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株価指数先物 【週間展望】 ―米CPIなど今週も米国睨みの相場展開

配信日時:2023/10/09 17:00 配信元:MINKABU
 今週の日経225先物は、引き続き米国を睨んでの相場展開を余儀なくされそうだ。注目されていた9月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比33万6000人増加し、予想を大幅に上回ったことを受けて、6日の米国市場では売りが先行した。ただし、平均時給の前月比の伸び率が予想を下回ったほか、その後、米長期金利が低下に転じたこともあり、雇用統計を警戒した先回りの売りに対して買い戻しが入り、主要な株価指数は上昇に転じた。  6日の米国市場の上昇により、日経225先物のナイトセッションは日中比310円高の3万1330円だった。米雇用統計の結果を受けて3万860円まで売られる場面も見られたが、終盤にかけてリバウンドを強めており、一時3万1390円まで買われた。シカゴ日経平均先物は大阪比310円高の3万1330円で終えている。  連休明けの東京市場は、6日の米国市場の上昇を受けて買いが先行しそうだ。しかし、日経225先物は祝日取引で売りが先行し、3万960円まで軟化する場面も見られている(本稿執筆時点)。短期的な売買が中心で持ち直しの動きもありそうだが、イスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃とイスラエル軍の報復作戦により、NY原油先物相場は4%を超える急伸を見せており、地政学リスクの影響が警戒される。  日経225先物はナイトセッションで一時3万1390円まで買われ、テクニカル面ではボリンジャーバンドの-1σ(3万1450円辺り)に接近した後に、3万1000円を挟んで推移している。先週末の上昇で-2σ(3万710円辺り)を上回ったものの、引き続き下向きで推移する-1σと-2σのレンジ内での推移が意識されやすい。そのため、オプション権利行使価格の3万1000円を中心とした3万750円から3万1500円処での推移を想定しておきた。  また、今週は11日に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の発表が予定されている。米雇用統計の結果を受けてFOMCは年内の再利上げに傾く可能性が高いとみられるが、議事要旨の内容次第では一段と利上げ観測が高まると考えられ、米国市場の変動要因になりそうだ。そのほか、米経済指標では11日に9月卸売物価指数(PPI)、12日に9月消費者物価指数(CPI)、13日には10月ミシガン大学消費者態度指数の発表が予定されている。これらの結果が相場の変動要因にもなると考えられ、積極的にポジションを傾ける動きは限られそうだ。  さらに、米国ではJPモルガン・チェース、シティグループなど金融株の決算発表が予定されているほか、国内でJ.フロント リテイリング <3086> [東証P]、ファーストリテイリング <9983> [東証P]などの決算発表も予定されている。指数インパクトの大きいファーストリテイリングの決算次第では、日経平均型の変動が大きくなることを意識しておきたい。  VIX指数は17.45(前日は18.49)に低下した。米雇用統計を受けて一時19.93まで上昇する場面も見られたが、その後の低下により支持線として意識される200日移動平均線水準まで下げてきた。VIX指数上昇を想定したトレードが見られたが、20.00を越えなかったことで、上昇を狙ったポジションは積み上がったままの状態と考えられる。CPIやPPIなどを受けてインフレ警戒が和らぐ局面では、VIX指数が急低下する可能性も考えられ、VIX指数の反応にも注意が必要だ。  なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で13.70倍に低下した。前日には一時13.80倍まで上昇し、13.77倍辺に位置する25日線を上回る場面も見られたが、引き続き下向きで推移する同線に上値を抑えられる形状が続いている。なお、米商務省の産業安全保障局(BIS)は、ロシアに関与した疑いで中国の42の企業・団体を禁輸対象「エンティティーリスト」に掲載すると報じられた。これを受けて、ハイテクセクターに対する慎重姿勢の高まりが警戒される。NT倍率は低下傾向を継続することが予想され、25日線を明確に上放れるまではNTショートでのスプレッド狙いに向かわせよう。  9月第4週(9月25日- 29日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続で売り越しており、売り越し額は1兆6370億円(9月第3週は1兆2526億円の売り越し)だった。なお、現物は776億円の売り越し(同9131億円の売り越し)と4週連続の売り越しであり、先物は1兆5594億円の売り越し(同3394億円の売り越し)と2週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で6207億円の買い越しで、2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で6127億円の買い越しとなり、4週ぶりの買い越しだった。  