300円高でスタートした後も徐々に上げ幅を拡大した。一時366円高の3万3817円86銭に上昇し、20日につけたザラ場のバブル後高値(3万3853円46銭)に接近した。
市場では「チャート上のレンジを上抜けるのではないかとの思惑から、高値をトライするような指数取引が目立った」(りそなアセットマネジメントの戸田浩司ファンドマネージャー)との見方が聞かれた。 前引けにかけては利益確定売りが上値を抑え、伸び悩んだ。ファンダメンタルズ面から高値を明確に上回るような新規の材料があるわけではなく「(株価は)不安定になってもおかしくない」(りそなAMの戸田氏)という。 ドル/円が149円台に円安方向となる中、自動車株など輸出関連株を中心にしっかり。一方、百貨店や空運、陸運などインバウンド関連や中国関連の一角は弱い。中国北部で子どもの肺炎のクラスターが発生しているとしてWHOが22日、疫学的、臨床的な検査結果を追加的に提出するよう要請したと伝わったことが手掛かりになった。 朝方に発表された10月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は106.4と、前年同月比2.9%上昇で前月の伸び率2.8%をわずかに上回った一方、ロイターがまとめた民間予測の3.0%上昇は下回った。相場への影響は限定的とみられている。 TOPIXは0.62%高の2392.95ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆6961億2200万円だった。東証33業種では、値上がりは輸送用機器やゴム製品、精密機器など26業種で、値下がりはパルプ・紙や陸運、繊維など7業種だった。 三菱重工業が大幅高。防衛事業の売上高が2024─26年度の次期事業計画中に年間1兆円規模になるとの見通しを発表したことが好感された。このほか、トヨタ自動車はしっかり。ソフトバンクグループは堅調だった。一方、ダイキン工業やみずほFGは軟調だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1074銘柄(64%)、値下がりは525銘柄(31%)、変わらずは60銘柄(3%)だった。