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午後:債券サマリー 先物は小反発、長期金利は一時0.725%と9年8カ月ぶり高水準

配信日時:2023/09/20 15:35 配信元:MINKABU
 20日の債券市場で、先物中心限月12月限は小反発した。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えるなか、持ち高調整目的の買いが入り先物を押し上げた。日銀が実施した定例の国債買い入れオペの結果が、市場参加者の売り需要の高まりを示唆する内容となり、午後に下げ幅を拡大したものの、大引けにかけて切り返す展開だった。  国内金利の上昇局面において、高い利回りの債券保有を追求する機関投資家の買いも入ったとみられている。加えて、日経平均株価はこの日、一時3万3000円を下回るなど株安が進行した。投資家のリスク選好姿勢の後退は、安全資産と位置付けられる国債への買い戻しを誘う要因となった。米国の長期金利の上昇(債券価格の下落)が時間外取引で一服したことも、円債相場を下支えした。  もっとも先物は日中、総じて軟調に推移した。日銀が実施した4本の国債買い入れオペは、オファー額はいずれのゾーンも前回から据え置きとなったが、買い入れ結果は「残存期間3年超5年以下」と「同5年超10年以下」、「同10年超25年以下」で2倍台となった。平均落札利回りの水準から、市場の実勢レートよりも低い価格(高い金利)で売ろうとする投資家の姿勢が示され、債券需給を巡る懸念が一時的に強まった。  外部要因も重荷となった。FOMCの結果発表を前に原油相場に上昇圧力が掛かり、高インフレ環境の継続シナリオがくすぶるなか、米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利見通しなどを通じ、タカ派的な姿勢を見せることへの警戒感もあって、米国の長期金利は2007年11月以来の高水準をつけた。米金利の上昇の流れは、円債市場にも波及した。  先物12月限は前営業日比5銭高の145円57銭で取引を終え、高値引けとなった。現物債市場で、新発10年債利回り(長期金利)は一時、同0.010%高い0.725%に上昇。14年1月以来、およそ9年8カ月ぶりの高水準をつけた。その後は上昇が一服し、0.720%で推移した。 出所:MINKABU PRESS

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