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午後:債券サマリー 先物は反発、日銀オペ「無難」 長期金利は一時0.865%に低下

配信日時:2023/10/27 15:27 配信元:MINKABU
 27日の債券市場で、先物中心限月12月限は反発した。前日の欧米市場で長期債相場が上昇(金利は低下)した流れを引き継いだ。日銀の定例国債買い入れオペが無難な結果となったことも円債相場を支援した。  欧州中央銀行が11会合ぶりに利上げを見送り、欧州の債券相場に上昇(金利に低下)圧力を掛けた。米国の7~9月期の実質国内総生産(GDP)は季節調整済みの年率換算で4.9%増と、4~6月期から伸び率は拡大し、市場予想を上回った。もっとも、食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数は前期比2.4%上昇と市場予想を下回り、4~6月期の3.7%上昇から伸びが鈍化した。これを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)は当面、政策金利を据え置くとの観測が強まった。米国の7年債入札が堅調な結果だったことも相まって、米国債を買い戻す流れが強まった。  日銀は27日、定例の国債買い入れオペを5本、実施した。オファー額は一部で増額観測があったが、前回の定例オペと変更はなかった。買い入れ結果は総じて無難と受け止められ、債券需給に対する安心感を広げた。  半面、総務省が発表した10月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除くコアCPIが前年同月比2.7%上昇となり、9月(2.5%上昇)から伸び率は拡大。市場予想を上回った。インフレ基調の継続は、日銀の政策修正への思惑を強める方向に作用し、円債相場の重荷となった。  米中外相会談を機に両国の緊張関係が緩和に向かうとの期待が高まるなか、日本を含めアジアの株式相場が上昇した。投資家のリスク許容度が回復に向かったことも、安全資産とされる国債の上値を圧迫した。  先物12月限は前営業日比16銭高の144円42銭で取引を終えた。現物債市場で長期金利は0.870%に低下。一時0.865%まで下げる場面があった。 出所:MINKABU PRESS

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