経済スケジュールでは、10日に8月国際収支、9月景気ウオッチャー調査、米国8月卸売売上高、IMF世界経済見通し、11日に米国9月卸売物価指数、FOMC議事要旨、12日に9月国内企業物価指、8月機械受注、米国9月消費者物価指数、13日に中国9月貿易収支、中国9月消費者物価指数、中国9月生産者物価指数、米国10月ミシガン大学消費者態度指数などの発表が予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 10月限 日経225 26666.31  TOPIX  1885.58 11月限 日経225 28225.86  TOPIX  1978.52 12月限 日経225 27576.37  TOPIX  1945.27 01月限 日経225 26325.21  TOPIX  1900.71 02月限 日経225 27779.75  TOPIX  1986.19 03月限 日経225 28377.34  TOPIX  2047.32 04月限 日経225 28519.43  TOPIX  2019.76 05月限 日経225 29235.08  TOPIX  2090.33 06月限 日経225 32018.38  TOPIX  2211.13 07月限 日経225 32484.24  TOPIX  2245.68 08月限 日経225 32013.86  TOPIX  2278.68 09月限 日経225 32921.39  TOPIX  2370.93 ◆日経225先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 23/12 10月06日  30940  31200  30840  31020  ±0 23/12 10月05日  30320  31080  30300  31020  +620 23/12 10月04日  31190  31350  30400  30400  -800 23/12 10月03日  31890  31920  31150  31200  -620 23/12 10月02日  31990  32410  31740  31820  -200 ◇TOPIX先物(日足)          始値   高値   安値   清算値  前日比 23/12 10月06日  2253.5  2278.0  2251.5  2263.0  +3.5 23/12 10月05日  2203.0  2265.5  2203.0  2259.5  +50.0 23/12 10月04日  2274.5  2286.0  2209.5 2209.5  -65.0 23/12 10月03日  2322.0  2326.5  2270.0  2274.5  -44.0 23/12 10月02日  2331.5  2356.5  2313.02318.5  -15.0 ●シカゴ日経平均 円建て           清算値  前日大阪比 10月06日(12月限) 31330  +310 10月05日(12月限) 31030  +10 10月04日(12月限) 30710  +310 10月03日(12月限) 30750  -450 10月02日(12月限) 31610  -210 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)         売り   前週末比   買い    前週末比 09月29日    274億円  +263億円 1兆2030億円  -2481億円 09月22日     11億円  +11億円 1兆4512億円  -575億円 09月15日     0億円  -39億円 1兆5087億円  +2063億円 09月08日     39億円  -465億円 1兆3023億円  +414億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数)         売り      前日比  買い       前日比 10月04日    1577万株   +326万株  4億1467万株   -3539万株 10月03日    1250万株   +301万株  4億5006万株   -2111万株 10月02日    949万株    +23万株  4億7118万株   -4445万株 09月29日    925万株   -123万株  5億1563万株   -3678万株 09月28日    1048万株   +540万株  5億5242万株   -6654万株 09月27日    508万株   +473万株  6億1897万株   +3551万株       09月26日     34万株      0株  5億8345万株   +3518万株 09月25日     34万株      0株  5億4827万株   -2476万株 09月22日     34万株    +34万株  5億7303万株   -1533万株 09月21日      0株      0株  5億8836万株   +474万株 09月20日      0株      0株  5億8362万株   -2494万株 09月19日      0株      0株  6億0856万株   +2851万株 ■日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れ推移(通常ETF分) 【2022年】 1月14日  701億円 1月25日  701億円 2月14日  701億円 3月07日  701億円 4月07日  701億円 5月19日  701億円 6月13日  701億円 6月17日  701億円 12月2日  701億円 【2023年】 3月13日  701億円 3月14日  701億円 10月4日  701億円 株探ニュース

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