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南アCPI、10月は前年比+5.9%に加速 目標上限に迫る

配信日時:2023/11/22 19:37 配信元:REUTERS

Bhargav Acharya

[ヨハネスブルク 22日 ロイター] - 南アフリカ統計局が22日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年比上昇率が5.9%と、9月の5.4%から加速した。

ロイターがまとめた市場予想の5.5%を上回り、南ア準備銀行(中央銀行)のインフレ目標(3─6%)の上限に迫った。

食品、輸送、医療の価格が大幅に上昇した。中銀は23日に政策金利を発表する。

スタンダード・チャータードのアフリカ・中東担当チーフエコノミスト、ラジア・カーン氏は「燃料価格の圧力は広く予想されていたが、総合インフレ率が前年比で急上昇するとは誰も予想していなかった」と指摘。

ガソリン価格の引き下げが見込まれており、インフレ率は来年以降も鈍化するだろうと指摘。ただ「中銀が近くハト派的なコメントをすることはないだろう。明日は確実にない」と述べた。

中銀は10回連続で利上げを実施した後、過去2回の政策決定会合で政策金利を据え置いている。

キャピタル・エコノミクスは、今回の統計を受け、利下げ時期が遅れるリスクが高まっていると指摘。「現状では、最初の利下げは来年初めに実施され、金利は現在の8.25%から2024年末までに7.50%まで引き下げられるとみられるが、リスクは緩和サイクルの開始がさらに遅れる方向に傾いている」と述べた。

食品と燃料を除くコアインフレ率は前年比4.4%で、9月の4.5%から鈍化した。

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