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欧州外為市場=ユーロ上昇、底堅い指標受け 日米祝日で薄商い

配信日時:2023/11/24 03:15 配信元:REUTERS

[ロンドン 23日 ロイター] - 欧州外為市場ではユーロが上昇した。経済指標によってユーロ圏の景気後退が緩和し始めている可能性が示唆された。もっとも23日は日米が祝日だったため、市場の流動性が乏しく、やや荒い値動きとなった。

11月のドイツの景況感は製造業、サービス業ともに前月より落ち込みが緩やかになり、景気後退が予想より軽微な可能性を示唆。S&Pグローバルがまとめた11月のユーロ圏のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値も47.1と前月から予想以上に上昇した。

これらを受け、ユーロは序盤の取引で他の主要通貨に対して上昇した。

ただ、トレーダーXのストラテジスト、マイケル・ブラウン氏は23日に発表された11月の総合PMIについて「ドイツとユーロ圏にはちょっとした上振れサプライズがあり、確かに前回よりは改善しているが、これは事態の悪化が若干緩和されつつあるということだけだ」と指摘。「必ずしも楽観的な見方ができるわけではない。基本的には、経済が今後厳しい冬に直面するというすでに分かっていたことを再確認するものだ」とした。

ユーロ/ドルは0.18%高の1.09075ドル。一時1.0931ドルまで上昇する場面があった。

サクソバンクのストラテジストは「ユーロ/ドルは1.09ドルを上回って取引されているが、1.096ドルを上回る水準では抵抗帯に直面する可能性がある」とした。

22日投開票されたオランダ総選挙では、反移民・反欧州連合(EU)を掲げる極右のポピュリスト政治家、ウィルダース党首率いる自由党(PVV)が第1党になる見通しとなったが、市場の反応は限定的だった。

S&Pグローバル/CIPSが23日発表した11月の英国の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.1と、4カ月ぶりに好不況の分かれ目となる50を上回った。

これを受け、ポンド/ドルは一時1.2575ドルまで上昇。終盤は0.3%高の1.2538ドルだった。

ドル指数は0.14%安。ドル/円は149.59円。

暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが1%安の3万7047ドルとなった。

<為替> 欧州終盤 アジア市場終盤 コード

ユーロ/ドル    1.0904 1.0912

ドル/円 149.58 149.14

ユーロ/円 163.14 162.77

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