後場の投資戦略

マイナス圏での軟調推移続く

配信日時:2023/10/23 12:19 配信元:FISCO
[日経平均株価・TOPIX(表)]

日経平均;31007.12;-252.24TOPIX;2246.23;-9.42


[後場の投資戦略]

 本日の東京株式市場は売りが先行した。前週末の米株安を引き継いだほか、中東情勢の緊迫化や米財政運営の先行き不透明感なども依然として払しょくできておらず、買い進む動きは乏しい。また、米長期金利の上昇はやや一服しているものの、依然として高水準を維持するなか、積極的な押し目買いの動きは限られそうだと見ている向きも多いようだ。ただ、節目の31000円が徐々に接近してきているなか、同水準では一定の買い戻しが向かう可能性もある。そのほか、アジア市況では上海総合指数などが下落していることも、重しとなっている。上海総合指数は、前週末に付けた年初来安値を下回っており、国内景気や米中関係への不安が続いている。

 さて、後場の日経平均はマイナス圏での軟調もみ合い展開が続くか。今週はFRB高官が金融政策に関する発言を自粛する「ブラックアウト期間」に入るため、要人発言がなく手掛かり材料は乏しいとみられている。さらに、米国で主要企業の決算が本格化するほか、国内でも主要企業の決算発表控えていることもあり、様子見姿勢が強まると買い進む動きは想定しにくい。企業決算への期待が下支えする可能性もあるが、外部環境の不透明感が懸念材料となる中、引き続きアジア市況の動向や米株先物の推移を見極めたいか。総じて、手掛かり材料に乏しい中、マイナス圏でこう着感の強い展開となりそうだ。
(山本泰三)
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