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EXCLUSIVE-中国政府顧問、来年の経済成長目標4.5─5.5%提案へ

配信日時:2023/11/22 13:08 配信元:REUTERS

Kevin Yao

[北京 22日 ロイター] - 中国政府の顧問は来年の経済成長目標を4.5─5.5%とすることを来月の中央経済工作会議で提案する見通し。

ロイターの取材に応じた顧問7人のうち5人は、今年の目標と同じ5%前後が望ましいと回答。1人は4.5%、もう1人は5.0─5.5%を提案する方針を示した。

顧問らは、目標達成には財政刺激の強化が必要と指摘。このうち、余永定氏は「総需要を刺激するために拡張的な財政・金融政策が必要だ」とし、5%前後の経済成長目標が望ましいとの認識を示した。

同氏は「企業信頼感が回復しておらず、企業の投資需要は強くないだろう。このため、インフラ投資を拡大する必要がある」と述べた。財政赤字の対国内総生産(GDP)比が4%を超えることが望ましいとの認識も示した。

他の顧問は匿名を条件にロイターの取材に応じた。

来年の経済成長目標は来月の中央経済工作会議で承認される見通しだが、通常3月に開催される全国人民代表大会(全人代、国会に相当)まで公表されないとみられている。

別の顧問は「厳しい」来年の目標を「達成可能」にするため「財政政策による支援を強化する」と発言。

中国人民銀行(中央銀行)は西側諸国との金利差拡大が人民元安と資本流出をさらに促しかねないと懸念しており、金融政策が果たす役割は限定的になる見通しだ。

中国国家外為管理局の元高官で、現在は中銀国際証券(BOCインターナショナル)のグローバルチーフエコノミストを務める管涛氏は「為替レートの変動をさらに許容すれば金融政策の発動余地が拡大する可能性がある」と述べた。

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