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午後:債券サマリー 先物は大幅続落、日銀は臨時オペ実施 長期金利は一時0.815%に上昇

配信日時:2023/10/18 15:23 配信元:MINKABU
 18日の債券市場で、先物中心限月12月限は大幅続落した。日銀による緩和的な金融政策の修正観測が強まり、円債価格に強い下押し圧力(金利に上昇圧力)が掛かった。前日の米国の長期債相場が下落(金利が上昇)したことも相場の重荷となった。日銀は臨時の国債買い入れオペを実施し、急ピッチな金利上昇の抑制に動いた。  米ブルームバーグ通信が17日夜、日銀が今月末の金融政策決定会合で議論する新たな経済・物価情勢の展望(展望リポート)を巡り、2024年度における消費者物価(生鮮食品を除くコアCPI)の見通しについて「従来の1.9%から2%以上への引き上げが視野に入る」と報じた。日銀による2%の物価目標を上回る水準が来年度以降も続く見通しとなれば、日銀は現行のマイナス金利政策やイールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)政策の修正に踏み切るとの見方が広がり、債券の買い持ち高を圧縮する目的の売りが膨らんだ。  外部要因も円債売りを促した。米国市場では9月の米小売売上高が市場予想を上回った。底堅い米経済指標を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが長期化するとの見方が広がり、米国の長期金利の指標となる新発10年債利回りは4.8%台に上昇した。  日銀は18日、臨時の国債買い入れオペを実施した。対象は「残存期間5年超10年以下」と「同10年超25年以下」の2本。買い入れ結果は「同5年超10年以下」で、オファー額3000億円に対し9092億円の応札があり、応札倍率は3.02倍。「同10年超25年以下」はオファー額1000億円に対し2647億円の応札があり、応札倍率は2.63倍となった。超長期ゾーンを含めた臨時オペの通告後、先物は下げ渋る展開となった。更に買い入れ結果が伝わると、先物は下げ幅を一段と縮小した。  先物12月限は前営業日比29銭安の144円97銭で取引を終えた。国内の現物債市場で新発10年債利回り(長期金利)は一時0.815%に上昇。2013年8月以来の水準となった。その後は上昇が一服し、足もとでは0.805%で推移している。 出所:MINKABU PRESS

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