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NY外為市場=ドル上昇、FOMC要旨が制約的姿勢の維持を示唆

配信日時:2023/11/22 06:43 配信元:REUTERS

[ニューヨーク 21日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルの地合いが改善。米連邦準備理事会(FRB)が10月31日─11日1日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、金利を巡り制約的なスタンスを当面維持する可能性を示唆したことに反応した。

主要通貨に対するドル指数は終盤の取引で0.14%高の103.58。一時は8月31日以来の安値となる103.17に沈んでいた。

FOMC要旨では、当局者は今後の利上げについて慎重なアプローチを取ることが可能であり、インフレ低下の進展が不十分であることを示す情報が入ってきた場合にのみ、金利を引き上げる必要があるとの見解で一致した。さらにFRBの政策には「インフレ率が持続的に低下することが明らかになるまでしばらくの間、制約的な姿勢を維持する」ことが求められる可能性があるとも記した。

LPLファイナンシャルのチーフグローバルストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「FRBにはまだ勝利宣言する用意はできておらず、現時点では2024年に利下げする考えはないというメッセージが明確となった」と述べた。

ただ、CMEのフェドウォッチによると、金融市場はFRBが来年5月までに少なくとも0.25%ポイントの利下げを実施する可能性を約60%織り込んでいる。20日は約58%だった。

ドル/円は一時147.14円と、9月中旬以来の安値を付けたものの切り返し、終盤は148.35円。

21日に発表された米指標では、10月の中古住宅販売戸数が前月比4.1%減の379万戸と、2010年8月以来13年超ぶりの水準に落ち込んだ。

ユーロ/ドルは0.24%安の1.0912ドル。一時は8月11日以来の高値となる1.0964ドルまで上昇していた。

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、ECBには一連の利上げ後のインフレ動向を評価する時間があるが、まだ勝利は得られておらず、短期的なデータの流れに基づく賭けは時期尚早と述べた。

ポンド/ドルは0.26%高の1.254ドル。

暗号資産(仮想通貨)ビットコインは1.53%安の3万6871ドル。米当局は暗号資産交換業世界最大手のバイナンスの趙長鵬最高経営責任者(CEO)が辞任し、反マネーロンダリング(資金洗浄)法違反で有罪を認めると発表した。

ドル/円 NY午後4時 148.39/148.40

始値 147.71

高値 148.59

安値 147.36

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0910/1.0914

始値 1.0939

高値 1.0961

安値 1.0901

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